子供の頃、縁日の屋台飯ってピカピカに見えてた【台湾④-夜市グルメ-】
なけなしの小遣いを握りしめながらソースが焦げる香ばしい香り、たばこと酒の匂い、人混みをかき分けながら眺める裸電球に照らされるりんご飴はどうしてあんなに輝いて見えたのか。子供の頃はお祭りというだけで何週間も前から浮足立って、当日は自分の懐具合でいかに最大限楽しむかを脳内で計算しながら立ち並ぶ出店の前を何往復もしていた。土曜日のお昼ご飯に家で食べる焼きそばとほとんど変わらないはずなのに、屋台の鉄板の上で焼かれたというだけでただの焼きそばがとてつもない引力をもち、誘蛾灯のように子供