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かまいたち濱家さんが薬剤師に謝罪

先日、お笑いコンビ・かまいたちがテレビ番組で、調剤薬局で薬剤師が症状を聞いてくるのは「イライラする時間」「全然いらん時間」と発言し、S N Sで炎上した結果、番組公式サイトだけでなく、濱家さんも自身のX(旧Twitter)で謝罪したことが話題となりました。

この件を知って、薬剤師としてはやはり残念に思うとともに、濱家さんの素直な謝罪には個人的に好感を持ちました。

しかし一方で、かまいたちお2人の感覚も理解できます。
「何で診察時に話したことをもう1回話さなあかんねん」というような。

確かに薬剤師の中には、漫然と「今日はいかがされましたか」と聞いてくる人もいるかもしれません。
そのような場合、上記のような感覚を持たれても仕方ないでしょう。

偉そうなことを言うつもりはありませんが、私自身が患者さんにお薬をお渡しする時には、そのように感じさせないようにと意識し工夫しています。

いくつかのパターンがありますが、そもそも初めてやお久しぶりの方には、問診票に症状もご記入いただいているので(ここでも「また問診票か!」と思われないよう丁寧に説明しお願いする必要があります)、その後に「今日はいかがされましたか」と聞くのはそれこそ失礼です。

定期的または何度かいらっしゃっている方には、過去の情報や今回の処方内容から考察して、絞った質問をしていきます。

いわゆるオープンクエスチョンではなく、できる限りクローズドなものにする訳ですが、例えば鎮痛薬が出ている時に「どこが痛いのですか?」と聞くより、処方内容から見て「のどが痛いのですか?」というように。

「薬剤師は薬を見れば私の状況を把握できるんだ」と思ってもらえれば、その後の話も聞きやすくなります。

処方内容に疑義がないか確認するためには、診断名など細かいところまで聞く必要がある場合もありますので、患者さんからスムーズに情報を引き出す自然な流れを作るよう意識します。

同じことを聞かれて二度手間だとか思われないように、薬局では「薬剤師の立場から」「薬を踏まえて」「安全のために」訊ねているということを理解してもらえるよう努めています。

安心して薬を服用するために薬剤師が必要だとわかってもらえれば、円滑なコミュニケーションが取れるようになると思います。

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