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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問102-124【衛生】論点:人口動態 / 死亡率

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第102回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問124

Q. 以下の表における観察集団(1)及び観察集団(2)の人口統計についての記述のうち、正しいのはどれか。

スライド2

選択肢|

1. 粗死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
2. 老年人口割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
3. 65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が低い。
4. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)では41より小さな値になる。
5. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い値を示す。
(論点:人口動態 / 死亡率)
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このコンテンツの制作者|

滝沢 幸穂

PhD (Pharmacokinetics)
MOS(Microsoft Office Specialist)

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前置き|

今年の7月に matsunoya PROJECT というウェブサイトを新設しました。

新型コロナウイルス感染症の発生状況などを、最新のビジュアルインフォグラフィクスのプラットフォームを駆使して見える化し、インターネット環境があれば閲覧できる状態にしたら、どれほど公共の益に寄与するだろうかという思いから始めた #MatsunoyaProject という企画において、自ら設計したインフォグラフィクスとその組み合わせによるストーリーによって何が見えてくるのかを「展示している」matsunoya 公式サイトです。

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ABOUT|
matsunoya PROJECT とは

matsunoya PROJECT は、note プラットフォームやECサイトでは公開できないHTML型のコンテンツをプロジェクト方式で情報発信する 松廼屋 matsunoya の公式サイトです。 #MatsunoyaProject

https://sites.google.com/view/matsunoya-project

画像2

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今回は、ビジュアルインフォグラフィクスのテンプレートとして、下記のFlourish.studio のチャートを使用しています。実際にバーをハイライトすると細かい数字や情報が見えて楽しいです。インフォグラフに触ってタップしたりハイライトしたりできます。

■TEMPLATE CREDITS
Line, bar and pie charts by Flourish team
■TEMPLATE CREDITS
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ご活用いただくご希望がございましたら、オーダーメイドで販売します。
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内容|

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 合格者数、合格率 大学別、大学種別ランキング
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート
問102-124【衛生】論点:人口動態 / 死亡率

こんにちは!薬学生の皆さん。BLNtです。

解説します。薬剤師国家試験の衛生から、人口動態 / 死亡率を論点とした問題です。

第102回薬剤師国家試験問124(問102-124)では、死亡に関する人口動態指標の理解を問われました。

スライド1

類題に、第100回薬剤師国家試験問124(問100-124)があります。
問100-124は、人口動態統計のうち、出産率・死亡率の年次推移をテーマとした記述の正誤問題です。この過去問題を学習すると、人口動態統計の理解が深まります。チャレンジしてみましょう。
■類題|第100回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問124
Q. 図のA及びBは、我が国における出生や死亡に関わる人口動態指標の1950年以降の年次推移である。この図に関する記述のうち、誤っているのはどれか。

スライド6

選択肢|

1. Aの値が低下傾向を示す一因に、晩婚化に伴う出産開始年齢の高齢化があげられる。
2. Aの値は、総人口と出生数のみから求めることができる。
3. Aの値が 1971年から 1974年にかけて高い値を示すのは、第1次ベビーブーム 世代の女性が出産適齢期にさしかかったことによる。
4. Bの値が 1983年頃から緩やかな上昇傾向を示しているのは、人口の高齢化の影響によるものである。
5. Bの値は人口の年齢構成の影響を受けるが、Aの値は影響を受けない。
(論点:人口動態 出生率・死亡率)
※こちらから学習することができます。
https://note.com/matsunoya_note/n/n6df62e9d62bb

YouTube|
走る!「衛生」Twitter Ver. 人口動態統計/第100回-問124
|薬剤師国家試験対策ノート
https://youtu.be/CB0IG4kSjZk

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今回は、問102-124(論点:人口動態 / 死亡率)を解説します。

苦手意識がある人も、この機会に、人口動態 / 死亡率の基礎を一緒に完全攻略しましょう!

