15万DP世界1位を獲得したデッキの秘密

歴代最多の15万DPを獲得できたこのデッキが出来た経緯と各テーマへのプレイング考察をメインに解説していきます。内容は上級者向けとなっているので、今回のデッキが生まれた経緯や、実際このデッキを使ってみてどうだったかという話の詳しい部分をより深く知りたいという方のみご購入下さい。また、このデッキが生まれた事例を参考に皆さんの今後活かせるように意識して一つ一つ丁寧に書いたのでゆっくり時間をかけて読んでいただけると嬉しいです。

先日(2019年4月)に行われたKCカップにおいて世界1位を獲得し、WCS2019に日本代表として出場できることが決定しました。今年で3年目となるWCSリンクス部門ですが、過去2年とも予選で悔しい思いをしていたため、今回の結果はとても嬉しかったです!また、今回のKCでは2位と5万DP差という大差を付けた1位を獲ることが出来たことでたくさんの反響をいただきました。この記事ではこのような結果を残すことが出来たコアキメイルのデッキについて以下の4章構成で書いていきたいと思います。

目次

第1章:戦績の振り返り

第2章:デッキが出来るまでの経緯

第3章:デッキの解説

第4章:まとめ&質問回答


・第1章:戦績の振り返り

冒頭で説明しましたが、世界1位を獲ることが出来ました。

2位の人と5万DP差を付けたこと、同じ構築で走っていたはるさんとくらきさんも世界10位以内だったことから自分が今回使ったコアキメイルの構築はかなり勝率の出やすいデッキだったと思います。デッキをまだ見ていないという方のために一旦構築だけ載せておきます。

対戦成績は以下です。

序盤の40戦ほどは色んなデッキを試してましたが、残りの660戦はコアキメイル一本で走り続けました。今回は1回のデュエル時間が短く、約50時間走って700戦もすることが出来ました。1時間14戦のペースなので1戦5分もかからないペースです。また、前回までとは違ってランダムマッチングに近い形だったため、6割強の勝率を落とすことなく試合数を伸ばすことが出来ました。コアキメイルの各テーマへの戦績は以下です。

環境の分布としては六武衆、古代、アマゾネスの3つがほとんどを占めていて、六武衆45%、古代21%、アマゾネス17%と、この3つのテーマだけで環境の80%を占めるといった環境でした。この3つのテーマに対してそれぞれの勝率が、対六武衆68%、対古代61%、対アマゾネス74%と、高勝率を収めることが出来ました。自分の使ったデッキが勝てた要因は流行りのテーマ全てに高勝率を出せたことが大きかったと思います。ちなみに同じ構築で走っていた世界4位のはるさんの戦績が以下です。

対六武衆61%、対古代63%、対アマゾネス73%となっていて、六武衆の勝率以外は大体似たような結果となりました。このことから各テーマへの勝率はこの数字をある程度信じていいと捉えてください。

第1章のまとめ

・圧倒的なDPで世界1位を獲得することが出来た

・環境で流行っていた3テーマ全てに高勝率を出せた

・50時間で700戦して勝率63%


・第2章:デッキが出来るまでの経緯

このデッキが完成するまでの大まかなフローは以下でした。

1.非公認大会上位のデッキに目を通して情報収集

2.気になったデッキの各テーマへの相性確認

3.本番で使えそうなテーマを絞る

4.KC本番では用意したデッキを試しつつ、環境に合わせて構築の微調整


それぞれについて詳しく説明していきます

1.非公認大会で上位のデッキに目を通して情報収集

Twitterで情報収集をしている方はご存知かと思いますが、デュエルリンクスの非公認大会がかなりの頻度で開かれていて、そこで上位の成績を残したデッキレシピは色んな場所で公開されています。有名な例だと実況者のつんつんさんが開いているエニータイムトーナメントなどです。それぞれの大会で若干ルールが異なりますが、賞金が設けられている大会も多くあり、これらの大会によって勝つことを目的としたガチのデッキがたくさん生まれています。私自身、構築を0→1で生み出すことは苦手で、1→100にするのが得意だったので大会で結果を出したデッキには目を通して「なぜ勝てたのか?」という視点で考える癖を付けていました。今回の環境でいうと、大会で流行っていたのが六武衆、古代、アマゾネスの3つのテーマで、大雑把に捉えると、六武衆は古代に強く、古代はアマゾネスに強く、アマゾネスは六武衆に強いという三つ巴の関係になっていました。その中でも猛威を振るっていたのが六武衆でした。六武衆は対策デッキがいくつも生まれてはいましたが、六武衆側の構築やプレイングによって大きな勝率を出せるデッキは存在しませんでした。一応六武衆の対策はアマゾネスデッキということになっていましたが、アマゾネス側が底なし落とし穴を使ってもリハンで打開されたり、狡猾な落とし穴によって寄生虫パラサイドやラヴァゴーレムなどを処理することが出来るため、完全な対策にはなっていませんでした。また、アマゾネスは古代に対して勝率が出にくいテーマであったため、結果的に六武衆が大会でもかなり結果を残していたと思います。

一方でこれら3つのテーマ以外にも、大会で結果を残しているテーマはいくつかありました。私がその中でも注目したのは「ブンボーグ」、「害悪」、「コアキメイル」、「恐竜」の4つです。

