アジェンダの書き方を自分のものにする方法(1): ファクトを記載する

以前アジェンダの書き方として以下の記事を公開しました。

そうしたところ「非常に参考になった」「褒められるようになった」など色々とよい反響がありました。

その一方で読みやすさを重視したため、ポイントを絞ったのも事実です。

そのため理解力や実行力がある人は実践できるが、そうではない人もいるのではと感じていました。

この記事では「前回の記事を読んだけど、今ひとつ実践できていない方」を対象に、よいアジェンダの書き方をより詳細にまとめます。

特に、背景・課題がどれほどうまく書かれているかでMTGの成功は決まります。そのため、背景・課題にフォーカスして書きました。

ちなみに対象とするMTGは、何かを決めるMTGです。週次定例のような情報格差の解消が目的のMTGは対象ではないです。ご了承ください。

背景・課題に記載した内容をファクトのみにする

まだうまくMTGが着地できない、決めきれないという方に最もオススメで、最優先で行っていただきたいのは「背景・課題に記載した内容をファクトのみにする」です。

前回の記事では背景・課題のセクションを設けましょうと書きました。

それに従って背景・課題を書けばよいのですが、その際に以下をチェックしましょう。

  • ①「思う・らしい・感じる」といった表現が少なく、断定できているか

  • ② 数字を使っているか

  • ③ 虚構がない表現か

以下のサンプルをもとに具体的に見ていきましょう。

①は「マニュアル作業の負担が増えているらしく」「健康を害する人が増えている模様」という箇所でその表現が使われており、断定できていません。

これでは本当に負担増えているの?健康害する人増えているの?となってしまいます。

②は数字を使って説得力があるかという話で、今回のサンプルでは一つも数字がありません。そのため、どれほどクリティカルかが伝わってきません。

③はたとえばサンプル中に「社員数が急増」と書いているものの、例年の傾向から見ると微増の可能性もあるかもしれません。②で数字を使っていない場合、脚色してしまうケースもあるでしょう。

上記3点を踏まえて書き直すとこんな感じになります。

①については、そのような表現を削除。

②については急増した社員数や残業時間、影響あった人員数などを数値化しました。

③については例年の数値と比較したことで、急増である旨を主張しました。

これで背景・課題のセクションのロジックが組み立てられました。まずはこれができるよう経験を積みましょう。

終わりに

前回の記事では、以下のように共通の敵を設ける必要性を記載しました。

1つ目の「背景・課題」について。話し合いたいことの背景、解決したい課題を書きます。ここで大事なのが、「共通の敵」を設けることです。ラグビーでイメージしてもらうとわかりやすいと思うのですが、課題解決には一緒に肩を組んで挑むような空気感の醸成が必要。つまり、大前提として、MTGの参加者全員が、同じ方向をむいていなければならない。進行役は、その場の空気をコントロールすることが求められます。その手段の1つとして、「背景・課題」のなかで、共通の敵を明確にしておきましょう。

議論には「共通の敵」を。メルカリ開発組織の改善に挑むメンバーの最強アジェンダ術

共通の敵を設けるというと非常に抽象的で難しく感じるのですが、基本的には今回の記事に書いたことなど基本的なことの積み重ねで実現できます。

あまりイケてないと感じるMTGでは基本的なことができておらず、本人の思い込みだったり、雰囲気で進めてしまっている事が多いように感じます。

背景・課題はアクションの土台となるので、できていないとアクションの精度が落ちます。その結果成果が出ません。

できている人は空気を吸うようにできています。ここができているかどうかで成果も周りの評判も全く変わりますので、まずここをマスターしましょう。

今回は重要度が高いと感じたファクトにフォーカスしてまとめてみました。

これ以外にもいくつか書いてみたい論点ありますので、またまとめてみたいと思います。

フィードバック頂けると非常に嬉しいので、是非コメントいただければと思います!書いてほしいテーマも引き続き募集します!

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