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#コンピュータ談義 #Miracle Linux 9 #VirtualBox #トラブル対応

前回Miracle Linux 9 上のゲストOS(Miracle Linux 9)をエクスポートし、MacPro Late 2013 上でインポートした所、ゲストOSが立ち上がらないという問題にぶち当たってしまいました。

問題究明試行錯誤

あれこれ確認し、切り分けを行いました。
下記は大体時系列で思い付いた順に並べてあります。

実行ハードウェア違いからの問題?

まず疑ったのは、ThinkCentre M73 tiny(Miracle Linux 9) からMacPro Late 2013 というハードウェアもOSも違う環境への移行で何か引っかかったのでは無いかという事です。
試しにそれぞれの環境でエクスポート、インポートを試してみました。
既にそれだけで、インポートしたMiracle Linux 9 は立ち上がって来ませんでした… orz

VirtualBox バージョン?

次に疑ったのは、VirtualBox を新しいバージョン7.0 にしたので、この新バージョンの書き出しに問題があるのでは? という事です。
両環境ともVirtualBox バージョンを一つ戻し6.1 にして試してみました。
それでもMiracle Linux 9 を6.1 でエクスポートし、インポートした後立ち上がって来ませんでした。

VirtualBox のゲストOS環境設定で、試しにエクスポートで使用した仮想環境のディスクファイル(.vdi)を登録した所、あっさりとOSは起動しました。
どうもインポート時に作成される仮想デスクファイルに問題がありそうです。

またまた試しにゲストOSにCentOS 7 を用いて、新たに仮想環境を作成して、エクスポート&インポートを試した所、問題無くOSは起動しました。

Miracle Linux 9、原因はお前か!

更なる原因究明

改めてエラー表示を確認すると、root がロックされているから云々のメッセージが見えます。
root のロックを解除したゲストOS環境を作って試してみました。
そうすると、rootのパスワードが求められログインが行えました。
どうも、仮想ディスク(HDD)の一部のパーティションへのアクセスが出来ていないようでした。
'/home' パーティションがマウントされておらず、コマンドでマウント処理してもデバイスが見つからないとのエラーが返ってきます。

正常に起動していると、下記の様に'ml-home' がsda2 の下に現れ、それが'/home' にマウントされています。


原因推定

理由は定かではありませんが、Miracle Linux でゲストOSを構築した場合。
エクスポートしてインポートすると、'/home' パーティションへのアクセスが出来なくなる模様です。
CentOS 7 ではそのような問題は発生しない事は確認できましたので、Miracle Linux  (8.6 でも試しましたが同様でした)特有の問題みたいです。

そう言えばCentOS7 では、お任せでパーティショニングすると'/home' を別途作成する事が無かったので、この問題が発生しなかったのだと後知恵で納得しました。

回避策

これまでディクスのパーティション作成は自動(automatic)にしていました。
'/home' パーティションを独立して作成する事を止めて、'/' パーティションに含める事で回避できないか試してみました。

回避策試行

サクッと確認出来る様に、MacPro Late 2013 にて一からゲスト作成を行いました。
下記作成過程の抜粋です。

ゲストOS: Miracle Linux 9
VirtualBoxバージョン: 7.0

ゲストOSセットアップ画面です。
これまで気付いていませんでしたが、ここで'VBoxGuestAddtions.iso' を設定できる様です。

標準構成としてメインメモリ4GB、2CPU 構成としています。

設定を確認して、ゲストOS構築開始です。

途中Miracle Linux 9 のストレージ設定で、これまでは'Automatic' を選択していましたが、今回は'Custom' を選択します。

上記で'Done' ボタンを押すと下記画面が表示されます。

'/home' がハイライトされている状態で下の'-' ボタンを押すことで削除します。

'/' パーティションを選択して、'/home' に割り当てられていた分を追加します。

下記確認画面が表示されますので、'Accept Changes' で続行します。

ソフトウェアオプションの設定ですが、'Virtualization Client' だけにチェックを入れています。

障害発生時に'root' がロックされていると制約となる事が判ったので、今後はロックしない様にします。

さあ、インストール続行です

立ち上がった状態で確認です。

エクスポート

インポート

'Import hard drives as VDI' にチェックを入れます。
でないと拡張子'vmdk' でディスクファイルが作成されてしまいます。
一から仮想環境を構築すると'vdi' で作成されますので、インポートした際も同じ方が精神的に安心です。

動作を確認!

インポートしたゲストOSの起動が確認出来ました!

Miracle Linux 9 での確認

エクスポートしたova ファイルを、ThinkCentre M73 tiny へコピーしました。
VirtualBox 6.1 (まだ7.0 に戻していなかったので…)にてインポートを行い、無事起動出来る事が確認できました。

結び

結局根本原因の特定までは行えませんでしたが、問題の無い回避策が使える事が判りましたので、今後はこの方法で自宅内のLinux ゲストOSを設定する事にします。

それにしても変な問題ですが、割と早くに見つかって良かったです。
散々構築に時間を費やしたあげく、移行できませんだと泣くに泣けなかったです。😝




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