マイナー民話『屁ひり娘』

昔から都市伝説が大好きで、いろんなジャンルの芸人さんが都市伝説を発表するライブ『密噺』というライブを立ち上げるに至りました。

日本各地を旅して様々な話を集めています。10年ほど前にネット上を騒がせた『神戸の空き家いりませんか?』という書き込みや、霊現象を表すと言われている秩父にある『その他の危険』の道路標識など、その謎を突き止めるために現場に行きました。

その際、その地方の民話や伝承を調べることがすごく為になりました。その土地には、他では見られない固有の民話が残っており、その中に都市伝説を紐解くカギが隠されていることがあるからです。

各地の民話を調べていくと「これは一体何を伝えようとしているんだ?」というような、誰も見ないようなマイナーな伝承も数多く存在していることを知りました。そんなマイナーな『誰もみんわ』を集めることが趣味のひとつになりました。

今日はその中から愛媛県に伝わる民話を紹介したいと思います。

『屁ひり娘』【出典】『愛媛むかし話』


『存在の耐えられない軽さ』『限りなく透明に近いブルー』と並ぶ、ぼくの中の鬼パンチラインタイトルです。内容を説明します。

昔、おならがよく出るお嫁さんがいて、そのおならは近くにいる人を吹き飛ばしてしまうほどの勢いだとか。
迷惑にならないようにお嫁さんは畑の近くでおならをすることにしました。するとそのおならの勢いで畑の大根が引っこ抜けたり、木になっている梨が落ちたりして、人の手を借りずに収穫ができて、近隣の農家の人々は大いに助かりました。
そしてお嫁さんには、人を吹き飛ばさないようにおならをするための専用の小屋が与えられました。これが『屁屋』(部屋)という言葉の始まりだそうです。

ラストの男塾感!
途中まではほのぼのおもしろ民話だったのにラストで急ハンドル切ってきました。そして『部屋』という言葉は愛媛発祥だったんですね。方言感ほぼ無いけど・・・

民話は奥が深い!

#都市伝説 #民話 #民俗学 #怪談 #妖怪 #伝承 #伝説

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