まず「ブンボーグ」についてです。ブンボーグはブンボーグ004によって5000打点の下級を簡単に用意できることから、六武衆のシエン+二刀流の構えに対して後攻で簡単に捲ることが出来るテーマの一つでした。

もともと六武衆はシエンで魔法罠を止められるものの、高打点モンスターに対してはエニシの効果でバウンスするという手段しか取れないため、ブンボーグというテーマはテーマとしては相性的に六武衆に少し強いのかなという印象でした。実際に非公認大会でブンボーグは何回か上位になっており、注目していました。しかし、実際にはブンボーグ009を素引きしてしまう試合が気になったことと、六武衆側のプレイングを煮詰めればそこまで有利なデッキではないことが分かり、ブンボーグは早めに見切りました。

次に、「害悪」についてです。六武衆の対策として、寄生虫パラサイドは有名でしたが、翡翠の蟲笛をたくさん採用することは難しく、相手に素引きしてもらわないと底なし頼みになってしまうケースが多かったです。そこで注目されたのがミスラでした。

このカードは能動的に六武衆の妨害が出来、一応壁モンスターに出来るため、注目していました。これを活かして六武衆を対策するデッキを考えていました。このアイデアはおそらくほかの方も考えていたと思いますが、私は今回世界5位を獲った調整仲間のくらきさんに教えてもらいました。結果的には煮詰められなかったですが、構築の具体例としては以下のようなものです。

この構築をくらきさんに教えてもらい、最初見た時はかなり良いと思っていましたが、実際に使ってみると六武衆に対しても良くて6割程度の勝率しか出なさそうということが分かり、最終的には見送りました。しかし、ふたを開けてみると世界2位のgruciusさんや、世界11位のコビトカバさんなどがマッシブウォーリアーや翻弄するエルフの剣士などを組み合わせた害悪のデッキで結果を残されていたのでここはもう少し考える余地があったのかなと思いました。

完全に余談ですが筆者のようにいざ組もうと思ったときに「マッシブウォーリアー1枚しかもっていなかった・・・」とならないように日々イベントや周回をしっかりしてカードを集めておきましょう(笑)

ちなみにお二人の構築の詳細が気になる方は以下のURLより確認してみて下さい。世界100位までのデッキが一部紹介されています。

https://www.duellinksmeta.com/tournaments/kc-cup/april-2019/report/

次に「コアキメイル」についてです。コアキメイルは根本的には六武衆に不利なテーマで、六武衆が実装されたことによってほぼ使われなくなったテーマでしたが、しばらくすると非公認大会で結果を残した構築がいくつか現れました。それらの構築に採用されていたのがサイファスカウターです。

サイドデッキありの大会が主流だったため、このカードは六武衆対策としてほかのデッキのサイドにもよく積まれていました。そしてしばらくすると、サザンクと併用されることが多くなりました。

結果的にはこのサザンクも対六武衆においてはかなり重要なカードでしたが、最初にこれらを見た時の自分の感想としては、モンスターを主体に戦うコアキメイルデッキにこの2枚を採用することは正直相性が悪いと思っていました。また、コアキメイルに採用するというのが初見殺し要素が強く、六武衆側のミスによって勝っているだけだと捉えていました。そのため、KCの直前まではそこまで注目していなかったです。しかし、直前のMCSに出場してそこでもコアキメイルが結果を残しているのをみて、可能性を感じ始めました。実際に結果を残されているコアキメイルのデッキレシピを見ると、ほぼ全員サイファスカウターやサザンクを採用していたことから、これらを採用すれば対六武衆に対して勝率が明確に上がるのではないかという仮説が自分の中で少し強まりました。その後、いざ実際に試してみると、確かに六武衆側が何も考えずに立ち回っていると、かなりの高勝率を出せることが分かりました。ちなみにその時一番最初に試した構築がこれです。

少し回してみた後、サザンクはワンキル防止に3枚必須だろうとなり、実際KC当日に使い始めた時の構築は上のレシピのサイファスカウターを1枚サザンクに変更した構築でした。最終的な構築はウルナイト1枚という斬新な形になりましたが、この理由については第3章で詳しく説明します。上の構築をKC中に回していく中で改良されていったとここでは捉えておいてください。このコアキメイルの構築についてはKC直前に用意はしていたものの、正直ここまで刺さる構築だとは考えていませんでした。その理由は六武衆側に完璧に立ち回られたら大きな勝率は出にくいと思っていたからです。六武衆がトップシェアなのは間違いないと思っていたので、根本的に相性が不利なコアキメイルにそこまで可能性を感じていなかったのが正直なところです。実際KC終盤には、相手のプレイングも上手くなっていたので序盤より勝率が出にくくなっていました。しかし、今回はランダムマッチング要素が強かったこともあり、思いのほか初見殺しを長い時間続けることが出来たことがいい意味で誤算でした。

最後に「恐竜」についてです。恐竜に関しては非公認大会で目立った結果を残していたわけではないですがちらほら上位の人を見かけたのと、コアキメイルに元々強いテーマであったので、六武衆が減ったタイミングがあれば可能性のあるデッキだと考えていました。しかし、実際にはそもそもコアキメイル自体を組める人が少なく、恐竜が増えることはありませんでした。しかし、恐竜を使って100位以内に入っている方もいたので(先ほど載せたURLにデッキレシピも紹介されています)、弱いテーマではなかったですし、もう少し環境が進んだらより強いテーマだったように感じました。