目次|

選択肢1. 論点:死亡率の比較
選択肢2. 論点:老年人口割合
選択肢3. 論点:死亡数
選択肢4. & 5. 論点:年齢調整死亡率

参考資料|

人口動態に関する最新の詳細な参考資料としては、厚生労働省のホームページ(HP)「厚生労働省|平成30年度 我が国の人口動態|平成28年までの動向 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html 我が国の人口動態>PDF https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/81-1a2.pdf 」に科学的かつ目的に合った情報が記載されていますので、一読することをお勧めします。

情報がわかり易く整理してありました。詳細は、上記、厚生労働省HPと報告書(PDF)をご参照ください。

論点解説|

まず、人口動態統計に必須の基本的なテクニカルタームを理解しておきましょう。解説します。

人口動態事象には、出生・死亡・婚姻・離婚・死産の5種類があり、それぞれに対して人口動態統計が作成されます。

ここでは、人口動態事象のうち主に死亡について解説します。

上記厚生労働省の「我が国の人口動態(PDF)」の比率の解説によれば、下記の式1が成り立ちます。

出生率・死亡率・婚姻率・離婚率
=(年間の件数) / (人口)×1,000 …(式1)

※1. 年間の件数:それぞれ、出生数・死亡数・婚姻件数・離婚件数
※2. 出生率・死亡率・婚姻率・離婚率の単位:「人口千対」と表記。つまり、年間の発生件数を人口で除した〇〇率に1000を乗じて、1000人当たりの人数で表した指標

一方、年齢調整死亡率は、国際比較や年次推移の観察の際、人口の年齢構成の差異を取り除いて観察するために使用します。

年齢構成が著しく異なる人口集団の間での死亡率や、特定の年齢層に偏在する死因別死亡率などを、比較する場合に、その年齢構成の差を取り除く必要があるためです。

年齢調整死亡率は、下記の式2で求めます。
年齢調整死亡率は、式2で示したように、年齢階級別死亡率に、昭和60年モデル人口における年齢階級別人口を乗じた後、各年齢階級の総和を求め、昭和60年モデル人口の総人口で除した人口動態指標です。

年齢調整死亡率
={〔年齢階級の死亡率〕×〔昭和60年モデル人口におけるその年齢階級の人口〕}各年齢階級の総和÷昭和60年モデル人口 …(式2)

なお、年齢調整死亡率の基準人口については、平成元年までは昭和10年の性別総人口(都道府県は昭和35年総人口)を使用してきましたが、現実の人口構成からかけ離れてきたため、平成2年から昭和60年モデル人口(昭和60年国勢調査日本人人口をもとに、ベビーブーム等の極端な増減を補正し、1,000人単位で作成したもの)を使用しています(下図|出典:厚生労働省 報告書)。

厚生労働省-人口動態_昭和60年モデル人口_1

厚生労働省-人口動態_昭和60年モデル人口_2

問102-124は、選択肢ごとにテーマ(粗死亡率、老年人口割合、死亡数、年齢調整死亡率)が異なるので、別々に解説します。

設問の表をもう一度確認してみましょう。

スライド2

この表は、それぞれ、年齢階級別および全体の、人口(人)、死亡数(人)、死亡率(人口千対)を、基準集団(例:a. 東京都 / 昭和60年)、観察集団(1. 例:b. 文京区 / 平成11年)、観察集団(2 . 例:c. 文京区 / 平成30年)にわけて記載したものです。

選択肢1. 論点:死亡率の比較
Q1. 粗死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。A.【正|誤】|

解説します。

第102回薬剤師国家試験問124選択肢1問102-124-1)は、論点「人口動態」のうち、粗死亡率の比較をテーマとした正誤問題でした。

粗死亡率とは、上述の式1における死亡率のことです。年齢調整死亡率との区別を明確にするため、死亡率のことを粗死亡率と呼ぶ場合があります。
以下、この解説では死亡率と呼びます。

死亡率は、何らかの集団の例えば「年間の死亡数」を、その集団の「その年の人口」で除して、1000を乗じた人口動態指標(単位:人口千対)です。

スライド4

この正誤問題の解法として、上述の例で考えてみます。

この表は、それぞれ、年齢階級別および全体の、人口(人)、死亡数(人)、死亡率(人口千対)を、基準集団(例:a. 東京都 / 昭和60年)、観察集団(1. 例:b. 文京区 / 平成11年)、観察集団(2 . 例:c. 文京区 / 平成30年)にわけて記載したものです。

