見出し画像

#爪切りの話

7年前、高校生の頃から進行し始めていた外反母趾が悪化して痛さで歩行にも支障を来たすようになってしまった。見かねた知人からフットケアサロンを紹介され、自分専用のインソールを作った。お陰で歩行時の痛みもなくなり、走ることも出来るようになった。靴の選び方や履き方、爪の切り方が、足の骨格・足の健康に与える影響を思い知った。足の骨格の崩れは、やがて膝の変形や腰痛、背骨の歪みや肩こりへと波及して行く。
 
爪切りの話だ。一般的な爪切りは爪が切りやすいように、歯が凹型カーブになっている。足の爪を切る際、実はこの凹型カーブがクセモノで、爪の端を切り込み過ぎて巻き爪の原因となってしまう場合がある。足の爪切りには正解があって、指のカーブに合わせて切るのではなく、直線状に切るのが正しい。なのでフットケアサロンで勧められる爪切りは、歯が直線または一般の物とは逆の凸型カーブのものだ。私が使っているのもドイツ製 Credo(クレド)社の凸型カーブの深爪予防爪切りだ。日本では貝印が巻き爪ケアシリーズとして凸型カーブのものを製造している。
 
さて、ネットで凸型カーブの爪切りを見ると、「切れない」「切りにくい」とのレビューが散見された。そりゃそうだ、と私は思う。一般的な凹型爪切りと同じ感覚で使えば「切れない」「切りにくい」との感想になるのは当たり前だ。このレビュアーは凸型爪切りの何たるかを理解せずに購入してしまったのだろう。凸型爪切りの利点は、ミリ単位で細やかに爪を切る事が出来る点にある。一般的な凹型爪切りを使用した時のような、爪の形をした切屑は出ない。数ミリの細々とした切屑が出る。細かな作業が出来る分、使うにも慣れが必要だ。
 
爪の切り方など普段クローズアップされる事もないが、クローズアップされる事もない細やかな事が生活に与えている影響は、実は大きい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?