2.気になったデッキの各テーマへの相性確認

4つのデッキについての説明で具体的にはどのような相性で捉えていたかはある程度書いてしまいましたが、各テーマへの相性を正確に理解することはこのゲームで勝つうえで非常に重要になってきます。相性を正確に理解するためにはプレイングを磨かないといけません。プレイングの磨き方についてはブログでも書いてますので参考にしてみて下さい。

「プレイングを改善する方法」

https://matsu-duellinks.hatenablog.com/entry/2019/04/04/004032

デッキ相性を正確に理解するためには、構築とプレイングの両方がしっかりしていないといけないのでこの点に関しては、地道に自分の力を付けていくしかありません。逆に言えばこの相性を理解する力があれば構築もプレイングも申し分ないはずなので、デッキ相性を正確に理解する力はデュエルリンクスにおいて最も重要な力といっても過言ではないと思います。

3.本番で使えそうなテーマを絞る

本番で使えそうなテーマを絞るときに意識していることは主に以下の4点です。

・流行りのデッキに対して高勝率を出せること

・ある程度のデッキパワーがあり、幅広く見れること

・極端に苦手なテーマが存在しないこと

・なるべく相手にイージーウィンされないデッキであること

これらの要素は必ずしも必要な要素ではありません。あくまでも私自身が今までの経験から思いついた「高勝率を出しやすいデッキ」の条件です。流行っているデッキに対して高勝率が出せなければ全体で高勝率出すのは難しいですし、極端に苦手なテーマが環境に2割でも存在してしまうと、残り8割のデュエルでほとんど勝たなければいけないのでそれも難しいです。4つの条件に共通していることとしては、「簡単に負けてはいけない」ということです。簡単に負けてしまう条件が多ければ多いほど、それ以外の通常時で勝たなければいけない条件が厳しくなるので、基本的にはイージーウィンされることが少ないデッキを使うことが高勝率を出せるデッキの条件になります。私はこれらを意識した結果、KC直前に使おうと思ったテーマは「六武衆」と「コアキメイル」の2つです。まず六武衆の方はMCSで実際に使ってみて、ミラーの構築や立ち回りを突き詰めていけば序盤まではある程度の勝率を出せる自信があったのと、六武衆を明確に対策できるデッキを見つけることが出来なかったので何も考えずに使ってもそこそこ結果の出るデッキであるとは思っていました。一方でコアキメイルのほうは先ほど言ったように六武衆側が対策を知らないうちはかなり有力なデッキだと考えていました。おそらく以前の上位マッチング形式であれば同じ人と何度も対戦する機会が増えるため、早めに対策を覚えられてしまうためコアキメイルが六武衆に高勝率を残し続けることは難しかったと思います。マッチング形式が今回変更されたことがその点では誤算でしたが、マッチング形式の変更が結果的にはセレブコアキを用意していた自分にとっては追い風でした。また、そのほかにも古代、アマゾネス、害悪、恐竜あたりは自分の中で先ほどの条件を満たし切れていないものの、環境によっては使おうと思っていました。KC本番では不測の事態が起こることばかりなので、どんなデッキでも使える準備をしておいたほうが良いです。

4.KC本番では用意したデッキを試しつつ、環境に合わせて構築の微調整

この話をする前に、登場人物が3人いるのでここでしっかり紹介しておきます。今回のコアキメイルの構築を一緒に使ったメンバーがはるさん(世界4位)、くらきさん(世界5位)、keiさん(世界12位)で自分含めて4人いました。この3人とは以前のKCからデッキの調整などを行っている仲間で、今回の構築に辿り着いたのもこの3人のおかげです。

いざKCがスタートしてから最初は六武衆を使っていました。その理由は「デュエルが早く終わる」と思ったからです。結果的にはコアキメイルもかなり早く終わるデッキだったので、今思えばどちらでもよかったですが、今回の追加ルールで9000DP未満では敗北した時のDPの減りが少ないという条件があったので、最初はとにかく早くデュエルが終わるデッキを使おうと意識していました。1万DPを過ぎてからはコアキメイルを使っていました。最初に使おうと思ったきっかけとしては、一緒に走っていたはるさんの方が先に調子よくDPを上げていて彼がコアキメイルを使っていたからです。その時はまだ六武衆とコアキメイルでどっちの方がDPを上げやすいのか、正直わかっていない状態でした。しかし、しばらくデュエルをしていると2人とも調子よくDPを上げていき、同じチームで世界12位を獲得したkeiさんもコアキメイルでDPを上げて初日の夜から上位にいたので、このデッキがどうも良さそうという結論にいったんなりました。それ以降は何度も回している中で少しずつ構築は変化していきました。この時はまだKC初日で、くらきさんはKCを走っていなかったので、初日は自分、はるさん、keiさんの3人でコアキメイルを回しながらそれぞれ札を微調整しながらその進捗を共有している段階でした。その後、2日目の夜にくらきさんと合流し、彼の知恵も借りてそこからさらに改良しました。KC前とKC後で変わった部分のアイデアとしては4人の知恵を全て活用しています。具体的にはそれぞれのアイデアを統合していき、最終的なあの構築に辿り着きました。

