初めに
現在では着物を着ることがあまり一般的ではなくなりました。着物を着るというだけでなんか特別な使命を持っている人、と見られがちです。また気取っている人、とか、生意気な人という風に見られてしまうことも少なくありません。また、どうしても何かのイベントとか、儀式とそういうときにしか使えないのではないかと、思われてしまうことも非常に多いのですが、着物には実は普段用として着用されたり、気軽に着ることを目的として、着用されている着物もたくさんあるのです。何でも合理的にしてしまう現在、着物はちょっと不合理な衣類で、どうもいやだなという人のほうが数多いですが、それでは着物というものの良さが伝わらずに着物が滅んでしまう事でしょう。
そういう訳で、登場してきたのがリサイクル着物ですね。いらなくなった着物を買い取り、安い値段で販売するという形式です。この形態ですと、洋服とほぼ同じ値段で購入することができますし、中には、数百円で入手してしまうこともできます。ある意味着物の価値をバカにしているのではないかと思われるほどやすいことだってしょっちゅうあるのですが、それだけ需要がないという事なんでしょう。
ですから、着物も手軽に、洋服と同じような感じで、着用できる時代はもう来ているのです。
そうなると、着物も本当に楽しんで着用できるようになった世のなかなんですが、、、。まだまだ、着物は生意気という雰囲気が強くて、ちょっと悲しいところです。
でも、茶道を習ったりとか、邦楽を習ったりしている方は、着物が必要になってきますし、料亭などで働いている方も、着物が必要になったりしますよね。そういう方に対して、リサイクル着物は本当にありがたいものです。
本書は、着物が好きな方や、着物が必要な方が、どこで買ったらいいのか迷ってしまった際に、着物をできるだけ手軽に安く購入する目的で執筆しました。至らぬところもあると思いますが、着物店選びの参考にしていただいたら幸いです。