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いまこの年(40代)になって突き刺さる歌がある 橘いずみ/永遠のパズル

歌のチカラは偉大です。

それを聴いた年齢、その時の状況によって
心への突き刺さり方が、全然変わってくるからです。

橘いずみさんの、永遠のパズルもそういう歌でした。


初めて聞いたのは20年以上前

ドラマの主題歌でした
僕が大好きな脚本家・野沢 尚(ひさし)さんが書かれた
『この愛に生きて』

安田成美さん演じる人妻が、刑事の岸谷五朗と出会い、
ふとしたきっかけから不倫をしてしまう。

その不倫の最中に子供が誘拐されてしまう・・・
子供の安否が分からない中、それでもお腹だけは空いて
コンビニのおにぎりを食べる安田成美さん。

そして、
「こういう時にも人間、お腹は空くもんだね」と自らをあざ笑う。

人間は悲しい、でも愛すべきモノ

野沢さんの書くドラマの根底にはそれがありました。

大好きなドラマであり、脚本家でした。

この人間ドラマの主題歌が『永遠のパズル』でした。

のっけから頭を殴られます

♪ 自分までだまし 首尾よく生きて何になる?
                  (永遠のパズルより)

ドキっとしますよね。

多くの人はこうじゃないですか?

幼い頃にもっていた夢をいつの間にか諦め・・・
「これでいいんだ」と自分をだまして、
好きでもない仕事をして老後まで逃げ切る

僕はそういう人生を否定はしません。

それも一つの生きる道です。

でも、僕はどうしてもこの歌詞に心を揺さぶられてしまう。
自分をだましたくないと思ってしまう。
だからこんな文章を書いたり、Kindle本を出したりして
せいぜいあがく。

1回しかない人生です。
首尾よく終わらせるために生まれてきたわけじゃない。
青臭いですが、そう思います。

ラスト圧巻の歌い上げ

この歌の真髄はド頭の歌詞と
最後の歌い上げにあります。

この魂の叫び。

♪ 志は高く 夢は天を超えて いつか一つになれば幸せ

 そうだよね?

 努力が一番 向上心を忘れず つらいことも忍耐

 あきらめず!

 清く正しく 道草もせず まっすぐ進んで壁にぶつかって

 とにかく負けないで!

 礼をつくして 弱きものを助け 自分を殺し人を憎まず

 わかってる・・・

 よくわかってる・・・

 でも できない!    (永遠のパズルより)

人としてあるべき姿、正しい姿を機関銃のようにまくしたて
それでも、最後に言い放つ

「でも できない!」

だってそれが人間だから、
弱い部分、出来ない部分も含めて、人間だから

それでいいんだよって・・・


最後、圧倒的な愛で包んでくれる。

20年以上たった今も、僕の中で色あせることもなく
時々、ウォークマンで聴いては
その都度、色んな手のぬくもり、温度で背中を押してもらってます。

長いことラジオ番組に携わってきましたが
「永遠のパズル」を選曲するディレクターさんに会ったことは
一度もありません。

多くの人の記憶から忘れ去られようとしている歌です。

でもこんな時代だからこそ
僕はこの歌は沢山の人の背中を押すと思います。

だからせめて、このnoteを読んでくれた人には
聴いて欲しいんです。


令和に響け

魂の歌









これでまた、栄養(本やマンガ)摂れます!