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まつゆう*のインターネット20年史。

昨年2018年は、松丸祐子(本名)が「まつゆう*」としてインターネットデビューした20周年目の記念すべき年でした。もし、子供だったとしたら成人式。私のライフワーク、それがインターネットでの「まつゆう*」でした。

ちょっと前に、NHKの「平成ネット史(仮)」という番組が話題になっていましたが、まさに!その時代を生きていました。

では、早速「まつゆう*」の20年間の一部を振り返ってみようと思います。

元々、遡ること5年前からCMモデルとして活動していた私ですが、趣味で写真やコラムなどを書いていて、今でいうところの「zine」を作りたいと思っていたんです。でも、コストもかかるし見て貰える人が限られてしまう。と、悩んでいるときに出会ったのが、インターネットのホームページでした。即決めたら、パソコンを買いに行って、速攻でホームページを作り始めました。はじめて買ったパソコンは、Windowでした。

1998年11月22日、まつゆう*目線の”可愛いもの”や、”撮りためた写真”、”ファッション””ビューティー””カルチャー”を、まだ当時あまりネットの世界に少なかった可愛いもの好きの女の子たちへ向けて提案する雑誌感覚のホームページ「chelucy(チェルシー) 〜magazine style HP!〜」を開設。これが私の原点となります。

↑2代目「chelucy」のデザインを元に作られた壁紙。今はデザインは手元にないのです。残念…。1代目デザインは紛失。ちなみに2代目からは、htmlタグを打って、画像はフォトショップで作っていましたが、初代はホームページビルダーを使っていました。かなりダサかったです(笑)もちろん、キリ番カウンターもありました。


↑3代目「chelucy」のデザイン。ふしぎの国のアリスをイメージしています。8周年でブログへ移行しましたが今でも残していす。http://www.chelucy.com/alice/

インターネットをはじめたばかりの頃は、Wi-Fiなんて存在していなくてNTTの電話サービスのオプション”テレホーダイ(略:テレホ)”を使っていました。テレホタイムは、深夜早朝の時間帯の23時から翌日8時までがネット使い放題。8時過ぎても気づかないで使っていると、電話代が凄いことになるので「8時だよ!全員終了」というソフトを使って8時になると自動的にネットを落としてました。懐かしい…。わかる人いるかな?ちなみにその間にかかってきた電話は、取れないのでメッセージを録音してくれる”キャッチホンⅡ”なんてものもあったんですが、実はそのCMに出演してました(笑)ちょっと笑えるので貼っておきます。

2000年には、chelucyを見てくださったプロデューサーさんからオーディションにお声がけいただき、NHKで初となるデジタルをテーマとした番組「デジスタ(デジタル・スタジアム)」の初代アシスタントMCとして出演させていただきました。この時期にCGや、動画などのお勉強をさせて頂き今でも役立っています。

その頃、画期的な出来事が。携帯にカメラ機能がつきました。「写メール」という名前でした。それを見て友人のエンジニアがメールを送信することでリアルタイムに写真を日記にアップできるシステムを作りました。それを使って「matsu-you's eye!!」というリアルタイム日記をスタート!これは、かなり好評いただきキラーコンテンツとなり、「matsu-you's eye!!」を見るために何度もアクセスしてくださる方もいらっしゃったんです。ありがたい。

↑3代目のデザイン。ポップアップで開くようにしていました。

「matsu-you's eye!!」をプロトタイプとし2001年、モブログの走りである「ヤプース!」というサービスを仲間たちと作り、17万人のユーザーさんにご利用頂きました。のちのブログの女王とも呼ばれた"しょこたん"も使ってくれていたんです。これは開発したエンジニアの自宅サーバで動かしていたのですが、とにかくよくサーバーが落ちてました…。ユーザーの皆様には大変ご迷惑おかけし、さすがに耐えきれなくなり、GMOさんに譲渡。

サイトデザインが、ゃMACのOS9っぽいくて凄い好きでした。ちなみに余談ですが、私の初Macは、G4 Cube。重箱って呼ばれてたやつです。この時代のMacや、iMacは本当に可愛かったー。

そのちょいとあとに、ブログが日本に入ってきます。「ヤプース!」のブランドを使って作った女の子向けブログサービス「ヤプログ!」のプロデューサーを務めることとなり、自分がわかんないでどうすんの?ということで、ブログを書きはじめたのがこの時でした。ブロガーまつゆう*の誕生です。

