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ペイメントを巡る最近の米国IT企業の動向

数ヶ月前に「Apple クレジットカードの意味すること」という記事で詳しく解説したのですが、アメリカのインターネット企業らは次の主戦場をファイナンスに定めています。

上の記事でも解説した通り、この流れはPaypalから始まりました。それまで支払いや送金といえば銀行を使うしかなかったのですが、Paypalの出現によって金融機関を通さずに支払いや送金がインターネット経由で簡単にできるようになったのです。

その後スマホが登場すると、 Squareという会社がスマホ1台でどこでもクレジットカードやデビッドカードで決済できる仕組みを作り、アメリカのキャッシュレス化が一気に進みました。野外コンサート会場でバンドTシャツを買うのもクレジットカード... まさかこんな時代が来るなんて夢にも思っていませんでした。

そしてApple Pay の登場を皮切りに、今度は非接触型の決済が主流になりつつあります。Apple Pay, Samsung Pay, Fitbit Pay などなど、様々な非接触型の決済手段が登場しており、使えるところも随分増えてきました。今ではTarget(日本のイオンのような店)、セブンイレブン、スターバックス、マクドナルド、コストコなどなど、全米にチェーンを展開する大企業の多くがApple Payをサポートしています。そんなわけで最近では、お財布からクレジットカードを出すことさえなく、スマホをかざすだけで支払いが済むようになってきました。

また、個人間送金も以前はPaypalくらいしかなかったのに、今ではVenmoやCash Appなどなど、個人間送金を手軽にできるアプリが増えてきました。そしてこれら各社がそれぞれに物理的なデビッドカードをも発行しており、個人間送金はもちろん、その辺のお店で買い物するときも、これらのアプリから支払いが可能になったのです。

そこで今日はまず、このうちの1つであるCash Appを紹介しつつ、具体的にどのようなことができるのか、そして、今後の流れとしてファイナンスのIT化がどのような方向に進むのか考えてみることにします。

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