表の集団(1)のカラムから、「文京区の平成11年」の人口は1000人で、そのうち死亡数は41人、死亡数および人口から算出した死亡率は41(人口千対)です。

一方、表の集団(2)のカラムから「文京区の平成30年」の人口は1000人で、そのうち死亡数は41人、死亡率は41(人口千対)です。

以上から、文京区の死亡率は、(1)平成11年と(2)平成30年で、変動がなかったことがわかります。

スライド6

なお、厚生労働省の上記報告書によれば、日本の死亡率は医学や医療の進歩および公衆衛生の向上などにより低下し、1979年に最も低い死亡率6.0(人口千対)を記録しました。これは、1979年に、日本の人口1000人のうち6人が死亡したことを意味します。その後、死亡率は人口の高齢化を反映して上昇傾向にあり、平成28年(2016年)の死亡率は10.5(人口千対)です。

仮のデータとは言え、人口1000人当たり41人が死亡したとすると、この観察集団 (1) と観察集団 (2) は、日本国内であるとすると、かなり高死亡率の「集団」であると考えられます。

選択肢2. 論点:老年人口割合
Q2. 老年人口割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。A.【正|誤】|

解説します。

第102回薬剤師国家試験問124選択肢2問102-124-2)は、論点「人口動態」のうち、老年人口割合の比較をテーマとした正誤問題でした。

上記、厚生労働省の報告書から、年齢 3 区分別人口割合の年次推移 -昭和22~平成28年-を抜粋して、図1に示しました。

報告書によれば、総人口の年齢3区分別人口割合の年次推移をみると、第2次ベビーブーム期以降の出生数の減少傾向と死亡状況の改善による高年齢層の増加から、0〜14歳年少人口割合は減少傾向を示し、65歳以上老年人口割合は増加傾向を示しています。

平成9年(1997年)には老年人口が年少人口を上回り、平成28年(2016年)の年齢 3 区分別人口割合は年少人口割合12.4%、老年人口割合27.3%となりました。

また、15〜64歳生産年齢人口割合平成4年(1992年)をピークに減少しています。

スライド8

図1 年齢 3 区分別人口割合の年次推移
 -昭和22~平成28年-

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第102回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問124)より 出典:厚生労働省|平成30年度 我が国の人口動態|平成28年までの動向 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html 我が国の人口動態>PDF https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/81-1a2.pdf

設問で示された(例:文京区の)年齢階級別の人口をみると、老年人口割合は集団(1|文京区 / 平成11年)では30%(総人口1000人に対して65歳以上は300人)、一方、集団(2|文京区 / 平成30年)では40%(総人口1000人に対して65歳以上は400人)と算出されます。

解説の例で述べると、文京区の老年人口割合は平成11年から平成30年へと10%の増加が観察されたことがわかります。

スライド7

以上、年齢 3 区分別人口割合の求め方について理解を問われた正誤の記述問題でした。

年齢 3 区分別人口とは、年少人口(0〜14歳)、生産年齢人口(15〜64歳)、老年人口(65歳以上)のそれぞれの年齢階級別の人口のことであって、年少人口割合、生産年齢人口割合、老年人口割合とは、それぞれの年齢階級別の人口を総人口で除して100を乗じた100分率(%)のことである点の理解が論点でした。

(選択肢3につづく。。。)

YouTube|

ここまでの学習内容を論点解説動画で復習します。

走る!「衛生」Twitter Ver. 人口動態統計/第102回-問124(1)
|薬剤師国家試験対策ノート
https://youtu.be/3jxv2wT8PPs

ここからの学習内容を論点解説動画で予習します。

走る!「衛生」Twitter Ver. 人口動態統計/第102回-問124(2)
|薬剤師国家試験対策ノート
https://youtu.be/1jBf2BIvryU

ポイント|

【A】は、【B】で単位は人で表す。65歳以上の【A】を、全ての【A】で除した値は、【A】における老年の割合を示し、近年【C】にある。

【D】は、【A】(発生件数|人)を【E】(人)で除した比率に【F】を乗じて、【E】【F】人当たりの人数で表した指標であり、単位は、【G】と表記する。

【H】は、【I】【D】に、昭和60年モデル【E】におけるその【I】【E】を乗じた後、各年齢階級の【J】を求め、昭和60年モデルの総【E】で除した【K】であり、【E】の【L】の差異を取り除いて観察するために使用する。

