子どもの学習から余計なストレスをなくすための具体的な2つのこと

「小学生無料学習指導」への参加も少しずつ増えています。

5月にスタートしてまだわずかですが、嬉しい感想をいただいているのでご紹介します。


小2保護者の方からのご感想です。

(口頭でお聞きできたので、ざっと書くと以下のような感じ)

"まだ参加し始めて一ヶ月と少しですが、なんとテストで100点を取ってきてくれました。今までなかったことでびっくりです。すごく早く成果にあらわれて嬉しいです。喜んで来ています"

当初は勉強がすごく嫌で、宿題をやるのが一苦労、時間もすごくかかって大変、勉強が嫌になるばかりで・・・ということでしたが、
すでに今、一緒に勉強していても、前向きに勉強してくれる姿勢がどんどん見えてくるようになっています。


楽しいとか面白いとか簡単に思えるほど、学校の勉強は安易なものでない、というのは昔から変わりません。
気が向く子であっても、嫌な時は嫌、面倒な時は面倒、それが普通です。
勉強が超好き、なんて子に会う子は非常に稀です。


勉強をすれば、負荷もかかるわけですから、ストレスが生じるのは当たり前のことです。

だとすると、周囲ができるのは、「余計なストレスがかからないように導いてあげること」です。


ではそのために具体的に何をすべきでしょうか?


ここでは2つほど挙げておきます。

それは、
「環境を整えること」、
そして、
「親御さんの声のかけ方を意識して変えていくこと」、です。

考えてみてください。

僕が、日々子どもたちと学ぶ中で、扱っている勉強の中身は、学校と全く同じもの、です。(むしろそれらよりハードです)

だとしたら、同じように嫌で、つまらなくて、やりたくないのが普通ですから、教室に足なんて運ぶわけがありません。

でも、なぜかここには足を運ぶんです。
なぜかここでなら勉強するんです。


勉強の中身、それこそ扱う教科書や解く問題は同じもの。同じものであっても、取り組み方一つで、やはり多くが変わってくるということです。

ですから、親御さんにもできることをしっかり取り組んでもらえれば、同様に、わが子がそれなりに勉強に向えるよう導くことは可能なのです。

繰り返します。

ひとつは「環境を整えること」。

単に勉強をしやすい環境というだけではなく、文化資本に関することです。

学ぶ環境に、つけっぱなしのテレビが要ると思いますか?勉強しない大人の姿が要ると思いますか?お酒とスポーツ新聞、パチンコに行く親父が要ると思いますか?


学ぶ環境を想像してみてください。

たぶん、本棚があって、本が転がっていて、ペンやノートがあって、学んでいる大人の姿がある。
アカデミックな知識に興味関心があり、それについて意見交換をする大人の姿がある。
日常的に知的領域の話題があがり、論理的な言葉を用い議論をしている。
芸術、音楽を日常的に楽しんでいる。

文化資本はそういうところすべてからやってくるものなのです。


そしてもう一つ。

「親御さんの声のかけ方への高い意識」。

これは言及すると長くなるので、少しだけ(詳しくはコーチング講座や講演会を開催するしか)。

"丁寧で選ばれた言葉"、"(誘導にならない)適切な質問"、そして、"じっくりと待つ時間"。

これらをヒントに、しっかり子どもたちの言葉に耳を傾けてください。
もっと子どもたちは親であるあなたに自分の話を聞いて欲しいと願っている。もっと理解してほしい、認めてほしいと願っているのですから。

乱暴な言葉で、指示命令で、待つこともなく「早くやりなさい」を連呼しても、子どもたちはストレスを増やすだけです。もちろんあなた自身ののストレスもマックスに。



まとめます。

環境を整える。
声のかけ方を意識にあげる。


わずかばかりのふたつの事柄ではありますが、大きな意味を持ちます。
大きな力を持つでしょう。


それによって子どもたちは、余計なストレスがかからない状態の中で、勉強という負荷を受け止める(引き受ける)ことができるようになるのです。

もちろん負荷には耐性が必要ですから、焦らず、少しずつ少しずつ、です。
積み重ねが習慣へと変わります。


勉強をしないにはしないだけの理由があり、
その多くを、実は周りの大人(先生や親)が作ってしまっている。


それを知れば、私たち大人が何をすべきで、何をしてはならないかが見えてくるはずです。


(おわり)


NPOによる地域学力向上プログラム
『小学生無料学習指導』




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