自分のアイデア:サイファスカウターとサザンクを両方3にしたこと

keiさんのアイデア:ウォールを抜いたこと、ウルナイトを3→2にしたこと

はるさんのアイデア:ルークロードを採用したこと

くらきさんのアイデア:ウルナイトを2→1にし、自由枠を増やしたこと

これをみると分かるように、本当に4人の知恵をフル活用して形になったデッキでした。スカルマイスターの1枠に関しては煮詰め切れていない部分がありましたが、それ以外の19枚に関しては完成形といっていいくらい完成度が高かったと思います。それぞれのカードが何故このようになったのかは第3章で詳しく説明します。

・第3章:デッキ解説

いよいよデッキ解説に移ります。この章では今回使ったデッキの20枚すべての採用理由と、各テーマへの立ち回りについて解説していきます。改めて、デッキレシピは以下です。

それでは1枚1枚解説していきます。

サイファスカウター3枚について

第1章で紹介した各テーマへの戦績を改めて参照すると、六武衆が45%で次に多い古代が20%程度、その次がアマゾネスで15%程度でした。圧倒的にシェア率が高い六武衆に対して高勝率を出すために必要な札は優先的に3枚採用しようという考えで採用しました。実際に六武衆戦ではかなり活躍しました。特に、マキシマム+サイファスカウターの布陣が非常に強く、六武衆側もエニシ効果だけでは止まらないほどのパワーがありました。サイファスカウターは古代やアマゾネス戦においては足を引っ張るケースももちろんありましたが、それ以上に圧倒的なパワーとシェア率を誇る六武衆に対して大きく寄せることを重視しました。

サザンク3枚について

これもサイファスカウターと全く同じ理由で採用しています。サイファスカウター単体だとエニシを絡めて3体展開されたときにワンキルされてしまいますが、サザンクはそのような理不尽展開をされてもライフを守ってくれるため、サイファスカウターよりも優先度の高いカードでした。対アマゾネス戦においても相手が出してきた女王や剣士を処理できる点が優秀でした。対古代戦では全くもって弱かったですが、これもサイファスカウターと同じ理由で3枚必須でした。

ルークロード1枚について

このカードは採用するだけでアマゾネスや害悪に対してかなり高勝率を上げることが出来るため採用しました。コアキメイルは底なし落とし穴や寄生虫パラサイドによる盤面ロックが弱点だったのでそれをこのカード1枚採用するだけで補えた点で非常に重宝しました。また、古代戦でも相手が処理しきれなかったコアキメイルモンスターをリリースしてこのカードを出して相手のリアクターを処理できるデュエルもたまに発生したり、対六武衆戦においてもフウマセットで中々攻めてこないときに相手の盤面を一気に壊滅させたりと、想像以上に使える場面は多かったです。

ウルナイト1枚について

このカードは採用理由というよりは「なぜ1枚なのか」という点が気になる方が多いと思います。その理由としては単純で、六武衆に対してそこまで強くないからです。サイファスカウターとサザンクを両方3積みした時に思ったのが、六武衆に対してそもそもこの2枚を採用していればどんなテーマでもいいのではないかという仮説が自分のなかで浮かび上がりました。結果的にはコアキメイルである理由がきちんと存在しました。それは古代やアマゾネスに有利だからというのももちろんあったのですが、実際は六武衆に対してもマキシマムを出せるという点が重要でした。サイファスカウターとサザンクのみだと、1ターンに1体しか並べられませんが、マキシマムを絡めることで2体展開することが出来ます。これが対六武衆では非常に重要で、エニシの布陣を突破出来たり、金剛核を絡めたマキシマムによって相手の二刀流や狡猾な落とし穴を破壊して安全にサイファスカウターを着地させたりなど、非常に相性が良かったです。少し話が逸れましたが対六武衆に対してサイファスカウター、サザンク、マキシマムが強いのでウルナイトはあまり必要ないという結論になりました。一方で古代やアマゾネス相手には強いカードだったのでウルナイトが弱いというよりはそれだけ六武衆に寄せなければいけない状況だったと捉えてもらえるといいかもしれません。一方でではなぜ採用したのかという点を解説しておくと、後述するサンドマンとアイスがどうしても必要だったのでそれらにアクセス出来る枠として1枚だけ指しています。もともとスキルで金剛核をサーチ出来るので、サーチ先の選択肢を増やすために採用しているというイメージです。アマゾネスや害悪相手にこのカードを出すだけで底なしやカナディアを使ってもらえたので1枚デッキにあることは重要でした。

サンドマン1枚について

主にこのデッキのエースであるマキシマムをより安全に着地するために採用していました。今回罠カードを採用していないテーマは比較的少なかったため、このカード1枚に助けられた場面は多かったです。

マキシマム1枚について

このデッキの主役であり、このカードの効果を使わせてもらえたデュエルはほぼ勝ち試合になっていた印象でした。それぐらいパワーカードでした。また、セレブ副社長によって割とパーツをそろえやすかったのでマキシマムが手札に事故って負けるという試合も少なく、採用しない理由はなかったです。対六武衆では主に相手の狡猾や二刀流を破壊したり、古代戦やアマゾネス戦でもこのカード1枚で相手の盤面を崩壊させていました。

