「旅行者の動きを作り出す」 訪日メディアMATCHAの力と役割

編集部注:本記事は弊社代表・青木優のブログ「HIBILOG」の2015年2月9日掲載の記事を転載・編集したものです。

MATCHAが一番大切にしていること

最近、採用の面接で多くの人とお会いしています。なんとなく興味を持ってくれた方もいれば「働きたい!」と言ってくれる方もいたりと様々です。

そこでとあるエンジニアの方が、「MATCHAで一番大切にしているKPI(数値指標)ってなんですか?」と聞いてくれたんですね。

自分の中では言語化できていたけれど、文章化や口に出したことはあまりなかったと思って、今書いています。

これは僕のメディアの思想とも言える部分だったりします。

MATCHAを通じて、日本を好きになってもらいたい

「このメディアで一番大事にしている指標は、読者がこのメディアを通じて、実際に動いてくれること。その数ですね。その動いた先でより良い体験価値があって、『日本って面白いな、好きだな』って一人ひとりに思ってもらうことです」

僕はそう答えました。

PVやUUも大事な指標だけれど、それだけがメインではありません。

人の心や人の動きに影響を与えることで、その結果として、ユーザーのロイヤリティーやPV数が上がっていくと考えています。

たまにFacebookページで、「日本滞在で、一番の情報ソースはMATCHAだったよ」というコメントをいただくことががあります。

そういう言葉はすごく嬉しくて、メディアをやってて本当によかったと思うんです。

人の動きをいかに可視化していくか

現在の課題はそういった「人の動き」や「心の変化」の可視化です。

いまはまだ、メディアを通して人々が実際に動いた記録、旅行者の日本滞在をよりよくした結果などを客観的な形で提示できていません。

人の動きを可視化していくとともに、より読者にとって好かれるようなデザイン、「この情報がほしかったんだ!」と言ってもらえるようなコンテンツづくりを、これからも進めていきます。

メディアの本質は動かすこと

なぜ、上記のような指標なのか。それは自分の原体験にあります。

以前書いた「伝えることの本質は動かすこと」という記事にほぼ重なるのですが、メディアの本質は動かすこと、だと思っています。

これだけ情報があふれている今、多くの情報が消費され、実際にその人の中に残る記事はどれほどあるのでしょうか?

その残るか、残らないかの基準は、実際にその記事を見て動いてもらえるかだと考えています。

人生を振り返るとき、いつも頭に浮かぶもの

僕が旅に出たきっかけの1つは、とある素晴らしい旅ブログを見たことでした。そのブログを読んで、実際に旅に出て、自分の人生が大きく変わったという事があったんです。

ふと、自分の人生を振り返るとき、そのきっかけを考えるとき、その人のブログが自分の頭に出てきます。それはこれからもそうだと思います。

つまり、自分の人生の中でその人のブログが刻まれているんです。

メディアを通して、見る人の何かを変えていきたい

自分以外の人でもそういう経験をした事があると思っています。それはWebかもしれないし、紙かもしれない。近くの人からのふとした言葉かもしれない。

単なるPVだけを集めるだけの情報よりも、見てくれた人に動いてもらって、何かを変える事を大切にしていきたい。

それが結果的にメディアの価値につながると信じています。簡単なことではないですが、これからも大切にしていきたいです。

編集部コメント:地域のインバウンドPRでは、「多言語サイトを作った」「有名メディアに記事広告を出した」ことで終わっていることが非常に多いです。何かをやったという結果は残るかもしれませんが、それだけでは訪日観光が地域に根づくことはありません。「人を動かすには、そのためには何をどう伝えればよいのか」を、戦略的に考え続ける必要があります。青木がこの記事を作ったのは2015年。それから現在までの間に、MATCHAでは「人を動かすこと」を考え続け、そのためのノウハウを積み重ねてきました。そんなMATCHAの力を、みなさんの活動に活かしてみませんか? この記事を読んで興味が出た方、MATCHAという会社に仕事を依頼したいと思われた方は、この記事にコメントするか、こちらよりお問い合わせ下さい。

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青木 優
1989年、東京生まれ。明治大学国際日本学部卒。株式会社 MATCHA 代表取締役社長。内閣府クールジャパン・地域プロデューサー。学生時代に世界一周の旅。デジタルエージェンシーaugment5 inc.に勤めた後、独立。2014年2月より訪日外国人向け WEB メディア「MATCHA」の運営を開始。「MATCHA」は現在10言語、世界200ヶ国以上からアクセスがあり、様々な企業や県、自治体と連携し海外への情報発信を行なっている。

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