ダンさんヘッダー

003.『夢コンプレックス』

ーーゲスト紹介ーー

平塚 旦(Dan Hiratsuka)
Yume Wo Katare Okinawa代表。宜野湾市にある「Yume Wo Katare」というラーメン屋の店主。”夢を語るラーメン屋”という、一風変わった空間を作っている。若者の夢を応援するダンさんのもとにはいつもたくさんの夢を追う若者と、おいしいラーメンを食べたお客さんの笑顔で溢れている。


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どんなコンプレックスだった?

ぼくは「夢をもつこと」がコンプレックスでした。中学生のとき、父親に「ゲストハウスをやりたい」と言ったことがありまして、ゲストハウスの計画を立てて見取り図も作り、父親に「こんなことがしたい」と話をしました。するとこう言われたんです。「それはボランティアでやるの?それともビジネス?」ぼくはやりたいからシェアしただけなのに、やりたいことを何かの枠にはめないといけないという不自由さを感じて、夢をもつこと、それを話すことが億劫(おっくう)になりました。同時に、ぼくは父親がYesと言ったことしかやれないんだなと痛感して、なんだか生きづらいなと思っていました。父親が言っていることの正しさは理解できたし反論の余地もなかったので(笑)

どうやって乗り越えた?

父親に勧められて入ったアメリカの大学に通ってるとき、ボストンにYume Wo Katareがあって、ふとしたきっかけで足を運ぶようになったんです。当時のぼくは自分で作った枠に囚われてたから「夢は何?」って聞かれても「広告を作りたい・・・ですね」くらいしか言えなかったんですけど、そこは従業員全員が夢を語って、どうしたらみんなが夢を語ってくれるかを本気で考えているような場所だったから、通ってるうちに考え方が染まってきて。オーナーに「何になりたいの?」って聞かれ続けるうちに「ゲストハウスをやりたい」っていう昔の純粋な夢に戻ってきたんです。そうやって自分を認められるようになって、夢をもつことの力強さを知って、みんなが自由に夢を語れるような場所を自分でも作りたいと思ったときに乗り越えられたんだと思います。

今、夢をもてなかった自分は好きですか?

好きというより、可愛いなって思いますね。小さい子供が悩んでるのを見ているような、そんな感じです。一方で、必死で悩んだ自分がいるからこそ、あの頃の自分には戻りたくないという気持ちを活動力として、自分の夢に向かって努力できています。「Yume wo katare okinawaをやりたい」って親に初めて言ったとき、「今までやりたいことをやらせてきたのになんで」とがっかりされましたが、別にそれは親のやりたいことであって、ぼくのやりたいことじゃなかったんですよね。親の言う通り、大企業に行く道もあったのかなーとたまに思いますが、そのたび悩んでた時期を思い出してやっぱり今を選んで良かったと再確認しています。

夢をもてず悩んでいる人たちへメッセージをお願いします。

『夢』って聞くと、何か大層なものとか、手の届かないもの未来を描かなきゃいけない、と思いませんか?それもいいんですけど、もっと手短に、今日やりたいことでいいんです。例えば今日、どうしてもカレーが食べたいなと思ったらカレーを食べる。そういう一見小さいけどやりたいことを、ひとつひとつ達成していくと、それが積み重なって大きな夢につながっていくんです。だから、夢とかやりたいことの始まりは、今日やりたいことをやりきったかどうか。夢がない人なんていなくて、みんな大なり小なり夢はもってるんです。


店舗紹介

Yume Wo Katare Okinawa
営業時間:火曜日〜土曜日 (日曜日・月曜日定休、不定休あり)
昼営業→11:30〜14:30 夜営業→18:30〜21:30
住所:沖縄県宜野湾市我如古2-12-6
Twitter:https://twitter.com/ywk_okinawa

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