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【旅行記】久しぶり中国、はじめてのカザフスタン、そして- 時代の変わり目をウズベキスタンで迎えてみた(その3)

2019年のゴールデンウィーク、平成と令和の変わり目に最近注目のシルクロードの国、ウズベキスタンを訪ねた旅行記です。
中国、カザフスタンを経て、いよいよウズベキスタンに入国します。
※シリーズタイトルを変更しました。

■ 旅の旅程

全体のスケジュールを書いていなかったことに、3回目(実質4回目)にしてやっと気づく。

4/26 成田→韓国→北京
4/27 北京→アルマトイ→★タシケント→★サマルカンド
4/27 サマルカンド→★ブハラ
4/28 ブハラ
4/29 ブハラ→夜行列車でウルゲンチ
4/30 ウルゲンチ→★ヒヴァ
5/1  ★ヒヴァ→タシケント
5/2  タシケント→アルマトイ→北京
5/3  北京→仁川→成田
(★:主要都市)

もちろんこれ以外にもウズベキスタンには見どころはあるが、上で挙げたような主要都市は5日あれば十分見られるはずだ。現地の日本人旅行者もだいたいこれらの都市を回っていることが多かった。

これ以外には、サマルカンド近郊のシャフリサーブス、消えた巨大湖のアラル海などが同国のメインの観光地として挙げられる。この辺りも含めてフルに見ようとするなら、現地で1週間ほど欲しいところだ。

■ 5年ぶりの北京

前回、もうすぐ30になろうという男たちが意味もなく顔面蒼白になり慌てまくった「韓国出国できないかも事件」を経て、無事に釜山・金海空港を出発した一行。次の寄港地は北京・首都国際空港。明け方まで数時間の滞在であった。

北京空港はアジア最大規模の空港で、ユーラシア大陸をはじめ世界中への便が離発着する。とにかく広くてデカいので、トランジットには十分余裕をもって動いておきたい。

今回は前回の反省を踏まえ、細心の注意を払ってトランジットカウンターを確認し、指紋などのセキュリティをクリアした。お国柄セキュリティには目を光らせているのか、手荷物検査は非常に厳しかった。

韓国事件を経て無駄にハイテンションになっていた我々は、24時間営業のフードコートでビールを酌み交わして駄弁り、反動で深夜にはソファで死んだように横になって、明け方までしばし休息した。

ちなみに筆者にとっては学生時代1ヵ月ほど滞在して以来、実に5年ぶりの北京だった。今回の旅の帰りに、北京でトランジット観光したが、5年前に比べて、町中が綺麗になっていた気がする

また公共交通機関での人々の振る舞いも日本に近く、大人しくなっていたように思う。地下鉄などの混雑は相変わらずだったが、周りに気を遣わずうるさく話す人たちがほとんどいなかった

中国ではECサイトのアリババグループが提供する信用情報アプリ(芝麻信用)が付与する個人の信用スコアが一般化しているらしい。

借りたシェア自転車を返さなかったり、公共料金の支払いが遅れたりするとスコアが下がってローンやビザの条件が劣後する、なんて話を聞いたが、その影響もあるのか、雑踏を歩くストレスが格段に減って、洗練された社会になっているように感じた。

(参考文献)中島恵「なぜ中国人は財布を持たないのか」日本経済新聞出版社

ちなみに、(汚い話で申し訳ない)トイレの便器に仕切りがなく丸見えなのは、往時から変わっていなかった。

■ はじめてのカザフスタン

北京から3時間ほど、カザフスタンのアルマトイに到着。もちろん、訪れたのは今回が初めてである。カザフスタンはロシアの南に位置する国で、ウズベキスタンとも国境を接している。

カザフスタンの地勢図

ちなみに今年になって、首都の名称を従来の「アスタナ」から「ヌルスルタン」に変更した。ヌルスルタン、は同国の前大統領のヌルスルタン・ナザルバエフに由来する。人の名前を首都にしちゃうってどうなのよ、と思ったけど、米国だって同じようなものだし別にいいのか。

