SIMGOT EN700 BASS はイヤホン道を照らす希望の光になり得るのか
ここを見に来たという事は、EN700BASSに少なからず興味がある、または、購入を検討しているものと思われます。
この記事では、私の感想と、このイヤホンをどうやって楽しむか、どういった人にオススメなのかという視点で書いていきます。
私のオーディオレベル
デジタルオーディオプレイヤー(以下、DAP)やイヤホンに興味があり、一般的に高いと言われる1万オーバーに手を出してしまってからというもの、イヤホンの楽しさに目覚めました。
しかし、それ以上のものはなかなか買えないし、だとしても、それ以下のものもそうそう買えるものではない、というレベルです。
この記事を見にくる方には私と同じようなオーディオ環境というは多いのではないでしょうか。
ちょっと高い…だからこそ所持してもらいたいのです
さて、イヤホンに1万3千円という金額は高いと思うでしょうか。私はかなり難しい価格帯だと考えています。
1万円にもなると、ちょっと奮発してもいいかな…でも、これだけあれば他にも色々出来るし、という葛藤に苛まれることは多々ある事でしょう。葛藤するのならこそ、買ってもらいたいイヤホンだと私は断言します。
私としては、こんな人にこそ買ってもらいたいと思います。
1.ハイレゾとやらに興味がありますね
2.イヤホンを買い替えてみたいけど、失敗したくないんだよ…
3.イヤホンは何を買ったらいいの!?多すぎてわからないよ!
これからの指針となりうるイヤホンなのです
EN700BASSは、これからイヤホン道を進んで行くにあたっての基準となるのではないかと思っております。その理由はいくつかあります。
装着感の良さ
これはかなり重要です。耳への収まりが良いですね。SHURE掛けなのですが装着しやすいです。
イヤホンは装着位置によって大きく音を変えます。装着しやすいという事は、いつも聴く音にブレが出にくいという事です。
また、EN700BASSは耳が痛くならないし、位置がずれてくることも少なかったです。(個人差はあります)
バランスの良さ
EN700BASSを聴いた第1印象は、綺麗で見通しの良い音という印象でした。この感想は聴き込んでも変わる事はありませんね。
BASSの名があるように、豊かな低音域がしっかりとした音の土台を作っています。過剰な低音の強調というものでは無く、他の帯域を邪魔することは少ないです。
中音域は、曲によってはボーカルが奥にひっこむ場合もあります。ここはマスタリングの差が出やすいのかと思います。オーケストラ等を上手く聴かせるイヤホンは、こういう感じになりやすい傾向にあると私は思っています。
しかし、バッチリとハマる曲もあります。こうなると良い響きを十二分に堪能出来るでしょう。
高音域はどこまでも突き抜けるような鳴り方をする訳ではありません。ややこもる感じがあります。しかし、潰れたり埋もれたりせず、きっちりと鳴らしてくれます。
低音域重視なのですが音の役割分担がしっかりと出来ているので、ドンシャリかフラットかという分類にするなら、「台形」という感じですね。
音の位置の良さ
音の左右の広がりが良く、音の位置がわかりやすいです。これは聴いていて気持ち良さの良いポイントですね。
音が中央に集中せず、左の音は左の空間から、右の音は右の空間から聴こえてきます。当たり前のことかとは思いますが、これがなかなかどうして、うまく出せないイヤホンは多いです。
以上のことからEN700BASSは音楽を聴き込んだりするにあたって最適化されていると感じました。曲を聴くにも、他のイヤホンを聴くのにも基準となる素養の良さがあります。
聴かせ上手なイヤホンなのです
いろいろ聴き比べていて気がついたことがあります。それは、プレイヤーや音源が変わっても安定した音を聴かせてくれるということです。
私の手持ちのDAPは、PlenueDとSuperMiniがあります。この2機種をfinal heavenVで比べると明らかな差がありました。PleunueD(イコライザOFF)はSuperMiniに比べると音のパンチ力は欠けますし、解像度も劣ります。
PlenueDにEN700BASSをつなげた場合では、PlenueDでも元気良く聴けました。さらに、iPhone直差しで音楽配信サービスの音源を聴いてみても、特に不満を感じるようなことはありませんでした。