アイスについて

このカードは初日抜いたり入れたりを何度も繰り返していたカードでした。ちなみにその当時アイスを抜いていた時の構築が以下です。

序盤はウォールに助けられる場面が多く、逆にアイスを出す試合というのがほとんどありませんでした。これは後で気づいたことですが、その理由としてはウルナイトが2枚だったという点が大きく影響していたと思います。ウルナイトを先攻で引いている場合、対古代や対六武衆に対してウォールを一緒に出しておくことでより安全になります。実際ウォールが展開出来ないせいで古代に負けた試合が何度かあったため、当時ウォールは必須だと思っていました。ただいま考えると、そもそも先攻ウルナイト展開をしない前提の構築であればウォールを採用するメリットは薄かったです。逆に、アイスが何故序盤使う場面が少なく、後半使うことが多くなったのかというと主に2つが挙げられます。1つ目は古代に対してウルナイトウォールをしなくなった分、リアクターの処理手段が必要になったこと。2つ目は六武衆側がコアキメイルにサザンクやサイファスカウターが多く採用されていることに気づき、いきなりアルマデスを出してくるパターンが増えたこと。以上の理由から、ウォールは必要なくなった代わりに、アイスはかなり重宝しました。六武衆相手にマキシマムがどうしても出せないときにアイスをサーチしてハンドを捨てまくって強引にこじ開ける場面もあったので、このカードも1枚しか採用してはいませんが、優秀なサーチ先として必要でした。

コズミックサイクロン3枚について

このカードは古代とアマゾネスに対して非常に強力で、セレブ副社長との相性が非常に良いので3枚採用していました。このデッキのエースであるマキシマムにつなげるために自傷出来る点に何度も助けられました。

金剛核3枚について

このカードの採用理由は説明するまでもないと思います。マキシマムセットを揃えつつ破壊耐性までつけられるので3枚採用しない理由はないです。

鋼核2枚について

このカードもこのデッキのエースであるマキシマムを出すうえで必須となるカードであり、2枚以外はあり得ませんでした。金剛核、鋼核、マキシマムの計6枚のうち2枚を手札に加えなければいけないので、初手にこの6枚が1枚引けていればあとはセレブ副社長で2枚目のパーツを引いてこれるのでそのうちの1種類である鋼核は積めるだけ積みたいカードの一つでした。

スカルマイスター1枚について

ここの枠は完全自由枠で、最初は六武衆に最大限に寄せたかったためクリボールを採用していました。しかし、クリボールのおかげで勝てた試合にあまり遭遇しなかったため、六武衆に刺さるカードが特に思いつかず、次にシェア率が高い古代に対して刺さるスカルマイスターを採用しました。しかし、古代をみるだけならほかのカードでもよかったのでこの枠は非常に悩みどころでした。くらきさんが最終日に使っていた構築はこの枠を砂塵に変えたものですが、対古代戦で相手が先攻でダブルサイクロンを伏せている場合に砂塵だと弱いのと、対六武衆に対してもこちらが後攻をとったらほとんど機能しないことから、後攻をとっても機能しやすいタイフーンを採用するのが良かったんじゃないかという話になりました。ただこれに関しては全く試していないので、これ以上は何とも言えません。

各カードの採用理由は以上となります。それでは最後に各テーマへの立ち回りと相性考察に移りたいと思います。

・対六武衆について

対六武衆戦においては主に以下の点が重要でした。

①初手にサザンクかサイファスカウターを引けている

②マキシマムセットが揃っているもしくは揃う見込みがある

③六武衆側が狡猾を構えていないこと

まず、①については当たり前のことですがこちらが先攻でこれを構えられないと簡単にワンキルされていまいます。一方で終盤はサイファスカウターやサザンク読みでアルマデスを出す人が多かったため、結果的にはコアキメイルの下級を裏セットしても結果的には変わらないというパターンも何回かありました。一方でこちらが後攻の時は相手が先にシエンを出しているパターンも多かったため、この2枚のうちどちらかを引けているかどうかは六武衆戦においては非常に重要でした。

次に、②についてです。①の条件が仮に整っていなくてもマキシマムを安全に着地させることが出来ればちゃんと戦えるケースは多かったです。先攻でパーツが1枚しかなくても、コズミックサイクロンを引けていて後攻の相手が道場などを発動してくれれば、次のターンにサーチ出来るので先攻においてはコズミックサイクロンも含めた9枚が実質のパーツになっていました。特にマキシマムは相手の二刀流や狡猾を食らわずにそれらをそのまま破壊できるので、金剛核を絡めたマキシマムは六武衆に対して非常に強力でした。

最後に③についてです。①の条件が整っていても、先攻で六武衆側が狡猾をセットしている場合にはこちらはどうしようも出来ず、次のターンに相手にワンキルされて負けるというパターンは多かったです。これに関してはマキシマムを出せるときは先にマキシマムをだしたり、相手がフウマ入りじゃなければサイファスカウターで攻撃しに行くなどしてなんとかマキシマムまでつなげることを意識していました。

