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成人してから自分の異常に気付いた話

初めましての方は初めまして、そうでない方はこんにちは。
某大会の主催だとかなんだとか、仰々しい肩書きもあったりするプロマジシャンの祭です。

少しだけ、自分のことについてお話しさせて下さい。
私は、重度のADHDと軽度のアスペルガー症候群を患っています。
気づいたきっかけとしてはとても単純で、大学を留年したこと。
異常に多い未提出の課題に、遅れてはいけない授業への遅刻や欠席も多数。「あれ、これはおかしいぞ」と。

まだADHDというものがあまり一般的でなかった頃だったのですが、検索した時にこれかもと疑念が浮かび上がり、都内のクリニックを受診。
そこで先生に言われたことは未だに思い出せます。

「ADHDって人によって程度があるもので、1〜10の段階分けで3の人も5の人もADHDって言ったりするんだけど、君は10だね!!(抜粋)」


あまりにも言い切りがハッキリしていて、爆笑した覚えがあります。前置きがあまりにもお笑いのフリでしょ。

そんな感じで診断されたのが21歳。8年ほどこの障害と付き合って来ました。
この8年でADHDというものが、かなり一般的な情報としても浸透して来たのかなと思います。

もしもこの障害について悩んでいる人、またそうじゃなかったとしても別の障害や病気かもしれないと考えて、抱え込んでしまっている人へ。
何かのきっかけにでもなればいいなと思ったのがこの記事のきっかけです。

参考程度に、この8年で得た見解とアドバイスを下に書き連ねていきたいと思います。

・病院には行こう
正直、精神科や心療内科という響きに気後れする気持ちはとてもわかります。ただ、まず自分が本当にそうでないかどうかはハッキリさせましょう。ファッションや冗談でADHDやら何やらと言っている訳でなく、本気で悩んでいる人なのであれば、その後の指針を決めるためにもまず病名を知るというのは本当に大事なことです。

特に、もし自分の病気や障害に薬があるのであれば処方してもらうに越したことはありません。私も、ADHDの薬を飲むようになってから本当に楽になりました。個人差はあると思いますが、やって損になることはありません。

・あまり気にしすぎない方がいい
めちゃめちゃあっさり言いますが、これ本当に大事です。
気にしすぎは病むだけです。自分はそういうものなんだ、と割り切りましょう。出来ないことは出来ないし、向いてないことは向いてないんです。
社会生活が本当に向いていない人間はいますし、自分に向いているものがお金に結びつかない人間もいます。
そんな人達には、都から発信されたこの言葉を送ります。

「生活保護は国民の権利です」

甘えがなく努力をした、経験をした上で本気で社会生活を送れないと判断した場合は、恥じる必要なくこの権利を行使していいと私は思います。
贅沢をすることや稼いだりすることは出来ませんが、人間としての生活は送れます。

それに、恐らくそのレベルであれば障害者手帳が受け取れます。
企業には一定数、障害者手帳所持者の雇用義務が発生しているので、その枠で新しい仕事を探したりするのもアリだと思います。

・自分が少数派であることは頭の片隅に
幾分か世間の理解が進んで来たとはいえ、未だに理解が出来ない方、理解する気のない方がいるのは仕方のないことです。だってその人の感覚にはないものなんだから。
「ADHDなんて気の迷い」「そんな病気はない」そう言った考えの方がいることも念頭に入れつつ、そういう方とはそっと距離を取りましょう。距離を取れない時は……誰かに相談してみましょう。もし相談出来る人が周りにいない場合は、私にでも連絡してみて下さい。お話を聞くくらいならお付き合いできます。

全員に理解されることは不可能です。
自分が少数派であることは必ず頭の中に入れながら生きる必要があると思います。
ただ、タイトルを覆すようではありますが自分が異常であると考える必要はありません。
形のないものだから見えにくいですが、発達障害とは、友人と比べて指が少し短い、足が少し短い、そう言ったものの延長線上にあるものでしかありません。
それもまた自分の個性だと思って長い目で付き合っていきましょう。

勿論、この通りにすれば悩みが解決するとも言えないですし、こうしろ!という記事でもありません。
ただ、この記事がもし誰かの後押しになれば良いな、と願っています。

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