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CODE RED / Prioal Fear

ラルフ・シーパース率いるAFMの番頭/部長クラスが集結するピュア漢パワーメタルバンドの最新作。
マット・シナー(Ba)
アレックス・バイロット(Gt)
マグナス・カールソン(Gt)
という、各々がリーダーバンド/プロジェクトを持ち、しかもバリバリの一線級というメロディメーカーかつプレイヤーが揃い
さらに近作ではかつてのメンバーで、SINNERのギタリストでもあるトム・ナウマンを呼び戻したトリプル・ギター体制となっている
(ただし、ライブにはマグナスは参加しない)

これを書いて90年代〜00年代の初期Primal Fearを知っていて近作を知らない人は「今のPrimal Fear」どんな音楽性なの?
と思うかもしれないが、基本的に1stの名曲「CHAIN BREAKER」に代表される
"プリーストのパワーソングフォロワー"
の立ち位置を守り続けている。

今の体制で言えば上記のメロディメーカー達が全く出しゃばり過ぎることなく
メタル伝統芸能の様式としての"Primal Fear"を確かな技術に裏打ちされた匠の技で支えている。

よく言えばこのような感じだが、裏を返せば彼らが余りにも個性を消し過ぎて、いつ誰がどこを弾いているかは正直ほぼ分からないくらいだ。

しかしアルバム全体や個々の楽曲のクオリティを見ると恐ろしい程に細部にまで作り込まれており、確実に初期からは変化や進化している部分があるにも関わらず、ちゃんと
"Primal Fear節"
に落とし込んでいて、往年のファンが聴いても安心でき、今のリスナーが聴いても初期の息吹を感じながらリアルタイムのメタルとしてカッコいいと思える楽曲に仕立てている。

このあたりはAFMの番頭/部長クラスが経験値と技術を惜しみなくこのバンドに費やしている事が感じらる良盤だ。

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