以上が大雑把な勝ちパターンの条件でした。以上を踏まえたうえで次に具体的なプレイングについて紹介します。

先攻1ターン目の動き

まずコアキメイル側が先攻で取る基本戦術はモンスター裏セットエンドです。この時コズミックサイクロンがあれば全て伏せます。実際のKCでは道場や結束を持っているときはほとんど使ってくれていたのでコズミックサイクロンも自由に使わせてもらえていましたが、この構築がばれてしまっていると、相手からしてもコズミックサイクロンを打たせるメリットがないため、六武衆側は道場や結束をむやみに発動しないというプレイングが重要になってきます。しかし今回の場合にはそこまでコアキメイルへの意識が薄かったため、相手はほぼ毎回コズミックサイクロンを打たせてくれました。あともう一つ重要だったのが後攻の六武衆側がコズミックサイクロンを持っているときでした。この時大抵の場合相手はこちらの伏せているコズミックサイクロンに対してコズミックサイクロンを打ってくるのですが、これにチェーンして自分も無理やり自傷しておくというプレイングは非常に重要でした。ただしこのプレイングをする場合の条件が一つあります。それは「次のターンにスキルを使えばマキシマムを出せるという状況の時」ということです。なぜなら無理やり自傷してスキルを使ってもパーツが揃っていなければ焦ってサーチするメリットがないからです。一方で次にマキシマムを出せるというときにはスキルを確実に発動させてもらうために無理やり自傷します。ちなみにここで自傷するのは一見リスキーに感じられますが、対六武衆に関してはこの1000ライフコストは相手のワンキル条件に全く影響を及ぼさないため、ほぼノーリスクと捉えて大丈夫です。どういうことかというと、六武衆デッキのモンスターは絆の力込みでも攻撃力が2000以上3000未満のモンスターのみしかいないため、ライフが4000でも3000であっても2回の直接攻撃で負けという条件は変わらないからです。

後攻1ターン目の動き

基本戦術としては相手がモンスターを一体しか並べてこなかった場合には二刀流をケアしながらサイファスカウターだけ召喚して相手モンスターを殴りに行きます。もしくは、サザンクをセットして1ターン耐えます。ここで悩むこととしてはマキシマムを出せる場面の時に出すかどうかという点かなと思います。結論としては自分は金剛核を絡めてマキシマムを出せる状況においては基本的にマキシマムをすぐに出していたと思います。相手に二刀流や狡猾がありそうなときはマキシマムで相手の罠カードを破壊しつつ、横にモンスターを並べていました。そして相手のフウマもしくはフウマらしきカードを攻撃するか否かについては、フウマで出てきたモンスターまで処理しきれるなら攻撃するが、そうでないならあえて殴らず1ターン待つという選択を取っていました。基本的にフウマを攻撃してしまうとキザル→エニシサーチによって次のターン一気に猛攻を仕掛けられて負けてしまいます。そのため、フウマを攻撃するときは最低でも自分の場にモンスターが2体以上いる状況で攻撃しに行きます。それが出来ないうちはサイファスカウターがいたとしてもひたすら守備表示で耐えるのが得策です。相手も突破手段がアルマデスかエニシしかないため、フウマのサーチ効果さえ使わせなければライフをいきなり0にされることはほぼなく、こちらも盤面を立て直せます。

中盤から終盤まで

相手の狡猾と二刀流にだけ細心の注意を払いながらマキシマム+サイファスカウター、マキシマム+サザンクセット、ウルナイト+サンドマン+マキシマムなど、とにかくモンスターを2体以上絡めてマキシマムをさっさと出してしまうことを目指して立ち回ります。ここで気を付けたいのがマキシマムの効果をどのカードに打つかというところですが、基本的にワンキルが出来ないのであれば相手の残っている道場や結束、もしくは伏せカードを対象に破壊してください。それを優先した後にフウマを攻撃するとまずいという状況であれば、フウマは1ターン放置するというのも重要です。自分がやっててよくあった勝ちパターンとしては、マキシマムを出して相手の魔法罠を何かしら破壊しつつ、横にサイファスカウターを並べて一気に攻撃しに行き、そのあと相手はドロー含めたハンド2~3枚でこちらの盤面を返せずに勝ちというパターンでした。また、セレブ副社長のスキルを発動するタイミングも重要です。具体的には相手の場にシエンがいる状態で1枚も持っていない金剛核をサーチしても止められるだけですし、逆に金剛核をすでに1枚持っているならあえて2枚目をサーチしてシエンに無効にされた後でも無理やり発動出来る形をつくるというのは意識した方がいいです。この構築ではスキルを使わなくてもサザンクやサイファスカウターを引ける確率が高いので、今自分が何を引けば勝ちにつながるのかちゃんと意識しながらスキルを使い分けるとよいです。

・対古代について

古代戦において重要なポイントは主に以下の2点です。

①コズミックサイクロン(+スカルマイスター)を引けている

②マキシマムセットが揃っている

まず①についてはいわずもがなだと思います。負けパターンとして多かったのは古代がリアクターを大量展開してきてワンキルしてきたときや、こちらのマキシマムを妨害されて上手く動けずに相手に先に動かれるパターンでした。コズミックサイクロンは相手のリアクターの展開を強く阻止できる点と、セレブ副社長の発動条件を満たして②のマキシマムセットを揃えるという条件にもつながるのでこのカードを引けているかどうかは勝敗にかなり大きく影響してたと思います。古代に対しては勝率60%程度と、3つのテーマの中で最も勝率が悪かったのはこのコズミックサイクロンに大きく依存していたところが大きかったと思います。

