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日本の原点「宮崎県高千穂町」と、竜馬ゆかりの「霧島温泉峡」へ

訪日向けWebメディアとして、MATCHAではメンバーの旅を応援しています。旅人の目線で日本全国を見て回り、その経験を仕事にも活かす。今回は、MATCHAのプロダクト全般をマネジメントする、CPOの齋藤が宮崎県を旅しました。

旅するワークスタイルで、地域の生活を覗き見る旅へ

はじめての「旅するワークスタイル」の行き先は、高千穂(宮崎県)と霧島温泉峡(鹿児島)に決めました。

信頼している友人に、「今、日本の地域に行くならどこに行くべきだろう?」と聞くと「宮崎県」と即答されたんですね。どうせ宮崎に行くなら、大好きな坂本龍馬とおりょうの新婚旅行の地「霧島温泉峡」も行ってみよう。それが今回のきっかけです。

関連:MATCHAでは、“旅するワークスタイル”を支援します

宮崎空港から日豊本線で延岡へ向かいます。ワンマン電車に揺られる1時間40分ほどの道のり。

料金は意外にも、東京に比べてちょっと高い気がしました。地元の生活を垣間見ることは、いつも面白い経験です。

スタバに蔦屋書店の延岡駅。しかし改札ではSuicaが使えない

昨年リニューアルされた延岡駅

延岡駅は、最近蔦屋書店ができたそうで想像以上に綺麗でした。それでも、改札は1つしかなくてSuicaが使えない。ICカード導入よりも先に蔦屋書店ができるのは、ICカードのニーズが少ないからなのでしょうか。

一番困ったのは、宮崎空港ではSuicaで入場し、延岡駅では「現金のみ支払い」だったこと。もし仮にそのときに現金を持っていなかったら、とても面倒だと感じました。

地域ごとのシステムの違いは、訪日客にとっても戸惑いの元になるかもしれません。

神話の舞台へ

昨年、「神道」について理解を深めようと、漫画で「古事記」を読み、神道に関する書籍も何冊か読みました。 高千穂は古事記でいう「天孫降臨」の地。

天照大御神の孫であるニニギノミコトが舞い降りた場所として知られています。過去にもいくつもの神社仏閣を見てきたはずですが、この地は漂う空気がまるで違いました。

天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)

太陽の神として、この地を治める様々な神様を生んだ「天照大御神」。その天照が隠れたとされている洞窟「天岩戸」をご神体として祀っているのがこの「天岩戸神社」神社です。

日本神話の最高神とも言える天照大御神のことを考えると、背筋が自然と伸びました。

荘厳な雰囲気が感じられる社殿

天安河原(あまのやすがわら)

天照大御神が天岩戸に隠れた際に、どうやって外に出すかについて神様達が会議をしたという洞窟が「天安河原」。天岩戸神社から濁流の脇を歩いて10分くらいのところにあります。

ここにたどり着いた瞬間、一瞬で空気が変わりました。風が下から吹いてくるような感じがして、鳥肌が立ったことを覚えています。

足元にあるのは、過去お参りに来た人々が祈りの意味を込めて自然と積み上げていった石の塔。不気味なほど数が多くその神秘的な光景に恐怖さえ感じました。

奇跡の絶景、高千穂峡へ

今回のメインスポットでもある、高千穂峡。数多くの人が、この写真を見たことがあると思います。

この写真を、自分のInstagramのストーリーで流してみたところ、「ここはどこ!?」と何人かの海外の友人から連絡がありました。海外の人から見ても、やはりこの壮大さは息をのむほど美しい景色なのでしょう。

あいにくの雨でしたが観光客は多く、傘を差しながらボートに乗り込む人もたくさんいました。

ライトアップは2019年5月19日まで(公式HP

高千穂峡は山奥のイメージがありましたが、実は意外に町から近い立地。周辺には飲食店やお土産やさんも並んでいます。

いい町は、いい人がつくる。

夜ご飯は、地元の焼き鳥屋にふらっと入ってみました。「どこから来たの?」から会話が弾み、気がついたら鶏ももや味噌汁や焼酎までサービスしてくれました。

「味噌汁も飲むかい? インスタントだけどね」と自然と声をかけてくれる、気さくなお客さんたち。

次来たときは絶対にこの店にまた来るし、人に聞かれたら絶対薦めます。いい町、いい空間、いい店は、必ずいい人が作っているなと。改めてそう実感しました。

天孫降臨の地である高千穂は、とても神秘的で、流れる空気が恐ろしいほど澄んでいて、今まで巡った神社仏閣とは少しだけ趣が違いました。

いつも社殿の前で手を合わせると長くなってしまうのですが、この町ではいつもより何倍も長く手を合わせていた気がします。

200kmほど南下し、霧島温泉郷へ

2日目の午後、一気に鹿児島へ南下しました。せっかくなので熊本に寄ろうと、途中熊本市内でらーめんを食べました。本当は阿蘇エリアを満喫したいので、また来ることにします。

にぼらや 西銀座通り店(公式HP

熊本からさらに3時間ほど車を走らせ、霧島温泉峡付近まで来ました。今回の目的地は、大好きな坂本龍馬が寺田屋事件で親指に傷を負った際、西郷隆盛の計らいでしばらく身を休めることにした「塩浸温泉」に入ること。このとき龍馬が妻のおりょうと霧島周辺を旅したことが、日本の新婚旅行の始まりとも言われています。

「誰がこんな山奥に来るんだろう?」と思うような場所に突然現れた「塩浸温泉龍馬記念公園」。一気にテンションが上がりました。

温泉は360円、貸しタオル200円、資料館は200円

資料館では、NHKドラマで西郷隆盛役を演じたことのあるという方がとてもわかりやすく案内してくれました。有名な、高千穂峰の逆鉾に関して図解した龍馬の手紙も置いてあります。

館内には、塩浸温泉と、鶴の湯という別の温泉もありました。人里離れた場所でしたが、温泉の中は地元の方で賑わっていました。

つかってみると、体は全然冷えていないはずなのに、芯の奥底から熱くなってくるようなものすごいパワーを感じました。この翌年に龍馬は33歳で暗殺されています。歴史と今の自分と照らし合わせて、自分はまだまだやれるなと、いろいろ考え込んでしまいました。

MATCHAの仕事は「わざわざ行く理由」を作ること

坂本龍馬に関連する地を巡ることが動機となって、これまでも目的地を決めてきたことが多々あります。高千穂も、漫画というメディアによって古事記の面白さに気づき、今回の目的地になりました。

なぜそれをしたくなるかというと、そこでしか体験できない特別な価値に気づいたから、或いはその特別な価値を知っているから。

「わざわざ行く理由」があるとき、その場所はすごい価値のある場所になる。

MATCHAの仕事は「わざわざ行く理由」を作ること。多くの場合、その場所がどんな場所なのか、何が体験できるのか、何を学べるのかを知らずに終わってしまうことが多いです。せっかく唯一無二の体験ができるのに、旅行者にとっても、現地の人にとっても非常にもったいないことです。

その場所の魅力、歴史的あるいは文化的背景を「その場所でしか体験できないこと」としてより鮮明に、かつ興味深い内容で発信できるかが僕たちの存在価値だと改めて強く認識しました。


今度は旅するワークスタイルで、山口県に行ってみようと考えています。

いかがでしたか? この記事を読んでMATCHAに興味を持った方、MATCHAに相談したいことがある方は本記事にコメントするか、こちらまでお問い合わせください。



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