乙女座の新月は自分の能力の限界に挑む

乙女座の新月ですね。(2014.8.25 23:12 東京)乙女座は農耕の刈り入れに関係しているサインです。春~夏に自然の力も借りて育成したものを刈り込み整理して、冬の時代に備えていくための地ならしみたいなイメージですね。(ちなみにその次の天秤は、その収穫物を分配したり、分かち合ったりのイメージです。採れすぎたものを不足のものと交換したりして、全体にならすというか、あと各自の作物を持ち寄って並べて品評して、どれもいいと褒め合うような感じでしょうか?)

乙女座の新月は、もう新しいものは増やさない、外部からの影響もいったん遮断するというリズムに入るので、毎年派手さはありません。自分のことをたんたんとやります、というノリになります。

今回の新月は、ASCが双子座。ASCはそのチャートの全体のイメージを支配するテーマというか、ポイントです。双子は個人能力の育成のサイン、背伸びして精一杯何が自分にできるのかをあれこれ試してみる、落としどころを考えずにぶちまかします。この新月図を支配する双子座のテーマは、支配星水星によって実行されます。水星は乙女座で4ハウスに滞在。自室や自宅などでコツコツと能力を使うことになるでしょう。(ASCに関してはハウス由来なので自動的に働きます)

意識に働きかける太陽と月の新月は、乙女座3度 守護天使の度数です。公共的な正しさに自分の物の見方を固定すると、それが偏狭的で視野が狭くても、具体的な実感を手に入れて幸福感があるという意味ですが、割とこれは簡単にそこかしこにある、あんまり難しい話ではありません。公共的な正しさというのは、その人が所属するルールや摂理です。そこに従う限り、その環境からの恩恵を受け取ることができるということです。

そんな乙女座3度の新月も、チャートのテーマを実行する4ハウスにありますので、チャートの求めるテーマと新月のテーマの、サインもハウスが揃っているので矛盾ありません。唯一気になるのは、乙女の水星に6ハウスにある蠍の火星と土星の合が、60度のアスペクトを形成していることくらいでしょうか。扱い慣れしていないと、わりとやっかいと思う火星と土星の合が、無自覚アスペクトの60度で、乙女の水星を操ってきますので、扱うもののテーマによっては、知らず知らずやりすぎたり行き過ぎたりして疲弊しそうです。

蠍の火星と土星の合が、6ハウスにあるということのおさらいをしておきましょう。

蠍サインの意味としては、相手の共感も考慮にいれた上で、対象に自己の共感を流し込んだり流し込まれたりしながら変容していくということなんですが、蠍土星入室で自分にとっての蠍的な関係性の、何を残して何を削るかのプレッシャーがきつくなっていたところに、蠍火星入室で、その件さっさと進めちまおうぜ!というスイッチが入っている。削り込んででもひとつの型にはめたい土星と、落としどころはなくても前進させたい火星の組み合わせということで、ここは不調和です。土星と火星の合は不調和ですが場所が良かった。6ハウスという自己調節の場での土星は、肉体や時間の限界を知り無理をしないというストッパーとして働きます。もしここに土星がいなくて、火星だけが60度のアスペクトを取っていたら、明らかにこの新月は自分の力以上のことをやろうとして、オーバーヒートするでしょうね。

そうなると、蠍土星チックに時間をかけても絶対にモノにしたいんだという目的がある人にとって、この新月はものすごくはかどる新月です。逆に何もこれといった目的がなければ、何かはしなければと思いながら、意外と何もできないという影響の方が強く出るかもしれません。乙女座の場合、自発的な目標設定というものはなく、誰かが差し出す問題をいかにこなすのかということでしか自分の実力をみることができないサインであるということも関係すると思います。

夏休みの宿題のラストスパートには良いかもしれませんね。

(2週間後の満月図も合わせてみるとおもしろいのですが、それはまたのちほど)

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