次に②については相手に展開されるまえにマキシマムを出してしまってワンキルしてしまうか、相手のキャッスルを破壊してリアクターの展開を阻止するという勝ちパターンがよくありました。とくに、サザンクやサイファスカウターはマキシマムと合わせて4000に届くラインなのでとにかくマキシマムさえ出せてしまえば古代に対してはかなり強かった印象があります。

先功1ターン目の動き

コズミックサイクロンがあるときは全てセットし、この時次のターンにスキル込みでマキシマム+下級で4000ライフ取れそうであればそれを目指すように手札を温存する。(もし手札に下級が1枚しかなければその下級を壁として出してしまうのはもったいないのであえて何も出さないでおく。)

コズミックサイクロンがない場合、次のターンスキルを使うことでマキシマムセットが揃うならあえて何もモンスターを出さずにターンエンドし、そうじゃなければ長期戦を意識してモンスターセットとしていました。この理由としては相手がセレブ副社長を無警戒で攻撃してくれる人がたまにいたので少しでもその勝ちを拾いにいくためです。コズミックがない時の先攻は特に弱いので割り切った立ち回りをしていました。

後攻1ターン目の動き

後攻ではマキシマムを出せる状況であればほぼ確実にマキシマムを出していました。この理由としてはそもそも底なしカナディアよりもエネコンの採用が増えていたことや、仮に底なしやカナディアだった時に相手のキャッスルのカウンターをためずにターンを返したいので、下級を出す前にマキシマムを出してみて様子見して、そのあとに下級をだすようにしていました。一方でサンドマンかウルナイトがいる場合にのみ先にそれらを出してからマキシマムを出していました。一見、マキシマムが底なしを食らってしまうとかなりきつく感じますが、相手のカウンターがたまらなければ相手も中々動けない上にこちらにはまだルークロードがいるのでそれで負けになるわけではなかったのがポイントでした。また、カナディアであればもし相手が次のターンまでにリアクターを出せなければかなり強いので、そういう意味でもマキシマムから出して相手のカウンターをためさせないというのは重要でした。また、このことからこちらが後攻でコズミック+マキシマムが揃っているときに相手の伏せカードが2枚あったらあてずっぽうに伏せカードに打つのではなく、マキシマムを出しながら様子を見て、マキシマムを止められたら最悪キャッスルにコズミックサイクロンを打つというのが重要でした。

中盤から終盤まで

序盤はとにかくコズミックサイクロンもしくはマキシマムの効果で相手のキャッスルを破壊しておき、もしそこでワンキル出来なくてもそれ以降に特殊召喚されたモンスターはコアキメイルアイスで処理をするという形を取っていました。また、底なしで動けなくなっているマキシマムなどをリリースしてルークロードでライフを取り切った試合などもあったのでそういうことを意識しながら特にアイスはなるべく温存するように立ち回るとよかったです。

・対アマゾネスについて

対アマゾネス戦において重要なポイントは主に以下です。

①コアキメイルカード及びコズミックサイクロンを多く引けている

②相手が底なし落とし穴を2枚以上引いていない

①と②をまとめて一言でいうと、「マキシマムを着地させてもらえるか」という点が重要になってきます。マキシマムの破壊効果を使いつつ、相手にダイレクトアタックをするだけで相手は相当ジリ貧になるのでその形まで作れれば相手にクリボールがあろうがラヴァゴーレムがあろうが大抵勝ちになります。マキシマムをどうしても出せない場合にはルークロードを活用することになりますが、ルークロードを召喚した際に底なし落とし穴を発動されるとかなり勝負が怪しくなってきます。マキシマムやルークロードを出した時に底なし落とし穴をされないために①の条件が重要であり、逆に①の条件を満たしていなくても②の条件を満たしていればなんとかなる試合が多いといった印象です。それでは次にプレイングについて解説します。

先攻1ターン目の動き

先攻1ターン目の理想的な動きはウルナイト裏セットです。金剛核が余っているときは1ターン目からウルナイトをサーチしてセットしていました。こうすることで次のターンの召喚権を1つ増やしつつ、相手からライフを取られることがなかったため、この動きが出来た時はほぼ負けなかったです。具体的にはルークロードとマキシマムを両方出すことが出来たり、片方しか出せなかったとしても底なしさえ食らわなければ相手はそのあとの処理に追いつかない状況に持ち込めたのでほとんど勝ち試合でした。また、ウルナイトがセット出来ない場合にはサザンクをセットするか、最悪の場合にはアイスやサンドを裏セットする場合もありました。アイスやサンドを裏セットすると、剣士に攻撃された場合かなり痛い裏目になりますが、何も出さずに1500ライフ食らうほうが痛いのと、サイファスカウターをセットするよりはマシだったのでそうしていました。場合によってはサイファスカウターを攻撃表示で出すのもありかなと考えましたが、1ターン目にコアキメイルモンスターを出しておかないと中々ルークロードにつなげられないため、剣士で攻撃してくるパターンは割り切ってサザンクがない時はアイスやサンドも積極的に裏セットするようにしていました。また、先攻でコズミックサイクロンを持っているときはエンドフェイズに打って金剛核をサーチしに行きましょう。相手がフライング寄生などの時は、翡翠の蟲笛を打たれた後にコズミックサイクロンで自傷してスキルを使うことでパラサイドを引かずに済むことが出来るため、その動きは非常に強かったです。

