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真実はいつも一つ?

 こんにちは。梅の花が咲いたというニュースが聞かれるようになり季節は徐々に春に向かっていることを実感いたします。春と言えば卒業、入学、就職、転勤など人の移動が多く出会いや別れの季節でもあります。さて、先日恩師の話を聞く機会がありました。元校長先生らしいわかりやすいお話だったのでちょっとだけご紹介。

「真実はいつも一つ」という名探偵コナンの決め台詞で有名なこの言葉は聞きなれた言葉で何の疑いも持ってこなかったが、ドラマ『ミステリと言う勿れ』で菅田将暉さん演じる久能整の言葉「真実は人の数だけあるんですよ、でも事実は一つです」を聞いて、これまで真実は一つだと先入観で思い込んでいたことに気が付いた。思い込みではなく多様な視点が必要なのだと改めて気が付かされた。

といった内容。真実が一つか、それとも人の数だけあるのかは様々な意見があるだろうが、ちょっとしたことから疑問に思い、調べていく事によって新しい発見をしていく事は大事だと改めて考えさせられました。
 さて、今回は前段が長くなってしまったので本題はなるべく簡潔にしていこうと思います。先日の取手市議会議員選挙で選挙公報から見る取手市の課題について簡単に調べてみましたが、今回はお隣の守谷市と同日に行われている神栖市で同じことをしながら両市の課題を探っていきたいと思います。

守谷市と神栖市の比較データ

 まずは事実確認としてデータであれば人の数だけないと思われるので守谷市と神栖市の主なデータで比較。守谷市はつくばエクスプレスの開通により秋葉原駅まで最短32分と東京通勤者が住むベットタウンとして近年発展してきました。2008年には住みよさランキング1位になるなど住環境がとても整った市です。それに対し神栖市は高度経済成長期に工業地帯として開発された工業都市です。また、工業だけではなくピーマン、千両、若松、サバの水揚げが日本一になっています。茨城県全体に比べるとどちらの都市も県平均より子供が多く高齢化率も低くなり、働く世代が多いことから所得も高くなっています。

選挙公報から見る候補者が考える両市の課題

 前回の取手市はいじめ問題があったためにあえて「教育」という項目を作っていましたが今回は教育問題は「子育て」に入れてあります。選挙公報の政策で各分野に振り分ける際は基本大きな文字で判断し、「まちづくり」といった抽象的な場合にはその中で一番言いたそうな内容をカウントしています。 

守谷市


 守谷市の特徴として東京通勤者が多いためか「地場産業」に入れた企業誘致や商工業の発展といったものがほとんど見られませんでした。選挙の投票率だけの方や、特に政策は書かず信条のみの広報がいくつかあったのも特徴だと思われます。

神栖市

 神栖市の特徴としては財政力指数の高さからか財源の問題が比較的少なかったように感じられます。またその他の分野にいれましたが合併後の融和などの話が出ていたのも合併した自治体の特徴かもしれません。

 この二つのグラフを比較してみると子育て、防災、福祉はどの候補者も言及しているので同じような値になりました。ただ興味深かったのは「福祉」守谷市は高齢者や障害者福祉だったのに対し、神栖市は医師不足からか医療福祉に関する記述が多く見られました。「地場産業」として計上してありますが農業だけではなくコンビナートの話題もあったのは神栖市ならではだったと思います。また、守谷市では観光という言葉がほとんど見られなかったのに対し神栖市ではインバウンドなどの観光についてもしっかりと記述されていました。

おわりに

 先日の取手市も子育て、防災、福祉はみなさん政策に乗せるのに対し、同じ茨城県とはいえども東京のベットタウンと臨海工業地帯の課題の違いが少しだけ見ることができた。このデータはあくまで立候補者が考えるそれぞれの市の課題なので実際の両市が抱える課題とは違う(実際、守谷市においては「ヤクルト2軍」の話題は誰も触れていない)とは思いますが参考まで。投票権はいつも一票なので、選挙公報だけが判断材料ではないですが、各候補者の訴えや人柄を参考にしっかりとその市が抱える真実の課題を見つけ出して選挙の投票に行ってみてください。

おまけ

 同日でつくばみらい市も選挙ですがここは守谷とほぼ同じ立地なことから今回は省かせていただきました。時間があったらつくばみらい市も作成し守谷との違いを探してみたいと思います。先の取手市は期日前の記載がありませんでしたが今回の2市は期日前投票の記載がされています。各選挙管理委員会で様々な考えがあるのだろうと推測。

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