(iPhone6s+とAmazonMusicを高音質で聴いてみました)
逆に言うと、音源の差を感じづらくモニター的なイヤホンではないと言えるでしょう。音の鳴り方としてはルーズな方で、スピード感はありません。
しかし、音楽を聴くには十分な音の解像度、音の広がりがあり、今までの手持ちの音源でも良く聴かせてくれる懐の広さがあるとも言えるのではないでしょうか。
イヤーピース交換で更に楽しいのです
EN700BASSには2種類のイヤーピースが付属しています。イヤホンに付属しているイヤーピースは、異なる大きさの物が入っているというのが多いですよね。
聞き比べてみるとそれぞれキャラクターが違います。Eartip1は低音が強めで、Eartip2は低音が弱めです。自分の好みに合わせて変えられるのが嬉しいですね。
では、手持ちのイヤーピースに交換してみると、どうなるのか試したくなるものですよね。
final Eタイプ:密着度が高まるので遮音性がやや上がります。低音が増し、左右の広がりが減ります。音の密度、パワー感がグッと迫ってきますね。
茶楽音人 SpinFit:低音が減り、音の広がりが増します。音が柔らかくなりますね。付属イヤーピースやEタイプに比べ高さが増えてしまうのでちょっと装着感が変わります。
イヤーピース交換で音のキャラクターが大きく変わります。ちょっと違ったかな‥なんて思ったときには是非、イヤーピースを交換してみてください。
私的には、通勤・通学には final Eタイプ、静かな場所で聴くには、付属の1か、SpinFitが良いですね。
大きいサイズのイヤーピースで耳の入り口に置くようなスタイルだと抜けが多くなりすぎたので、ある程度は耳の中に入る大きさが良いでしょう。
いくつか気になるところ
遮音性があまり高くないですね。これはイヤーピースである程度改善は出来ます。
音漏れも多少あります。静かな部屋で、1mくらい離れた場所で少し聞こえる程度です。電車内などでは、よほどの音量にしない限り大丈夫でしょう。
銅線の編み込みケーブルは柔らかくてタッチノイズも低く、扱いやすいです。この柔らかさが強度的にちょっと大丈夫かなと不安になるときがあります。
リケーブルできそうな見た目ですが、外れませんよ。リケーブルやバランス化とか気になりますが、このままでも十分ではと思っています。
まとめ
イヤホンの楽しさを教えてくれるとても良い製品です。丁寧に開発してきたのだなと感じます。
気持ちよく音楽を聴けますし、装着のズレや、タッチノイズなどのストレス源も抑えてあるので、いつまでも聴いていられます。
(音楽以外の要素で邪魔されるのって、結構ストレスになりますよね。)
EN700BASSより良い音が鳴るイヤホンは沢山あります。では、良い音というのはどういったものなのでしょうか。良いものと言われているから良いのでしょうか?
そこを判断するのは、あくまでも、音を聴く自分自身なのです。しかし、その判断を行う基準はあったほうが良いと思っています。このEN700BASSをその基準とすることに問題はないと私は思います。理由は上で述べたとおりですね。
EN700BASS以上の音を求め始めると、さらなるコストを支払うことになります。ここから先の世界は、イヤホンだけでなく、DAP、アンプ、ケーブル、音源‥すべての要素が重要になってきます。
その混沌とした世界に飛び込むにあたっても、EN700BASSの音は道を照らし導いてくれるものだと私は思います。
最後に
今回のレビューは輸入代理店であるIC-CONNECT社のレビュー企画で貸し出されたもので行いました。店頭などで聴くより、ゆっくり聴けるのはいいですね。
あまり関係ないことなんですけど、宅配便の伝票に書いてある字が綺麗で可愛かったのが高ポイントですね!ほんとうに関係ないですね!
また、このような企画があれば是非応募したいですね。
ただ…
貸し出されたのなら返さなくてはならない訳でして…
つまり…
なくなると寂しいので買ってしまいたいですね!それだけの魅力がある機種だということなのです。
4月末には、限定色の青が出るようですよ!これ、カッコイイですね。緑や茶などの色あるといいですね~
チョー欲しい!
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