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シオカラーズでわかるペンタトニック・スケール【スプラトゥーン】

ペンタトニック・スケールとは

通常のダイアトニック・スケール(7音階)から2音減らした5音のみで構成された音階、いわゆる五音階。
適当に弾いても不協和音になりにくい、シンプルで美しいスケール。
民族音楽にもよく使われる。

ペンタトニックには半音がない

ペンタトニックスケールの特徴は音同士に半音の繋がりがないことです。
ピアノの鍵盤のドレミファソラシドの部分(Cメジャースケール)を見てみましょう。

ピアノの鍵盤

このようにミ→ファ、シ→ドの間には黒鍵がなく、白鍵同士が半音で繋がっています。

ペンタトニックスケールにはこの半音の繋がりがありません。
例えばこのCメジャースケールから半音の関係を作っているファとシを抜くと、「ドレミソラ」というペンタトニックスケールになります。

このファとシを抜いたペンタトニックスケールは「ヨナ抜き音階」(ドから数えて4番目と7番目の音を抜いているから)と呼ばれ、民謡などで多く使われています。

シオカラーズとペンタトニック・スケール

シオカラーズ(画像は『スプラトゥーン3』より)

さて、『スプラトゥーン』シリーズに登場するスーパーアイドル・シオカラーズの楽曲にはこのペンタトニックスケールを使ったものが多く見られます。多くどころか全曲ペンタトニックなんじゃないかくらいのレベル。

というわけで、シオカラーズの楽曲(初代〜3のサウンドトラックに収録されているシオカラーズ名義のもの)で使われているペンタトニックスケールについて調べてみました。

シオカラ節:E♭マイナーペンタトニックスケール(黒鍵)

レ♭、ミ♭、ソ♭、ラ♭、シ♭の五音で構成されたスケール。
ピアノでいう黒鍵にあたる音であり、つまりシオカラ節は(1箇所だけ例外的にドが出てきますが)ほぼ黒鍵だけで弾くことが可能だということです。
弾けば天国、歌えば極楽。ぜひ弾いてみましょう。

ハイカラシンカ(マリタイム・メモリー)、キミ色に染めて:Cメジャーペンタトニックスケール(ヨナ抜き音階)

ド、レ、ミ、ソ、ラで構成される「ヨナ抜き音階」を使った楽曲です。
シンプルかつキャッチーなスケールであり、「チューリップ」「夕焼け小焼け」などの童謡はもちろん、(完全な五音ではありませんが)ビートルズの「レット・イット・ビー」などのポップスにも多く用いられています。

あさってcolor、シオカゼの星、春風とペトリコール、BRANDNEW HOMETOWN〜それより明日の話を〜:Dメジャーペンタトニックスケール

レ、ミ、ファ♯、ラ、シの五音で構成されたスケール。上のCメジャーのヨナ抜き音階とは単にキーが違うだけなので、このスケールで「ハイカラシンカ」や「キミ色に染めて」を弾くことも可能です。逆も然り。

イマ・ヌラネバー!:例外

別アーティストの楽曲のカバーであるため、同曲にはペンタトニックスケールが使われていません。五音階で歌わないシオカラーズは逆に貴重かも?


改めて聴いてみると、シオカラーズはどの曲も例外なくペンタトニックを基本としていることがわかりました。
このペンタトニックスケールが、シオカラーズの楽曲の透明感と懐かしさの秘密なのかもしれません。

それでは。
イカ、よろしく〜。

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