今回寄港したのは同国南部の主要都市の一つで、キルギスに近いアルマトイ(上図赤星のあたり)。帰りに友人たちはトランジット観光に出かけていたが、市街地は旧ソ連的な町並みであまり見どころがなかったと言っていた。残念。

私は仕事で行けなかったのだが、空港からはアルタイ山脈だろうか雪をまとった山々が見えており、この国も面白そうだなと思っていた。

カザフスタンも短期の滞在であればビザが不要で、入国書類もほとんど素通しに近いような手軽さだったので、次の旅の目的地に検討してもいいかもしれない。

遠くに山脈が見える

行きでは乗継時間が数時間しかなかったので、出発ロビーの飲食スペースでビールを飲んだり軽食を摘まんだりして過ごした。ちなみに土産物屋ではドルが使えるので、小額紙幣を用意するのにも便利だ。

出発ロビーで飲んだビール。高いわりに味は微妙

ちなみにアルマトイの空港はwifiが入るが、10分おきに切断するしょうもない仕様なので、ほぼ役に立たないことを付記しておく。

■ アルマトイでの出会い

そうそう、ここで今回の旅で初めて我々以外の日本人と話した。

アルマトイの到着ロビーを通り、上階の出発ロビーに向かおうとしていた時のことである。その方は40代くらいの男性で、なんでも体調が悪く鼻水が止まらないので、風邪薬はないかと聞かれた。

薬はあるにはあるのだが、預入荷物の中なので、ウズベキスタンに着いたら
渡すという話をしていったん別れた。

■ いざ入国:アルマトイ→タシケント

アルマトイからウズベキスタンの首都タシケントまでは、カザフスタンのアスタナ航空で約1時間の旅だ。無駄な寄り道を繰り返してきたが、ここまで約2日。時差があるので、現地の13時半ごろの到着である。

タシケント国際空港

さて、ウズベキスタンの旅行の情報を見ていた時に、どこでも注意事項として書かれていたのが、申告書類の正確性だ。

入国や税関手続きの際、現金や貴重品(カメラやPCも含む)を一切合切申告させられ、入国時に申請した現金の額が出国時に増えていたりしようものなら、差額の没収、一部には拘留の可能性すらあるとのこと。

また、パスポートは常に携帯し、ホテルに泊まったという証明書(滞在証明:レギストラーツィア)も欠かさず貰っておかないと、警官に職質されたときに面倒なことになるらしい。ともかく書類にうるさい国であるとのことなのだ。

そんな恐ろしい前情報を手に入れていた我々は、細心の注意を払って入国時に必要になるアライバルカードと税関申告を記入した。

緊張し握りしめすぎて皺くちゃになった書類を、なにやら難しい顔をしている入国審査の窓口に提出する。

どうだ!?


・・・


・・・・・・

あっけないほどあっさり通れた。
ほとんど何も聞かれなかったように思うし、係員もにこやかでいい人だった。なぜかパスポートの最終ページにスタンプを押された(トップ画像)。

ちなみに帰りも同様で、滞在証明などをすぐ出せるように準備していたのだが、まったく求められなかった

「地球の歩き方」でも、基本的に旅行者への規制緩和に動く中央アジアで例外的にウズベクとトルクメニスタンは厳格化されていると聞いていたが、規制緩和の波が来ているのだろうか。

※あくまで個人の感想です。
油断せず、必要書類はしっかり準備しましょう!

ちなみにカザフスタンで風邪薬を持っていないかと聞いてきた日本人旅行者の方にタシケントで合流して声をかけると、「なんかよくなったので大丈夫」とのこと。なんだったんだ。いや、体調不良で旅行棒に振るより断然良かったけどさ。

今回はここまで。お読みくださりありがとうございました!

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