橋本左内肖像画_島田墨仙作__01

稚心を去れ!橋本左内

橋本左内(1834〜1859)は、幕末に活躍した志士です。

有名なのが「啓発録」という本で、現在でも残ってます。
驚くべきことは、啓発録は橋本左内がなんと15歳のときに書かれたものなんです。

内容は、彼自身の志を記したものです。
有名なのは「稚心を去れ!」という言葉です。
稚心とは幼心、つまり幼稚な心、こどもっぽさ、それを取り去りなさいということです。

本格的に勉強をする年齢、今なら13歳、中学1年生になったときに「稚心」幼心が残っているのなら、何を勉強しても身にはつかないといっています。

これは、大人になっても背筋が伸びる言葉ですよね。

また、「気を振るえ」ともいってます。

稚心を去って、本気で勉強を始めたなら、決して人に負けてはならん!
むしろ負けることを恥と思え!
常に気を抜かず、自分自身を奮い立たせよ!

そのために「志を持て!」
行き先を明確にせよ!

目的が明確であれば、心を一筋に決めてかかればどんな偉い人物にもなれる、

といってます。

15歳の橋本左内の言葉を前に、怠惰な自分が浮き彫りになってきます。

橋本左内は、大阪で蘭学や医学を学び、そこから江戸への留学を命ぜられて洋学も修め、福井藩主に認められて藩政の中枢を担うようになります。

開国貿易、殖産興業、軍備強化などを目指して、藩の改革を行ったのです。
これが20代ですから努力家でありながら天才でもあったのです。

残念ながら井伊直弼の安政の大獄で、有名な江戸の伝馬町(現在の総武線小伝馬町駅近くにある十思公園)で斬首されました。

26歳、とても惜しい人材をなくしました。

その場所では吉田松陰も処刑されています。

優秀な人材がそこで亡くなっているのですね。

今日は橋本左内先生を通してあらためて、稚心を去り、私心を去って目標に向かっていこうと身を引き締めました。

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