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「東京観光日誌」#20|渋谷|渋谷ヒカリエ

2月12日(土)晴れ。
10:30頃、JR渋谷駅に着いた。しかし、何だか見慣れないホームだ。
駅やその周辺の大規模な工事のことは知っていたが、随分変貌を遂げている。案内表示を見ながら改札出口の方へ向かう。

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“中央改札”と書いてあるところから出てみた(写真上)。
「ここも見慣れないな場所だ・・あ、地図があるので見てみよう」(写真下)

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う~ん・・渋谷というのは・・非常にわかりにくい。いろいろな要素が絡まりあって、地図を見てもよくわからない。
私たちが目指す「NHK放送センター」はどっちだ?

・ 「NHK放送センター」を目指して

3連休の2日目。今日はノノを連れて「NHKスタジオパーク」へ行くつもりだ。かなり前になるが、仕事の関係で開館当初のスタジオパークへ訪れたことがあった。その時、とても印象が良かったので、いつか子どもを連れてまた来たいと思っていた。
しかしそれから随分時間が経ってしまい、ノノはもう小学校5年生。“ワンワン”や“うーたん”の年齢ではない・・いささか対象年齢から外れた感もあるが、ニューススタジオの様子や土曜スタジオの収録現場でも観せられたらいいなあと思っていた。何しろ家ではゲームばかりやっているのだ。ついでに私も運動不足だし。

「高いビルがたくさんある・・」ノノは都心に来るとまずそう言う(写真下)。

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しばらく歩き、知っている場所を見付けてやっと行く方向が定まった。
「ノンちゃん、ここ知っている? テレビでよく見るでしょう」
「うん。知っている」とノノ。
ノノにとっては初の渋谷スクランブル交差点である(写真下)。

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そこから少し行って「渋谷モディ」(写真上)。ここには入ったことはないが、渋谷の人気スポットらしい。神宮通りから公園通りへと左折する。
しばらくすると、右手に「渋谷PARCO」(写真下)を通過。入り口前には行列があって待っていた客が中に入っていくところだった。

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時刻は11時近い。今日は割と日差しが強くて歩いているとダウンジャケットでは暑く感じてくる。歩きつつ・・
「まだかな~」とノノ。しばらくしたらまた、
「まだかな~」という。運動不足のノノを尻目に駅から歩いて20分ぐらい・・
「ほらすぐそこだよ」と近くになってやっと答えてあげる。
「・・あれ? 工事中かな・・ここを渡って左に折れたらすぐのはずだが・・」(写真下)

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横断歩道を渡って進もうとしたら道がなかった。壁の案内図(写真上)を見てNHK放送センターに入るには迂回しないといけないことがわかった。仕方ない回り込んで行こう(写真)。

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どこもかしこもこの機会に工事か・・右側に「国立代々木競技場 第二体育館」(写真上)が見える。私たちはこっち。さあ入ろう・・と、その瞬間、
「どちらに行かれますか」と警備員の人に呼び止められた(写真下)。

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「NHKスタジオパークですよ」と答える。するとすぐさま、
「そこは昨年から閉館しています。新しく開くのはまだ未定です」と事も無げに言い放つ警備員さん。
「え? ええ! だってホームページを見て開いている様子でしたが・・」
「そうみたいですね。でも、開いていません」と事務的に。
「ああ、そうなんですか・・せっかくここまで来たのに・・」肩を落とすしかない。(後でもう一度ホームページを見たら、そこは「メディアポ」というNHKが運営しているサイトではなかった。)

・ 次の目的を探す

「どうしようか・・」と落胆する私にさりげなく尋ねるノノ。
「さて・・どうしようかな」と考えてみる。
せっかく来たのだから、何かしたいが・・この近くで言うと・・「太田記念美術館」や「明治神宮」「代々木公園」なんかがあったりするが・・ノノが楽しめるところとは言えない・・そうだ、ネットで調べてみよう。

すると、「渋谷おすすめ観光スポット」の1位は「渋谷ヒカリエ」。2位は「渋谷ストリーム」。3位は「渋谷マークシティ」。といわゆる“複合施設”ばかり。ちょっとこれも子どもには面白くないだろう。
4位は「ヒューマントラストシネマ渋谷」か・・映画は難しい。
5位は「東郷神社」は無理。
6位は「ディズニーオフィシャルショップ」これ、観光スポット?
・・他に良さそうなのが出てこない。