【M】は年齢 3 区分別【E】割合のうち、65歳以上の【E】の割合であり、総【E】に対する65歳以上の【E】のパーセンテージで表す。

_____

A. 死亡数
B. 死亡した人の人数
C. 増加傾向
D. 死亡率(粗死亡率ともいう)
E. 人口
F. 1000
G. 人口千対
H. 年齢調整死亡率
I. 年齢階級別
J. 総和
K. 人口動態指標
L. 年齢構成
M. 老年人口割合

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

実力テスト|

第102回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問124

Q. 以下の表における観察集団(1)及び観察集団(2)の人口統計についての記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. 粗死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
2. 老年人口割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
3. 65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が低い。
4. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)では41より小さな値になる。
5. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い値を示す。
(論点:人口動態 死亡率)

_____

コーヒーブレイク☕🍰🍊( ^^) _U~~

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問102-124は、選択肢ごとにテーマ(粗死亡率、老年人口割合、死亡数、年齢調整死亡率)が異なるので、別々に解説してきました。

設問の表をもう一度確認してみましょう。

この表は、それぞれ、年齢階級別および全体の、人口(人)、死亡数(人)、死亡率(人口千対)を、基準集団(例:a. 東京都 / 昭和60年)、観察集団(1. 例:b. 文京区 / 平成11年)、観察集団(2 . 例:c. 文京区 / 平成30年)にわけて記載したものです。

後半、第2回目の論点解説に入ります。選択肢3から論点を解説します。

スライド2

|

スライド1

|

選択肢3. 論点:死亡数
Q3. 65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が低い。A.【正|誤】|

解説します。

第102回薬剤師国家試験問124選択肢3(問102-124-3)は、論点「人口動態」のうち、65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合の比較をテーマとした正誤問題でした。

死亡数とは、上述の式1における年間の件数のことで、死亡した人の人数(単位|人)です。

上記の例では、表の集団(1)のカラムから、「文京区の平成11年」の死亡数は41人、65歳以上の死亡数は30人です。

一方、表の集団(2)のカラムから「文京区の平成30年」の死亡数は41人、65歳以上の死亡数は32人です。

スライド10

以上から、文京区の65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合は、(1)平成11年は30/41であり、一方、(2)平成30年は32/41ですから、(2)のほうが割合が高いことがわかります。

なお、上記、厚生労働省の報告書によれば、近年、老年の死亡数の総死亡数に対する割合は増加傾向を示しています(図1参照)。

スライド11

図1 死亡数及び死亡率の年次推移
 -明治32~平成27年-

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第102回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問124)より 出典:厚生労働省|平成29年度 我が国の人口動態|平成27年までの動向 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html 我が国の人口動態>PDF https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/81-1a2.pdf (平成29年版)

選択肢4. & 5. 論点:年齢調整死亡率
Q4. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)では41より小さな値になる。
Q5. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い値を示す。

第102回薬剤師国家試験問124選択肢4 & 5(問102-124-4、問102-124-5)は、論点「人口動態」のうち、年齢調整死亡率計算をテーマとした正誤問題でした。

年齢調整死亡率の式の概念と構造を理解しているとアプローチできる問題です。

年齢調整死亡率は、上述の式2で計算します。

スライド5

つまり、それぞれの集団の年齢階級別死亡率に、基準集団の人口における年齢階級別人口を乗じた後、各年齢階級の総和を求め、基準集団の人口の総人口で除します。

下記の論点解説に計算例を示しました。これを参考に紙に書いて計算してください。

スライド12

|

スライド13

もう一つの解法としては、それぞれの年齢階級別の死亡率に着目すると、観察集団(例:文京区)の平成11年(1)と平成30年(2)の死亡率は両者とも41(人口千対)であり、年齢階級別死亡率は65歳未満(0-14歳、15-64歳)では、基準集団と観察集団を比較すると変化がなく、観察集団では死亡率が高い年齢階級は65歳以上で、それぞれ (1) と (2) では 100 と 80 です。

