近所のスーパーマーケットへ。海外のスーパーでも日本同様、夜になるとタイムセールで食品が安くなってたりする。8時過ぎに来た俺は割引きになっている弁当とコリアンチキン、フルーツをカゴに入れ、店内を見て回っていた。

そして、冷凍食品が入っているショーケースの前を通り過ぎようとすると、足元で何かが動いた。パッと目線をやると、そこにはそこそこデカめのネズミがいたのである。

ドラえもん程パニックにはならないが、ネズミ嫌いな俺は心臓に大ダメージをくらってしまった。食品売り場でのネズミの出現は、衛生的にも、イメージ的にも良くない。俺は急いで近くの店員に知らせると、その店員はバックヤードへと入り、大声で誰かを呼んだ。そしてすぐに出てきたのは掃除のおっちゃん。勢いよく店内に出てくると、小走りでネズミの方へ行き、つま先に軽く力を込め、蹴り飛ばした。一撃で仕留めるようなキックではない、一発目は確実に当てるような軸のブレない蹴り。ネズミを壁に打ち付け、脳しんとうで動けなくしたあと、2発目の蹴りで躊躇なくネズミの息の根を止めた。そのまま足を使いドリブルでネズミをバックヤードへ運び、おっちゃんは消えていった。
一瞬の出来事。彼にはプスカシュ賞が相応しい。