「渋谷以外のところを探すか・・」と思ったけど、だんだん面倒くさくなってきた。
「ノンちゃん、いい所が見付からないから、今日はいろいろお店を覗いてぷらぷらして、美味しいものでも食べて帰ろうか」と話す。そう言ってガッカリするかと思いきや・・
「うん! それでいいよ」と意外にも納得。ガッカリしているのは私か。

時刻は11時半。
「お腹空いている?」と聞くと、
「うん、結構空いている」とノノ。
「どうしようかな・・」と独り言のように軽く言う。ノノはどうせステーキとか焼肉とか言うに決まっているからだ。しかし・・
「せっかく渋谷に来ているからさ・・何かお洒落なものはどうかな?」と珍し発言。
「え? お洒落なもの・・?」渋谷=お洒落という発想があるのか・・。
「例えばさ・・甘いものとか」とノノ。パフェ狙いか・・
「お父さんは甘いものでお腹いっぱいは・・ちょっと・・」とその提案はパス。ただ、またネットで調べてもらちが明かないだろう。行き当たりばったりで行くしかないか・・。

せっかくだから、「渋谷おすすめ観光スポット」1位の「渋谷ヒカリエ」で食事しようと目的地を定めた。

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再び駅前に戻り「渋谷ヒカリエ」を見上げる(写真上)。
ここは、2012年3月に竣工した東急グループの複合商業施設。地下3階から8階までの商業スペースが2012年4月に開業、11階から16階までの東急シアターオーブが同年7月に開業した。16階より上の階はオフィスとして、ディーエヌエーやKDDIといった企業が入っている。地上34階、地下4階。
何だかんだもう7年ぐらいは経っていたんだね。

・ 渋谷ヒカリエで食事とイベント

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1階からエスカレータでレストランのある6階7階まで上がって行く。地下3階から5階までが「ShinQs(シンクス)」という商業スペースで運営は東急百貨店。それほど広くは感じないが華やかだ。

レストランフロアを一巡してノノと話し合って決めたところが、

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7階にある「モダン・メキシカン・マヤルス」というモダンメキシカン料理のお店(写真上)。ノノの気持ちとしては今まで食べたことがない料理を試してみたい、ということだそうだ。

確かにノノもここ1,2年で食べられるものが多くなった。以前は辛いものは全く受け付けなかったが、このところキムチが好きになり、食べ物によってはタバスコもかけている。

メニューを見て、いろいろ試させてあげたいな・・と思ったので、奮発してランチのコースメニュー「タコス&タコライスセット」(1,680円)を二人分注文することにした。
そしてすぐに「メキシカンサラダ」と「ソパデリマ~ユカタン風ライムスープ」が運ばれた(写真下)。

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ライムスープには豆など入ってメキシカンらしい。うちではまず作らないスープだがノノはさすがに苦戦。サラダの方は苦手なオリーブも克服して何とか完食していた。私にはどれも好きな食材だが、欲を言えばサボテンのサラダなんかあったら感心したかも。見た感じここのメキシカンはビギナー用なので、ノノには初めてのメキシカンとして良かったかもしれないと思った。

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次に運ばれたのが、可愛いサイズの「選べるタコス1pc」ということで予め選んでおいた「マグロとアボガドのタコス」(写真上)。他にはケージャンチキンとシュリンプサルサ、という選択がある。マグロとアボガドは食べやすく、ノノもこれが一番気に入ったみたいだ。

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最後は「大麦とキヌアのメキシカンミニタコライス」(写真上)。キヌアというのは、インカ帝国の頃からの穀物で、ほうれん草と同じアカザ科の1年草、アワやキビなどと同様に雑穀の一種である。非常に栄養価の高い食材で、NASAでも評価され宇宙食にも採用されたらしい。それが使われているらしいが・・普通のお米のような・・あまり味の特長を感じなかった。

それでも、二人とも美味しくいただいた。

お店から出て・・お互いまだ物足りない感じがする。でも、パフェなんか食べたらお腹もふところもオーバーかな。
「これぐらいでちょうどいいよ」とくぎを刺しておく。「少し歩こう。上の階があるから行ってみよう」(写真下)。

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8階に行くと「川本喜八郎人形ギャラリー」を見付け、無料で鑑賞(写真下)できた。

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川本喜八郎は渋谷区出身の人形美術家・アニメーション作家である。ギャラリーにはNHKの人形劇「三国志」や「平家物語」の人形が展示されている。
残念ながら、室内は撮影禁止となっていたが、非常に精巧な人形を間近に観ることができた。

