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イベント運営で本当に大切にすることは?

イベント運営でのトラブル回避方法について、事例を交えて前編と後編に分けて報告しました。

この内容は、イベント責任者がイベント協力者と参加者のために配慮すべき事項をまとめています。イベントの成功には、運営スタッフ間での準備も不可欠ですよね。

今回はイベントを行う上で、スタッフ間で共有しておくことについてまとめますね。

なぜ、イベントを行うか?

イベントに協力してくれるスタッフは、様々な立場の方がいます。

何度も開催されているイベントであれば、以前から参加している方もいるかもしれません。今回初めてスタッフとして参加する方もいるでしょう。なんとしてもイベントを成功させたいという思いのスタッフもいるかもしれませんし、一方で楽しければいいなという思いで参加しているスタッフもいるでしょう。

イベントに協力してくれるスタッフは、多様な立場でイベントに関わっています。

ですから、イベントの責任者は「なぜこのイベントが開催されているか?イベントが目指すことは何か?」ということを説明することが重要になります。スタッフの皆さんはイベントについて理解しているはず、というのは幻想です。責任者にとって、面倒くさいことかもしれませんが、繰り返し説明しましょう。

説明することの重要性

私がPTA会長としてPTA活動に関わっていた時、バザーという活動がありました。PTA会長になるまで知らなかったのですが、PTA役員にとってバザーの評判が悪かったんです。準備に時間がかかるなど、とにかく評判が悪かった。

そこで私は、PTA役員の皆さんが集まる会合で、バザーの目的を伝えました。「バザーの収益は子どもたちの活動につながります」というメッセージを伝えました。(結構、熱弁しました)

「え、そうなんですか」というPTA役員の声。これまでカレーを作るという作業が、子どもたちの活動になりました。するとどうなるか。PTA役員たちが熱心に協力してくれました。売り上げも前年を大きく上回りました。

「なぜ」が伝わると行動が変わる。翌年のバザーでは、「バザーでは、ワッフルを販売したい!」とこれまでにないアイデアを出してくれる役員も現れました。何度も何度も準備をして、バザーで販売したワッフルは、子どもたちにも大人気でした。

「最悪」のトラブルを共有する

「なぜ」を共有することは重要ですが、私はそれだけではイベントを成功させるためには不十分だと思っています。何が必要かというと、「最悪」のトラブルを想定して、それを共有することです。

イベントではさまざまなトラブルが想定されます。個別に対策を立てると、作業マニュアルも増えてしまいますよね。(私はマニュアルを覚えるのが苦手です…)。実際には、想定したトラブルってあんまり発生しなくないですか?

一つ一つトラブルの可能性を潰していく方法ではなく、「最悪」のトラブルだけを想定して、そこから逆算した行動を選択していく。スタッフの負担を考えると、こちらの方が効率的ですし、何より主体性が発揮されますよね。

ここで重要なことは、「最悪」とは何かということです。これはイベントごとに異なります。

事例報告を例にすると、私が想定した「最悪」なトラブルは、チューリップをもらいに来る方々のトラブルではありません。「最悪」のトラブルは、「協力者の不満」です。地域のための持続的なイベントは、地域の方々の協力が不可欠です。この協力が得られなければ、イベントそのものが行えなくなります。チューリップをもらいに来る方々のトラブルに協力者が巻き込まれないようにすること、協力者への感謝をきちんと伝えること、来年も協力してもらえるようにお願いをすること。これらが、「最悪」のトラブルから逆算した行動で、スタッフと共有した内容になります。

コミュニティ活動に必要なことは?

先日開催されたコミュニティフォーラム2024では、「市民活動・コミュニティ活動の実態調査報告」がありました。

その中で分かったことは、回答者の513団体の市民活動・コミュニティ活動をしている団体のうち、425団体(約83%)が「主な活動」として「イベント・行事の企画・運営」が選ばれていました。つまり、市民活動・コミュニティ活動を行う上で、イベント運営のノウハウは必要不可欠なわけです。

コミュニティマネジメントインストラクターとして、引き続き発信していきます。講座の開催などがあればお知らせしますね。


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