器好きの編集マインド

「好きなこと」を聞かれたとき、「料理」の次に答えるのが「器」です(料理が好きな話)。

料理はまだしも、器が好きというと「ふぅん…」となってあんまり話が広がらないし、私も無理に粘ったりはしないのですが、今回は器好きも料理同様編集マインドによるものなんじゃないか説を唱えつつ、思いの丈を打ち明けたいと思います。

器が好きといっても、知識が豊富というわけではないんだけど、ただ好きなだけだからね!知識が豊富じゃないと趣味とかファンとか言いにくい風潮があるように思うんだけれど、そういうのは気にしてません。器が好きなだけ。

もちろん染付が好きとか、九谷焼が好きとか、この作家さんが好きだという傾向はあるので、周辺知識は自然とインプットされてはいるけれど、「器検定は絶対合格する自信がある!」というタイプではありません。自分がいいと思う器にいいと思うように盛り付けて自己満足するためのツールとして、器が好きです。

例えば、下の写真は疲れて帰った日に、スーパーで買ったパックのお寿司を、食べる前に盛り付けたもの。私はこれで満足できます。人生はいかに自己満足するかが勝負だと思っているので、初期投資は必要だけど、繰り返し使える器はかなりいいツールだと思っています。

プロフィール文にある通り、「美味しいものを作ったり食べたり盛り付けたりするのが好き。文章への姿勢も同じ」というのが私の基本です。

私の仕事の1つである「編集」は、どの器で料理をどう見せるか、全体のバランスを見てどう組み合わせるかを考えることに似ています。自分で記事を書いた場合も、図表やイラスト、そして紙の場合はレイアウトまで考えるので、途中から編集者的なお仕事になります。

ちなみに、レイアウトやデザインを楽しむタイプの編集さんや、もはや自分でデザインまでできる編集さんもいると思いますが、私は図版やレイアウトの意図と希望、全体のイメージをプロのデザイナーさんに伝えて、出来上がりを楽しみに待つタイプです。

なので、器においても全体のイメージであるテーブルコーディネートや盛り付け方、要はプレゼン部分を考えるのは好きだけど、デザインそのものである器を自作しよう!とはなりません。

陶芸など器をつくる行為自体は楽しいので、楽しみとしてやるのはアリだけど、自分が求める器を自ら作る!みたいなモチベーションはありません。そこはデザイナー、アーティストの作品を、相応の対価を払って手に入れたいと思っています。

一方で、美大出の父は真逆。器の知識もめちゃめちゃあるし、陶芸家になって窯を持っている大学時代の友人が何人もいるので、釜やろくろを借りて器を作ってきます。ついでに今もバリバリ謎のアート作品を創作し、美大仲間と個展やグループ展をやったりしているので、これがアーティストタイプか、と見ています。

私は、その父の友人が作った器を買う側。それぞれ満足の仕方は違うけど、人生にこういう小さな満足を詰め込んでいきたいなぁと思います。

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増谷彩

書くこと、編集すること

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