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山下真由子氏の活躍について思うところ

数日前、Yahooでこんな記事を見つけた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/314e585c0c93fc462418a939753576bc785aaa12

(この記事を書いた後、Yahooの記事が消えていたので、代わりのリンクも張っておく。)


どうやら山下真由子さんが何やらすごい賞を取ったらしい。

最初に断っておくが、私はこの山下真由子さんとは全く面識がないし、山下さんも私のことを知るはずもない。
一方で、私は山下さんの名前を数年前から認識していた。
これだけの活躍だ。自然と目にする機会も出てくる。
その時から抱いていた感想と、自分の今後の振る舞いについて、この機会に思う所を少しだけ書き残しておこうと思う。

その前に、山下真由子の経歴について簡単に触れておく。
すでにWikipediaが作られていた。すげぇ。

要約すると、以下の通りである:

・東京女子高御三家の1つ、桜蔭学園を中退し、通信制の高校に入学。
・高校在学中、数学オリンピックで銀メダル受賞。
・東大理Ⅰに入学、3年で中退し、東大数理(大学院)に入学。要するに、飛び級。
・東大数理の修士を修了し、博士に入学して数か月後、京都大学数理解析研究所(通称・RIMS)の助教として着任。
・RIMSの助教に着任後、博士の学位を取得。そして今年の4月から、京大理学部の准教授として着任。

なんというか、ピッカピカの経歴だ。眩しすぎる。

一方で、意外とこういう経歴の方は珍しくなく、ここまでピカピカはさすがに珍しいが、これに近い経歴の方は2,3年に1人はいるイメージだ。
雑に書くと、
●数オリメダリスト
●東大の学部を3年で終えて大学院に飛び級
●博士課程在学中に助教に着任
●20代で准教授
という経歴の方は(もちろんそこまでたくさんはいないが)過去にも何人かいたイメージだし、私と同年代でもそういう方はいる。

例えば、筑駒→東大というパターンの数学者によく出会うが、彼らに話を聞くと、高校のときは期末試験対策のために数学の勉強をすることはないらしい。
中学の頃から大学レベルの数学を勉強していたりする彼らにとって、定期試験は「歯磨き」みたいなものだろう。知らんけど。
山下さんもおそらくその類と思われる。

ただ、そこに「女性」がのっかると、おそらく過去に例はない。唯一無二であろう。最強。
私は山下さんの業績を全く理解していない(おそらくできない)が、「女性」を差し引いても今後の日本(もちろん世界も)の数学界を牽引していく数学者の1人であることは間違いない。

でも、きっと過剰に持ち上げられているのだろうなぁ、とも思う。
「女性」が付く賞は今後も総なめにしていくだろうし、女性研究者を増やしたい思惑の国やいろんな機関がこういう方をほっとくはずもなく、どんどん表に出てくるのだろう。
そんなことは誰でもわかることだろうし、それに対して山下さん本人がどう思うかは知る由もない。
ただ、どうか山下さんの研究の邪魔だけはしてあげないで欲しいなぁ、と余計なお世話なことを思ったりもする。

こういう研究者は、もう、別格だ。宇宙人。
同じ人間だと思っちゃいけない。
ぜひ、日本を代表する数学者として世界で活躍してもらいたいし、日本全体で山下さんをはじめとする宇宙人たちをサポートして欲しいと心から願う。
実際、いろんな賞を受賞させることでそれをサポートしているし、それだけの価値があると心底思う。

一方で、じゃあ自分は?となったとき、自分(と自分の研究)がものすごくしょうもなく感じることがある。
そもそも比べる次元にないのに、広く見れば一応同じフィールドにいるので、どうしても比べてしまう。

けれど、この手の劣等感(この次元になると、感じることすらおこがましいが)は大事にしていきたい、とも考える。
当たり前だが上には上が無限にいるし、少し自分が褒められたくらいで調子に乗っては決していけない。
まずは、やるべきことを淡々とやる。
質で勝てないなら、せめて量で戦う。
こういう宇宙人とは張り合えないが、“人間”の上位層とはそういう「戦い方」をしていきたい。


それに、こういうときこそ、サバゲーだ。
「この宇宙人たちよりは、きっと俺の方がサバゲーうまいし!」
と謎の優越感(おそらく事実だし、さすがにそうであって欲しい・・・・)に浸ると、ほんの少しだけ気が楽になったりするし、数学も頑張ろうと思える。

よそ見をせず、羨まず、自分は自分のするべきことをやっていこう。

サバゲー行きたいなぁ。

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