また、それぞれの観察集団の死亡率に「同じ基準集団の年齢階級別人口」を乗じたのち、その総和を求め、基準集団の総人口で除す過程で、集団(1)と集団(2)で異なる数値は計算の中で65歳以上の死亡率のみであること、それぞれ、100、80(人口千対)であることに気が付くと、計算後、観察集団(1)の数値が高くなることは式からわかります。

他方、65歳以上の年齢階級別人口割合は基準集団では20%で、観察集団の(1) 30%、(2) 40%と比較して低いことから、年齢構成の差を取り除くと、年齢調整死亡率は死亡率41(人口千対)よりも低くなることが予測されます。

式2をもう一度確認してイメージトレーニングをしておきましょう。

年齢調整死亡率
={〔年齢階級の死亡率〕×〔昭和60年モデル人口におけるその年齢階級の人口〕}各年齢階級の総和÷昭和60年モデル人口 …(式2)

年齢調整死亡率は、式2で示したように、年齢階級別死亡率に、基準人口(昭和60年モデル人口)における年齢階級別人口を乗じた後、各年齢階級の総和を求め、基準人口(昭和60年モデル人口)の総人口で除した人口動態指標です。

(完)

YouTube|

ここまでの学習内容を論点解説動画で復習します。
YouTube|走る!「衛生」Twitter Ver. 人口動態統計/第102回-問124(1)
|薬剤師国家試験対策ノート
https://youtu.be/3jxv2wT8PPs

YouTube|走る!「衛生」Twitter Ver. 人口動態統計/第102回-問124(2)
|薬剤師国家試験対策ノート
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再生リスト|
走る!「衛生」論点:人口動態
https://www.youtube.com/playlist?list=PLuPATLvMiAKoH35dzSdmdgnrBvnvCExqJ

ポイント|

【A】は、【B】で単位は人で表す。65歳以上の【A】を、全ての【A】で除した値は、【A】における老年の割合を示し、近年【C】にある。

【D】は、【A】(発生件数|人)を【E】(人)で除した比率に【F】を乗じて、【E】【F】人当たりの人数で表した指標であり、単位は、【G】と表記する。

【H】は、【I】【D】に、昭和60年モデル【E】におけるその【I】【E】を乗じた後、各年齢階級の【J】を求め、昭和60年モデルの総【E】で除した【K】であり、【E】の【L】の差異を取り除いて観察するために使用する。

【M】は年齢 3 区分別【E】割合のうち、65歳以上の【E】の割合であり、総【E】に対する65歳以上の【E】のパーセンテージで表す。

A. 死亡数
B. 死亡した人の人数
C. 増加傾向
D. 死亡率(粗死亡率ともいう)
E. 人口
F. 1000
G. 人口千対
H. 年齢調整死亡率
I. 年齢階級別
J. 総和
K. 人口動態指標
L. 年齢構成
M. 老年人口割合

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

実力テスト|

第102回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問124

Q. 以下の表における観察集団(1)及び観察集団(2)の人口統計についての記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. 粗死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
2. 老年人口割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い。
3. 65歳以上死亡数の死亡総数に対する割合は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が低い。
4. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)では41より小さな値になる。
5. 基準集団の人口構成を用いた年齢調整死亡率は、観察集団(1)より観察集団(2)の方が高い値を示す。
(論点:人口動態 死亡率)

参考資料|

厚生労働省|
人口動態調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
平成30年 我が国の人口動態(平成28年までの動向)

スライド3

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まずは、薬剤師国家試験 必須問題で、キックオフ!走りだそう。
きっと、いいことあると思う。

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薬剤師国家試験対策ノート|必須問題
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走る!「衛生」論点:人口動態
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問103-125
【衛生】論点:人口動態 / 人口構成の指標

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問100-124
【衛生】論点:人口動態 / 出生率・死亡率

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問103-126
【衛生】論点:人口動態 悪性新生物

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問100-125
【衛生】論点:人口動態 / 平均寿命

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問97-17
【衛生】論点:人口動態 / 死亡率・死因

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