優位性とエリオット波動理論の基礎
今回はエリオット波動理論の中でも基礎になるフラクタル構造と衝撃波について誰でもわかるように順を追って説明します。
複雑に考えてしまうと何でもありになってしまうので大切な部分をシンプルに。余計な前置きはなしで本題に進みましょう。
値動きの足跡であるチャートはフラクタル構造(ある一部分を切り取っても、その形が全体の形と相似になっていること)になっています。
トレードをする上で重要なことは大局を見ることですから、まずは長い時間軸からフラクタル構造というものを見てみましょう。
相場はフラクタル構造
図1.長期トレンド 1サイクル
エリオット波動理論では、相場は8波1サイクルを繰り返すフラクタル構造。
図1の5波動からなる白線(Ⅰ-Ⅱ-Ⅲ-Ⅳ-Ⅴ)を推進波、3波動からなるピンク線(a-b-c)を修正波といいます。この5波動+3波動=8波が1サイクルです。
図2.長期トレンド 推進波の内部波動
そしてこの波動ひとつひとつを解剖していくと図2の黒線のように全体と相似な形になっている、これがエリオット波動理論におけるフラクタル構造です。
図3.長期トレンド 「推進波の内部波動」の内部波動
このようにトレンドはフラクタル構造でつくられています。
さらに細かく、黒色四角部分(推進波Ⅰ、Ⅱの内部波動)を見てみましょう。
図4.長期トレンド 「推進波の内部波動の内部波動」の内部波動
やはりフラクタル構造になっています。
図5.超長期トレンドの推進波
そしてここまでで見てきた図1もまた更に大きな長期トレンドの一部に過ぎません。これがフラクタル構造の概念です。
実際の相場では、チャートはこのような綺麗なトレンドを描くことはなく、様々な要因や例外によって形を変えます。短い時間軸になるほどノイズが発生するので、波の形は乱れていきます。しかし、理論上の理想的な形としてこのフラクタル構造は覚えておきましょう。
推進波と修正波の種類
ここから先は
¥ 100