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誰も参加したことない「ちょっとしたパーティー」のナゾ

「ちょっとしたパーティーに着れますよ〜」

アパレル店で服を見ていると、店員さんがよく言及する「ちょっとしたパーティー」。コスメブランドの派手な色や大き目ラメの商品を見ているときにも頻出する「ちょっとしたパーティー」。

この言葉を聞くと様々な疑問が頭によぎる。

ちょっとしたパーティーとはいつ開かれているのか。
このちょっとしたパーティーとやらに参加した人はいるのだろうか。アパレル業界ではたくさんちょっとしたパーティーがあるのか。

そもそもパーティーってなに。
その上「ちょっとしている」とは。

・・・

感覚としては確かに、ドレスなどの着衣物にはTPOの格付けはある。
マチルダの感覚としては以下が序列だ。

披露宴>>結婚式二次会>結婚パーティー>いいレストランに行くときの服・重要な挨拶時の服>普段着

明らかに披露宴は「しっかりとパーティー」だ。ちょっとしたパーティーではない。

ではその次の結婚式二次会はどうだろう。二次会、結婚パーティーあたりになると平服を着てくる人も出てくるのでちょっとしたパーティーと言えるのかもしれない。

ただ、「ちょっとしたパーティー用の服」は意外に攻めた露出、色、デザインなどが多く、他人が明らかに主役の日には来ていくのは勇気がいる。素材が案外ペラペラしてたり、綿だったりしてフォーマルにも気が引ける。


そうなるとちょうどいい「ちょっとしたパーティー用の服」を着れる「ちょっとしたパーティー」なるものは存在しているのだろうか。

・・・

おそらく勝手には発生しないし、頻繁には訪れない。

そこで提案したいのは「ちょっとしたパーティー」を自分で企画することだ。


私はまさに「ちょっとしたパーティー用服を着る」というためだけのパーティーをこれまで2回主催している。場所はこちらの招待制ホームパーティー、てとてと食堂さん。まさにちょっとしたパーティーにふさわしい!!!!


企画当初、同意してくれる人がどれくらいいるか確信を持てなかったが、意外に好評で1回目は私含めず7人、2回目は前回から倍増して11人集まった。


1回目に私が着たのはZARAで買ったレースが多いドレス。意外にレースの分量が多いと肌の露出が多くてフォーマルの場に着ていけない。そのことに気がついてしまいつつも、「ちょっとしたパーティー」には着れると自分を騙して買ってしまった。

着てみると華やかでまさにちょっとしたパーティーにぴったり。メイクもそれに合わせてちょっと派手にしてハレの日寄りのケの日を楽しんだ。

2回目のときに着たのはH&Mで買った「授賞式かよ!」と自分でも思う胸元と背中の露出がえらく多い上に丈は引きずる長さの攻め攻めドレス。一回めのパーティーを経た私にはもう怖いものはない。人生に一度はこういうの着てみたいなあと思ってたので思わず買ってしまったのだった。ブラをつけないため、テープで胸を釣り上げ、人生初ニップレスをつけた笑。メイクも負けじと買って以来使ったことない鮮やかな青のアイシャドウを目のキワに入れてみた。

ちなみに友人たちはチャイナドレスや肩出しドレスだったりそれぞれ着たかったけどチャンスがなかった服を着て登場した。

「20年ぶり!」「10年ぶり!」「初めて着れた!」

ちょっとしたパーティーはみんなチャンスがなかったひと押しをくれる。

素敵な洋服やコスメを手に入れるための言い訳はいくらでも作れる。「ちょっとしたパーティー」とはそんな、背中を押してくれる、一歩を踏み出す勇気をくれる存在としてずっとあり続けてほしい。


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