この頃は、ファッションブロガーという言葉はまだなくて、ブロガーは一般的にダサいと思われていたと頃。ブロガー=オタクみたいな感じ。

mixiや、greeが「SNS」として使われていたのがこの時代。今だとこの2社はゲームのイメージの方が強いと思います。

ちなみに、私が人生ではじめて使ったSNSは、Orkutというサービスでした。このOrkutは、2004年の1月にスタート。その頃はフォロワー数とかそういうの全然関係ない時代。いい時代ですね。Orkutのすぐ後に、greeとmixiが出来て即登録。キックオフ?のオフ会に参加したのを覚えています。Facebookも出来た年ですが、今みたいに使われるようになるまでには、かなり時間がかかりビジネス系の人はgree(今でいうFacebook?)。カルチャー系の人はmixi(今でいうinstagram?←多分)。ってイメージで思ってもらうとわかりやすいかな?と思います。ちなみに私がヘビロテしてたのは、mixiです。

2007年には、まだ浸透していなかったをクリエイティブ・コモンズを試してみたくて、ファンの皆さんから募集した言葉をパズルのようにつなぎ合わせ、歌詞を作り、曲を友人に作ってもらって無料配布するという試みも。今でもダウンロードできますので、良かったら聞いてみてください。

その頃、”ギークで愉快なブロガー仲間”が沢山できました。note仲間の徳力さん、プロブロガーのコグレマサトさん、YouTuberのジェットダイスケさん、ドリキンさんと、「bouncy(バウンシー)」の編集長の清田いちるさん、Twitterの渡辺英輝(ニクマン)さん、今はバッグ屋さんになってしまったいしたにまさきさん等など。面白い面々と知り合ったのはこの頃です。主に私より5〜10個程度年齢が上の男性陣。今や、もう皆さん重鎮です。この方々に色々な新しいデジタルやインターネットに関する情報を教えてもらい海外のサービスなども、色々試して遊んでいました。その中のひとつがTwitterです。

Twitter2007年4月に登録し、しばらく遊んでそのまま放置していました。ある日、日本の代理店が出来ていました。そんな中いつの間にかおすすめユーザーに選出していただいていました。(※今でも理由はわからないままです。)

おすすめユーザーは、Twitterを始める際に「この人たちをフォローしませんか?!」と最初に出てくるのですが、たしか女性が一番初期は私だけだったような気がします。それもあってか、「Twitterが壊れているんじゃないか?」と思う程の瞬足レベルでフォロワーさんが膨大に急増。自分の力や、魅力とは別にどんどん増えていくフォロワーさんに、ありがたくも申し訳けなく「わたしでいいのな?」と、少し不思議な申し訳ないような気持ちだったことを覚えています。

「いきなりエヴァンゲリオンを操縦することになって、大きな力を持ったシンジ君の気持ちみたいな感じかも。」

みたいなことを、当時のインタビューで答えてたと思います。ほんとに私がすごいわけではないのにね。って。

そして、やってきました2009年11月19日「初めてのバズ」です。「インターネットをはじめた」ことに続く大きな人生のインターネット・ターニングポイント。みなさん記憶の彼方のずーっと片隅に残っているかもしれません。自分では恥ずかしくてしばらく封印してましたが、もうそろそろみんな覚えてないだろうしいいかな(笑)

アヒル口(あひるぐち)ブーム

Twitterのアイコンを変えてみたら、たまたま口がとがっている写真だったためか

「アヒルぐちですね!」と「アヒルぐち、いいね!」なんて、メンションを頂き、あひるろちゃんというキャラクターをファロワーさんが作ってくれたり、つぶやきだして3時間で書籍化の話がマガジンハウスから来るというすごい事態に!!!

もの凄いバズが起き、その後Yahoo!の検索ランキングの1位に名前が入ったりとで騙されているんじゃないか!?なんて、目が飛び出るほどびっくりしました!ワイドショーでは、コメンテーターの方に私を解説していただいていたりして。ちょっと他人事のような、不思議な感覚。しかも、アヒル口ではないとおもっていたので。

そこからあっという間にアヒル口本の出版や、アヒルぐちカフェ、その他Twitterのイベントなど、多岐にわたるお仕事を頂き、モデルを辞め裏方に回っていた、私はまた表の世界に戻ってきました。ただいま!

