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発作持ちのブラジャー選び -ノンワイヤー考-

2022年5月31日(火)🌑0.6☀️4:27-18:51
 24:小満  72:麦秋至(ばくしゅういたる/むぎのときいたる)

 写真は、東京でもなんとか緑の多いところへ行きたい、近場で、と思って這うように訪れた、田園調布「パテ屋」併設のカフェ。また行きたい。

 前から一度書きたかった、「発作持ちとブラジャーの話」。

 パニック持ちや、なんらかの疾患、発作の類をもっている女性の多くは、ノンワイヤーブラ一択だと思う。異論は認めない。あんな拷問器具のようなワイヤーブラジャーなど私は二度と身につけない所存だ。

 なかにはブラトップ的なものを愛用している人も多いと思うが、私はあれが苦手だ。下手をするとブラジャーより胴まわりを広い範囲で締め付ける。加えて怖いのは、「どんなに苦しくても半裸にならないとはずせない」。

 正直なところ、私は呼吸が苦しくなった時、すっと手を背中にまわし、一時的にブラのホックを外すことがある。そのまま仕事をしていることもある。体は柔らかいほうなので、わりと自在に、すっとホックをつけたり外したりができる。 

 ブラトップやかぶり式のブラジャーは、これができない。そのプレッシャーたるや。 

 MeToo的潮流か、女性はワイヤーを拒絶しはじめた。
 ノンワイヤーブラは機能、種類ともに増加の一途だ。かつてはただ楽チンならいいと思っていた私も、ブラの見直しで胸のラインが変わることで、年齢的な印象が劇的に変わることを実感しており、オンの日用の機能的なノンワイヤーブラが増えていることはとてもありがたく思っている(オンの日はビジュリィを愛用している)。デザインも近年劇的におしゃれになっていて、値段も手頃で、その企業努力に感謝だ。

 いっぽうで「ボディラインを保つために眠る時もブラをせよ」、という、一見時代に逆行するような習慣も生まれている(とはいえ、胸が流れるのは女性の体にとってもたぶんしんどい)。ナイトブラの多くはかぶり式か、またはフロントホック式だ。

 皮肉なことに、この「リラックスブラ界」の進化にともなって、「コットンのバックホック式のリラックスブラ」が、ここ数年で見事に駆逐されてしまった!

 ほんの5〜6年くらい前には、une nana coolや無印良品にだって、コットンのバックホック式ノンワイヤーブラがたくさんあった。それらはすべてかぶり式に取って代わってしまった。une nana coolにはサニタリーショーツとお揃いの、かわいい三角バックホックブラがたくさんあったのに。金属がなくなればリラックスできるはずだと、ホックは排除される一方だ。

 いまや、「コットンのリラックスブラでバックホック式」のもの(何かいい略称ないですかね)は、KID BLUEくらいでしか見かけない。私が10代で田舎にいた頃からの憧れブランド。買える年齢になる頃には似合わなくなってしまった。いや、今だってけっこう高い。

 ネットでコットンのノンワイヤーブラを検索し、画像を何枚もめくって背中側の写真をようやく見つけ、ホックがないことに落胆する日々。そんな中、お手頃なものをようやく見つけた。URBAN RESEARCHが生理中の女性に向けて発売した「sign for URBAN RESEARCH」のオーガニックコットンのブラだ。

ノンワイヤーブラ

 これも超絶シンプルな作りながら4000円越えと、決して安くはない。が、もうほかに選択肢がなく、タイムセール中に購入した。結果満足しているが、ちょっとアンダーが細くて頼りないとは思う(ホックはたったの1段なのだ)。でも、またセールになったら色違いも買うだろう。このシリーズだっていつ、かぶり式になってしまうかわからないのだから。

 どうかメーカーのみなさん、オーガニックコットンでなくていいから(「オーガニック」は環境や生産者に負担をかけていないという意味であり、肌に刺激がないわけではないのです)、この超絶シンプルなタイプのブラジャーを作ってください。かぶり式が苦手な人は多いと思います。特に夏は着脱の時に肌にまとわりついて扱いづらいはず。なぜこんなシンプルなものを手に入れるのに、これほど苦労しなければならなくなったのか。いっそのこと手作りできたらいいのにと思うが、カップだのホックだの、ニット素材だのを一般の人が扱うのはとても難しい。

 発作持ちや、体調不良が多い女性のために、「コットンのリラックスブラでバックホック式」のものを求めています。切に。ああ、やっと見つけたと思ったら、またジュニア用だよ、私45歳だよ。

 

 

 

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