今日の夢に見た話

わたしは先月彼氏を振ったばかりの一般職のOLであります。彼氏を振って以降、結構な頻度で誰かと恋愛してる夢を見るので、その備忘録として、ここに残していこうと考えています。こんな薬にも毒にもならない備忘録を読まれる珍しい方がいらっしゃいましたらば、あくまで夢の話なので、ツッコミどころも多いですが、前後関係は気にしないで読んでいただけますと幸いです。






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私は夢の中で18歳だった。

健忘症を患っていたそうで、子供の頃の記憶がほとんどない。どうやら身寄りもいないのだが、とっても優しい俳優のKさんに中学生になるお嬢さまのお世話係として家に置いてもらっていた。

正直、なぜKさんの家にいるのかはわからない。一緒にKさん宅でお手伝いさんの仕事をしているおばさん曰く、私の健忘症が回復してきたのはここ2年ぐらいの話だそうで、それより前のことはどんなに思い出そうとしても思い出せない。あまり難しい文字も読めないし、テレビとかを観てても、耳に入ってこないのでお世話係としてポンコツにも程がある。なにもしないのも申し訳ないし、私みたいな奴はいるだけでお金がかかると思うので、お家の掃除とか、ご飯を作ったりとか、私にもできることから少しずつ、仕事を増やしてもらっていた。

ある日、庭の掃き掃除をしていたらKさんが帰ってきた。いつも俳優業が忙しく、早い時間に帰ってくることは稀だ。一緒に若手俳優だという男性を連れてきていたが、世間に疎い上にあまり記憶力に自信がない私にはさっぱり誰だかわからなかった。でも人気の俳優だそうで、おばちゃんは慌ててお茶を用意しに行った。私はKさんに同席するように言われたので客間に着いていく。

これから撮影に入るドラマで一緒らしく、「また連れてくることもあると思うから、忘れないようにね」とKさんが彼の写真を渡してくれた。回復に向かっているとは言っても健忘症は健忘症なので、頻繁に会う人とかでないと記憶があまり続かないのだ。Kさんはその辺りの気遣いをしっかりしてくれる人なので、いつもお客さんや、お友達でお家に来る人の顔写真の裏に名前を書いて渡してくれる。大変ありがたい。裏面には快斗と書いてあった。どうやらこの俳優さんの名前らしい。

快斗さんはその後大体週に2回ほど、遊びに来るようになった。撮影場所が家から近いらしく、Kさんも早い時間に帰ってくることが多く、私とお手伝いのおばちゃんは結構毎日忙しい。私は元々記憶が続かないし、いつも話す人と言ってもお嬢さまか、おばちゃんか、Kさんだけなので、社交的な性格ではないし、面白い話もできない。でも、彼が来るとKさんには必ず同席するよう言われてしまうので、不思議と彼についての情報は増えていった。

例えば猫を飼っているらしいとか、年齢が6個上だということとか、子供の頃から俳優業をしていたらしいとか。きっとそれほどテレビに出てる人なのであれば、私も観たことはあるのだろうけど、やっぱり思い出すことはなかった。でも失礼はないように、彼の情報は一個一個反復する様に覚えていった。

その日も廊下の花瓶の拭き掃除をしていたら、Kさんが彼を連れて帰ってきた。取り敢えずシャワーを浴びたい、とその場を離れたKさんの代りに彼を客間まで案内していたら一言「本当に僕のことを知らないんですか?」と聞かれた。Kさんが連れてくるお友達は勿論芸能人が多いので、たまにこういう質問をされることがある。でも私も本当に知らないし、覚えていられないのだから仕方がない。Kさんからも説明があったかと思うが、病気のために記憶がないし、長く持たないので、知らないんですと伝えたら、少し悲しそうな顔をして、「僕は6年前に、戦隊モノでイエローをやっていた頃、あなたに会ってるんですよ」と言われた。それは私が覚えているこの二年の間で、初めて聞いた過去の私の話だった。

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この辺りで目が覚めました。

戦隊ヒーロー、あまり詳しくないんですがイエローは女性のイメージがあるんですけど、そういや初代はイエロー男性でしたね。でもイエローて。なぜイエロー。

わたしはいつもこんな感じで突拍子もない夢を見ています。一つのドラマっぽい形式が多いので、あまり寝た気がしません。だから覚えてることも多いのかしら、と。

せっかくの自分から湧き出た何かではあるので、ちゃんと記録に残していきたいな、と思っています。

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