8階のクリエイティブスペース8/(はち)では、バレンタインのための「ショコラZAKKAフェスティバル」が行われていて、チョコレートで有名なメーカの品々が陳列されていた。

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その横の特設スペースで「ようこそカカオの森へ」というカカオに関係するボランティア団体らしき所へ行き、本物のカカオを試食させてもらったりした。手作り少量生産の珍しい商品が並んでいる(写真下)。

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ノノはここで働く美人のお姉さんと話が弾んでいるようで、しばらく立ち話。セールスかと思ったが、単純にガールズトークを楽しんでいるようだった。それでも気に入ったものがあったのか一つ400円もするチョコを購入していた。まだお正月のお年玉が残っているようだ。

ここからさらに9階へ行くと、今度は「北海道地チーズ博2022」(写真下)というイベントに遭遇。登録・受付を済ますと入場無料で参加できる。

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このイベントは「チーズ5種食べ比べセレクト5」というのがメインで、参加費500円で49種類のチーズの中から5つ選んで試食ができるというもの。
「ねえ!ねえ! やろうやろう!」ノノは食べる気満々。
そんなにチーズ好きだったかな。でも、わたしも興味がある。確かにこういう機会は滅多にない。ランチで物足らなかった分を補えそうだ。

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まずはここで冷蔵ショーケースに入った実物をチェック(写真上)。詳しく紹介された小冊子ももらっているが、読んでいる暇はない。ちょっと珍しいチーズを適当に選んで所定の用紙に番号を記入。奥へ行き参加費を支払って、5種類のチーズをピックアップしてもらう(写真下)。

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これが私が選んだ5つの試食チーズ。
1は黒松内町特産物手づくり加工センタートワ・ヴェールの「クリームチーズ」フレッシュ系。
27はチーズ工房角谷の「kakuyaカマンベールチーズ」白カビ系。
33はブルーチーズドリーマーの「江丹別の青いチーズ」青カビ系。
34は富田ファームの「ジャパンブルーおこっぺ」青カビ系。
45はキサラファームチーズ工房の「デザートチーズDahlia」バラエティ系。
というチョイスで試食。

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試食会場は感染防止対策を十分に考慮したセッティングになっていた(写真上)。

青カビチーズは普段買物するスーパー等ではあまり見かけない。昔食べたときは癖のある青カビの味はあまり惹かれなかったが、今は興味がある。今回ノノは無謀にも青カビチーズを選んでいるようだった。妻のリコは青カビチーズが大好きと公言している。

そして試食後、いただいたチーズは青カビも含めどれも美味しかった。
ノノは完食していたが、さすがに青カビチーズは美味しいとは言わなかった。ちょっとハードルが高かったね。

「今日のこと、お母さんに話したらきっとくやしがるね・・お土産買って行こうか」出店販売しているお店からフジタコーポレーション・黒松内町特産物手づくり加工センターの「くろまつないブルーチーズ」(1,458円)と保冷バッグ(100円)を買ってこのイベントから退散。

まだ上があるようだったので、エスカレータで上がってみる。
そこは11階の「スカイ・ロビー」というところで、ガラス越しから渋谷駅周辺の街並みがよく観えるところだった(写真下)。

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「一番嫌な高さだな・・」サッと撮ってサッと退く(写真上)。

このフロアには、「渋谷ヒカリエ」を中心にした渋谷駅周辺の模型が展示されていた(写真下)。

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こういうのは観ていて飽きない。
他に「東急シアターオーブ」(写真下)があり、3月20日から「メリー・ポピンズ」の公演が行われることになっている。

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渋谷ヒカリエはいろいろな出会いがあって楽しめた。
では、さあ帰ろうか。

こうやって娘と一日一緒にいると、些細なことだが普段気が付かないことに気付かされたりする。
後日、リコから聞いた話では、あの時買ったチョコは14日のバレンタインデーで好きな男の子にあげたらしい。
「俺~やっぱりノノのこと好きだわ~」と言われたそうだ。

「小5でバレンタインのチョコを渡したりしたかな・・」
考えてみると私も小6でもらったような気もするが・・

今年のバレンタインはリコが皆にブラウニーを焼いてくれた。
私には一つ多いようだった。

渋谷ヒカリエ
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1
電話:03-5468-5892(渋谷ヒカリエに関するお問合せ)
電話:03-3461-1090(ShinQsに関するお問合せ)
[受付時間]11:00~21:00(休館日を除く)
公式ページ:
https://www.hikarie.jp/

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