文章記述にVimを使おう

Vimの解説をします。

概要についてはWikipediaの記事を見てもらうのが早いです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Vim

○ダウンロードとインストール(linuxの場合)
基本的に最初から入っているはずです。
入ってない場合は、
# yum install Vim
もしくは
# apt install Vim
でインストールが開始されるでしょう。

○ダウンロードとインストール(Windowsの場合)
https://www.kaoriya.net/software/vim/
こちらからWindowsのバージョンに沿ってダウンロード。

ダウンロードしたファイルを実行するとインストールできます。

○実行方法
linuxではコマンドラインから
$ vim
Windowsではコマンドプロンプトから
> vim
で起動します。Windows版にはGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)版も
あります。こちらを起動する場合は、Winキー+Rを押し、表示されたダイアログで
gvim
と入力しエンターキーを押してください。

○終了する方法とヘルプの出し方
Vimを起動すると、ウガンダの子供たちへの募金を求めるメッセージと、
終了する方法、オンラインヘルプの出し方が書いてあります。

一応転記すると、
終了するには    :q<ENTER>
オンラインヘルプは :help<ENTER> か <F1>

です。ヘルプを終了させる方法は、終了と同じです。(:q)

○画面の見方
 Vimの画面は大きい上画面と小さい下画面に分かれており、
間にファイル名などが書かれているバーが表示されています。
 Vimはいくつかの操作モードがあります。
 起動した当初は通常モードになっています。バー上の画面にカーソルがあり、
画面下に -- 挿入 -- と表示されて「いない」状態が、通常モードです。

・通常モードではカーソル移動や編集コマンド(一行コピーや行削除、単語削除)を
実行できます。
 通常モードから所定のキーを押すことで、別のモードに移行します。
通常モードに戻るときはESCキーを押してください。

・バー下の画面にカーソルを移した状態をコマンドラインモードと言います。
コマンドモードではVimに対する指示やVimの設定を変更する指示を
与えることができます。
 通常モードから、「:」「/」「?」のいずれかを入力すると、
コマンドラインモードに移ります。
それぞれの意味は、以下の通りです。

「:」はVim内に用意されたコマンド(指示)を入力します。の意味です。
 続けてコマンドを入力することで、Vimに様々なことをさせることができます。
 後述します。

「/」は前方検索します。の意味です。
 続けて検索したい文字列(正規表現使用可能)を入力し、
 エンターキーで検索を開始します。
 次の候補に行くにはnキー、前の候補に行くにはNキーを押してください。

「?」は後方検索します。の意味です。
 続けて検索したい文字列(正規表現使用可能)を入力し、
 エンターキーで検索を開始します。
 次の候補に行くにはnキー、前の候補に行くにはNキーを押してください。
 (後方検索ですから、後ろから前へ進みます)

 「:」と合わせてよくつかわれるキーに「!」があります。
「!」は(Vim内のではない)外部コマンドを実行します。の意味です。
 続けて実行したいコマンド文字列を入力し、
 エンターキーでコマンドを実行します。一般的には、
 :r !(コマンド) (コマンドの引数...)
 と入力し、コマンドの結果を取得することが多いです。
 たとえば、以下のように使います。
 (Windows版の場合) :r !date /T
 (linux版の場合) :r !date
上画面に今日の日付が入ります。
これは、OS側のdateコマンドの結果を入力せよ、の意味です。

・挿入モードは、文字列を入力するモードです。
通常モードから、「i」「I」「a」「I」「o」「O」などを入力すると移ります。
挿入モードでの操作はメモ帳などと同じです。

○コマンドを学ぶ(30分)
 Vimについて初めて学ぶときにつまづくのは、おそらくコマンドの使いこなしです。
初学者の方向けのチュートリアルがありますので、こちらを参照しましょう。

・linux版の場合、以下コマンドを入力しましょう。
$ vimtutor

・Windows版の場合、コマンドプロンプトで以下のコマンドを入力しましょう。
(コマンドプロンプトの入り方はWinキー+rでダイアログを出し、cmd<ENTER>です。
 以下のコマンドは、
 インストール場所をC:\Program Files\vim81-kaoriya-win64\にした場合のものです)

copy "C:\Program Files\vim81-kaoriya-win64\vim81\tutor\tutor.ja.sjis" tutorcopy

vim --clean tutorcopy

○チュートリアルを終えたら
 ようこそVimの世界へ! Vimは取っつきは悪いものの、慣れれば、
あなたの文章作成速度を飛躍的に高めてくれます。
慣れるコツは毎日触ることです。(日記をVimで書くなどはいいかもしれませんね)
良いテキスト入力ライフを送ってください。

○おまけ:頻出コマンド
起動方法:vi (ファイル名)

コマンド 意味
ZZ 上書き保存し、viを終了
:w 内容を保存
:q! 保存せずに終了
i 挿入モードへ
ESC コマンドモードに戻る
w 次の単語 (Word)
b 前の単語
^ 行頭
$ 行末
% 対応する括弧に移動
Ctrl + u 半画面上 (Up)
Ctrl + d 半画面下 (Down)
gg 最初の行へ移動
88G 88行目へ移動
G 最終行へ移動
H 画面上の最初の行 (Home)へ移動
M 画面上の中央の行 (Middle)へ移動
L 画面上の最後の行 (Last)へ移動
* カーソル下の単語を検索
# カーソル下の単語を検索 (上方向に検索)
/hoge hogeを検索
:%s/hoge/fuga/g 単語の置換(hogeをfugaへ置換)
. 直前の変更を繰り返す
u Undo
Ctrl + r Redo
yy 今いる行をコピー (yank)
p カーソルの場所に、ペースト
挿入モードでCtrl-v return 改行文字の入力
挿入モードでCtrl-v tab Tab 文字の入力
h, j, k, l [左下上右]へ移動
gj 表示行単位で移動(↓)
gk 表示行単位で移動(↑)
3h 左に3文字移動
2j 下に2行移動
:%s/./&/g 全文字数を数える
もしviの代わりにvimを使っている場合、以下のウィンドウ分割機能が使える。
コマンド 意味
ウィンドウを水平分割 :split
ウィンドウを垂直分割 :vsplit
カーソルを左ウィンドウに移動 <C-w>h ※<C-w>はCTRL+wキーのこと。
下ウィンドウに移動 <C-w>j
上ウィンドウに移動 <C-w>k
右ウィンドウに移動 <C-w>l
次ウィンドウに移動 <C-w>w
ウィンドウを縦に最大化 <C-w>_
横に最大化 <C-w>パイプ
縦横最大化 なし
大きさを揃える <C-w>=
幅を増やす <C-w>>
幅を減らす <C-w><
高さを増やす <C-w>+
高さを減らす <C-w>-
ウィンドウを閉じる :q

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