後攻1ターン目の動き

後攻1ターン目の動きの理想はウルナイト召喚です。このウルナイトにカナディアや底なしを打ってもらえるとそのあとが非常に楽になります。この時コズミックサイクロンは急襲のために温存しておくことをお勧めします。守備表示のウルナイトをアマゾネスが突破するには急襲が必須になるので、コズミックを残すだけで相手はウルナイト1枚で止まります。1ターン耐えたら次のターンはサンドマン→マキシマムや、ルークロード→マキシマムなどを目指しましょう。対アマゾネスや対害悪ではテンポ早めに攻めてしまうのが一番楽に勝てるので、マキシマムが着地出来る瞬間(相手の伏せに底なしがないと分かったとき)があったら躊躇せず積極的に出していきましょう

以上でプレイング解説は終わりです。次に相性考察に移ります。

第1章で紹介した自分の戦績とはるさんの戦績を統合すると今回のKCの結果では以下のような相性でした。

対六武衆:65%、対古代:62%、対アマゾネス74%

しかしこの結果はあくまでも対コアキメイルのプレイングが良く分からない状態でプレイしている人が多い中で出た結果なので真の相性はもう少し落ちます。特に、対六武衆においてはお互いのプレイングが非常に難しいため、六武衆側のミスによって勝てた試合がかなり多かった印象です。逆に、対古代やアマゾネスに関しては向こう側がミスをする余地もそんなになかったため、大体この相性は合っていると思います。対六武衆に関しては自分の体感では勝率6割を切っても全然おかしくない相性だと考えていて、この対面に関していまだに完璧に煮詰められてはいませんが、六武衆側の構築に依存する部分も大きく65%という勝率はあくまでも今回に限った結果であって六武衆側のプレイングが洗練されてくると、コアキメイルも大して勝てない可能性もあります。ここでは何が言いたいかというと、必ずしも真に有利ではなくても、多くのプレイヤーがプレイングを煮詰めていないデッキを用意すれば真の相性以上の結果を出すことが出来るということです。自分の中の最適な構築、最適なプレイングという範囲の中だけで答えを出すのではなく、多くのプレイヤーが組んでいる構築、多くのプレイヤーが良くするプレイングを正確に把握してそこに刺さる構築を考えるということがKCカップにおいては重要だと思います。

・第4章:まとめ

各章について簡単にまとめたいと思います。

第1章:戦績の振り返り

環境の主要テーマ全てに高勝率を出せた。

第2章:デッキが出来るまでの経緯

たくさん情報収集をすることと、集めた情報を適切に評価する努力をすることが重要。

第3章:デッキ解説

真のデッキ相性と実際のデッキ相性は異なる。KCで結果を残すには実際のデッキ相性を正確に把握できる力が重要。

・質問回答コーナー

ここではTwitterで募集した質問に答えていきたいと思います。今回の記事ではデッキ紹介がテーマなのでそれに関する質問のみ答えていきたいと思います。また、上記の記述で答えになっていると自分が判断した質問については省略していますがその点はご了承ください。

質問1:ミラーマッチのプレイングについて聞きたいです

ミラーについては、基本的にマキシマムセットを先に揃えたほうの勝ちなので、相手にマキシマムセットを揃えられている試合は捨てます。逆に言うと相手の手札にマキシマムセットは常に揃っていないという仮定を置いてプレイングをしました。マキシマムセットがお互いない場合には、お互いセレブ副社長を発動させないように立ち回るため、結果的にはモンスター裏セットの応酬になります。そこで先にルークロードを出してワンキルしたほうの勝ちになるので、1枚目か2枚目のモンスターを裏セットするときに必ずコアキメイルモンスターを裏セットすることが重要になります。意識することとしてはマキシマムが揃えば出してワンキル。なければルークロードを相手より先に出すという2点がメインになります。

質問2:自由枠のカードの切り替えのタイミングが知りたいです

これについては、環境分布や勝率をスプレッドシートで集計していたので、シェア率が高いテーマや勝率があまり出ていないテーマに対して強い札を採用するようにしていました。今回でいえばシェア率が高い六武衆に対して最大限寄せるためにサイファスカウターとサザンクを両方3積みしたことや、残りの余った枠で次にシェア率が高かった古代に強い札としてスカルマイスターを採用しました。ここらへんの調整はデュエルをしている中で、どのカードが勝因をもたらしているか、もしくは敗因をもたらしているかということを意識しながら毎回振り返っていると必然的に必要なカードと不要なカードが分かってくるようになります。すぐに出来ることではないので少しずつ意識して覚えていくといいと思います。

・感想

最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。私自身、この記事を深夜0時から書き始めて今ちょうど朝の9時になりました。自分の人生の中でこんなに夢中で文章を書き続けた経験は初めてです。この記事を買って読んでくれる方が現れるかは分かりませんが、1人でもいてくれたらそれだけで幸せです。もしお読み頂けましたらリプやDMにて感想を教えていただけると非常に嬉しいです。また、分からない点があれば@matsupaz1234までお気軽にご質問ください。改めて本当にありがとうございました!







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