↑Twitterで私を見つけてくれて、アヒル本と、twitter本を担当してくれたのは、元GINZA編集長の中島敏子さん。

その後、そもそもアヒル口ではないと思っていたので、アヒル口に関するお仕事はお断りさせて頂き、Twitterに関するお仕事だけを引き受けるようになり、いつの間にか、アヒル口のことは忘れ去られていきました。ほっ…。

関連写真は、結構アヒル口のパーセンテージ多めですが、今でこそ言うと最後の方はもうトレードマークになっちゃっていたので、頑張ってやってました(笑)

2011年3月11日、東日本大震災が起きます。
このとき、まだ芸能人や著名人の方でTwitterを使用している方が少なかったので、当時フォロワーが多かった私の元へ「拡散希望」「助けてください」「探しています」という悲痛の叫びが集まりました。ご本人達も本当に辛かったと思いますが、その叫びは私にも届き、本当に大変なことが起きていると胸が痛くなりました。

このときは、フェイクネタや、愉快犯もたくさんいて、裏を取らずRTしてしまうと間違った情報が拡散されてしまう。なので、元ネタをきちんと確認し、公式RTの使い方を拡散したり、現地へボランティアへは行けなかったけれどネットでできることを。と、節電のため真っ暗にした部屋の中で、Macにベタづきになっていたのをよく覚えています。

2012年には、ファッションブロガーとして、パリで行われた"イブ・サンローラン・ボーテ"新作発表会に世界の女の子ブロガー10人として選出して頂き、日本代表として参加させて頂きスペシャルムービーに出演。

そこから数年、パリからお声がけ頂き様々なラグジュアリーブランドのウェブプロモーション企画に参加させていただきました。これは、本当に貴重な経験でした!

そんなこともあってか、サービス開始当時から使っているということもあってか、instagramもフォロワーさん着々と増え、わたしには遠すぎる存在だったラグジュアリーのファッションやビューティブランドさんからパーティのお誘いや、お仕事を頂けるようになりインフルエンサーと呼ばれていた時期もありましたが、ちょっと自分のやりたい方向性とサービスの空気が違ってきてしまったと感じ、instagramは2018年の大晦日で卒業しました。

ちなみに、真面目なお仕事だと、2012年にLINE本も出していまして、好評頂き改訂版を3冊出させていただいています。ご両親などにおすすめです。←これは宣伝

ちなみにこんなものをご紹介…

*私の呼ばれて来た肩書き歴史一覧*
1998年、ネットアイドル
2004年、ブロガー
2006年、ファッションブロガー
2009年、アヒルぐちのひと、Twitter有名人
2010年、Twitter先生、ツイッタラー、ユーストリーマー
2012年、LINEの先生
2013年、インスタグラマー
2016年、インフルエンサー

これは、この20年間に皆さんに私がつけていただいた肩書です。どれも自ら発信で名乗ったことはありません。ただ、インターネットの時代の流れとともに一緒にその川を流れてきたのかな。と、思うとありがたい限りです。

「プカプカと川を流れていたら、いくつかの分岐点があり、なんとなくふわっと流れていって、最終的に良い川へ流れているみたいだね。」

と、ジャーナリストの方に比喩表現で言われたことがありますが、まさにそんな感じの20年間でした。とりあえず、私は本当に凄くなくて、周りの皆さまに支えられ可愛がられ、ラッキーに20年やってこられたんだと思います。

20年間続けてきて思ったことは、本当に色々はじめるのが早かったなぁ。ということでした。好奇心旺盛だった身体と思うんですが。でも、早くなんでもやったほうがいいよ。というのが今のおすすめというわけではなく、時代は変わり最近は、昔に比べてサービスやアプリがたくさん存在していて色んな世代の人が楽しめたり、スターになれる可能性を秘めたものがあって、ユーザーもその中から自分に合った好きなものを選ぶ時代になったなと思います。よくインタビューで「次に何が流行りますか?」って聞かれますが、面白いものがどんどん出てきて、今はまるで戦国時代のように感じています。

今は私は目下「note」に夢中。「流行るかどうか?」それは別問題。好きなものを楽しくやれる。それが1番健全でいいと思うんです。有名になりたい。お金が儲かるから。は、オプション。これからも楽しそうだと思うものはいくつになってもチャレンジしていきたいなと思っています。

20年という長いインターネット生活。正直、もっと色んな事やってたりするんですが、とても書ききれないのでピックアップして書かせていただきました。「懐かしいなぁ。」と思う方や、「そんなのあったんだ!」、「まつゆう*って何やってるかよく判んなかったけど、ちょっと判った。」と思って面白がって読んでいただけていたら幸いです。

↑1998年から2013年までの細かいWORKS。

今年は、21年目。
例えていうならば、テレビジョンが出来た頃から見つめ続けている黒柳徹子さんのように黎明期からインターネットを見つめている私。一緒に並べるには、とてつもなく恐れ多すぎるのですが、今後も細く長くおばあちゃんになっても、インターネットの世界とともに歩んでゆけたらと思います。目指せ!コンピューターおばあちゃん♬

これからもどうぞよろしくおねがいします。

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