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自動運転技術は、自動車メーカーに何をもたらすか?

現在シリコンバレーでは、Cruiseという会社がエンジニアを雇いまくっていることが話題になっています。この会社、GMとホンダとソフトバンクが出資して作った会社で、自動運転車の開発をしています。資金はたんまりとあり、エンジニアを1000人雇うとのことです。

自動運転も散々話題ばかりが先行していましたが、ついに現実が追いついてきた感じです。この技術を他社に先んじて実践に投入してきたテスラは、年内にはフル・オートメーションのシステムをロールアウトするとしています。現行のバージョンですら、すでにハイウェイを走行し、車線変更や追い越しをやってのけます。

するとですね、ハイウェイを運転中にこのオートパイロットをオンにして居眠りをする人たちが現れ始めたのです。

危険な行為だと感じるかも知れませんが、現時点でもすでに、人間が運転しているよりも安全な可能性は少なくないでしょう。特にロサンジェルスで目撃された上のビデオクリップはニュース番組でも取り上げられて話題になりましたが、居眠り運転をしているのはこのドライバーだけではないのです。こちらは渋滞中の道です。

僕はこの居眠りビデオを見て初めて自動運転車が欲しくなりました。たとえばここシリコンバレーからロサンゼルスまで車で移動すると5時間くらいかかるのですが、眠っている間に車があの距離を自動運転してくれるなら、本当に願ったり叶ったりです。

なお、テスラはこの自動運転を実現するために、車に8台のカメラを取り付けています。3台が前方、2台が横、そして2台が後方を監視しています。このほか12の超音波センサーを備え、さらにレーダーとGPSを装備しています。

ごく近い将来、街中を走る大半の車が同様の数のセンサーを備えるようになるでしょう。そしてそれらのデータは各自動車メーカーのクラウドへと送られ、再利用され、運転の精度がますます高まるはずです。

また、自動運転車が増えるにつれて規格が定められ、自動車同士がお互いに通信するようになるでしょう。事故の減少に間違いなく役に立つからです。

おそらく5年足らずの間に人間のドライバーをはるかに凌駕するでしょう。僕は5、6年前にcakesの記事で「10〜20年以内には自動運転が実現する」と書いたことがあるのですが、現実は僕の想像よりもずっと早いスピードで進んでいます。20年以内には間違いなく自動運転車の方が多くなるでしょうね。スマホと同じで、一度その便利さが認識されれば、一気に普通の乗用車を駆逐していくでしょう。

取得されたデータはどこにいくのか?

ここで気になるのが、自動運転車によって集まられたデータどこに集まられ、何に使われるようになるのかということです。現時点ではスマホのGPSデータしかないというのに、アップルもグーグルも渋滞状況を恐ろしく正確に把握しています。GPSだけですらこれだけのことが可能なのですから、これにさらに8台のカメラとレーダーと超音波センターからの情報と、自動車間のデータ通信の内容が加わったら、一体何が可能になるのでしょうか?

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