マーケティング観察 #006 クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」
こんにちは。matsumotoo(@matsumotoo988)です。
今回は日本最大級のクラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」について、観察していきたいと思います。
まずは、クラウドファンディングサービスについてです。
海外だとKickstarterなどのサービスが有名ですが、鎌倉時代の東大寺再建時に同じような仕組みで資金調達を行った記録があるので、インターネット以前よりよくある仕組みなのかもしれません。
また2018年12月時点の市場調査レポートになりますが、以下のように国内の市場は成長傾向にあるようです。
(出典:株式会社 矢野経済研究所 プレスリリースより)
それでは、Makuakeについて見ていきます。
また2016年9月時点のデータを見つけましたので、置いておきます。
(出典:Makuake プレスリリースより)
※2016年9月時点のデータのため、現時点とは差異があることをご認識おきください
大きくみると、以下のように読み取れます。
現在Makuake以外にもCAMPFIRE(2011年6月〜)、Readyfor(2014年7月〜)を筆頭に約50程度のサービスがありますが、その中でも順調に成長していると考えられます(サービス数はこちらを参考)
こちらはプロジェクト立ち上げに偏りが存在していることがわかります。またジャンルに関しては、注力するジャンルを決めていたようです(インタビュー参考)
ちなみに2017年/2018年度に実施されたMakuake Awardのゴールド賞はどちらもプロダクトが受賞しており、この分野での人気がわかります。
またあくまで平均になりますが、以下のようなデータもありました。
こちらは以下に記載のあるように市場拡大、それに伴う認知拡大が発生していると思われます。また2017年2月のこちらのプレスリリースによると、「1,000万円を超えるプロジェクト数と対象ジャンルが増えている傾向にある」と記載があるため、その裏付けとなっていると考えられます。
また仮説ですが、高額資金調達の背景に以下のような可能性も感じました。
3C分析→4P分析でMakuakeの戦略を考える
現状の状況をみると、競合(CAMPFIRE)も以下のような優位性がありえそうなので、Makuakeとしても楽観的な状況ではなさそうです。
そのため、Makunakeは以下のような面を訴求しているのではないでしょうか?(仮説)
サービスとして非常に成果が明確である事例の創出です。世の中としても知名度のある事例だと、市場の拡大&認知度の拡大に大きく貢献すると思われます。なかなか狙ってできるものではありませんが、事例創出できた時は背景のストーリーも含め、インパクト大だと思われます。
こちらは(1)と被る部分がありますが、有名事例以外でもたくさんの実績創出することが重要ではないか?と感じました。起案者が立ち上げようとしているプロジェクトと似たような事例があると、実現可能性の提示→ハードルが下がるという仮説です。
(1)(2)の事例を創出するための基盤となるものです。詳しくは以下を見ていただきたいのですが、「プロジェクトのコンサルティング」事例やその知見を貯めた「クリエイティブ秘伝のタレ書」があることがインタビューで話されています。
まとめ:観察して感じたこと
Makuakeがクラウドファンディングサービスの中では後発のスタートながら、どのようにして業界大手まで成長したのか?が気になって考えてみました。
なんとなくですが、Makuakeのサービスをまとめてみました。
個人的にこうではないか?という仮説をまとめてみます。
自分なりにまとめてみたのですが、施策を回す→事例/ノウハウが溜まり、サービスとしての成長する仕組みがあるのではと思いました。またプロジェクトの成功確率が上がり、事業としてもプロジェクトごとの収益を得られやすくなると考えられます。
こちらの記事に記載されているのですが、サービス開始時にはほどんど発生していなかったプロダクト系のクラウドファンディングの市場規模をある程度掴んだ上で、実現していったようです。またクラウドファンディングをテストマーケティングとして活用する市場も切り開いていったとコメントがあります。
また以下の記事では、ヘッドホン「VIE SHAIR(ヴィー・シェア)」の事例が紹介されています。米国と日本でそれぞれクラウドファンディングサービスで資金調達した結果、市場規模の小さい日本で米国を超える約2,600万円の調達金額を達成したようです(日本ではキュレーターが米国とは別の訴求点を打ち出した)
Makuakeのクラウドファンディングの案件を全てキュレーターが見るとかなりの労力を必要とすると思います。整理すると以下のような状況です。
◾️前提
・1プロジェクトあたり、1人のキュレーターが担当
・2018年は、1年間で実施された約1,500件(=1ヶ月あたり125件)
そのため、仮に1人あたり10件担当した場合でも、12.5人のキュレーターが必要になります。wantedlyには70名と記載があるため、社員の約17.8%はキュレーターになる計算になります。
前述のとおり、Makuakeではキュレーターはプロジェクトの成功の鍵を握る重要な存在であるため、そのくらい人員を割いているかもしれません。
(詳細のデータがないですが、、近年組織によっては、カスタマーサクセスになかりの人員を配置するケースも見られるので)
最後にMakuakeのビジョン「世界をつなぎ、アタラシイを創る」が描かれたムービーがありましたので、よろしければご覧ください。
今回のマーケティング観察はいかがでしたでしょうか...?
自分なりに解説して見ましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!
お読みいただき、ありがとうございました。
今後もマーケティングなどを観察していきますので、よかったらフォローください!
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