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【2017年】お母さんの読書感想文「5つの学習習慣 驚くほど子どもが勉強しはじめる」

5つの学習習慣  驚くほど子どもが勉強しはじめる
横藤 雅人 著
合同出版
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北海道で公立小学校の校長先生を長く勤められた横藤雅人先生が、保護者向けに書かれた著書。
主に小学生の保護者に役立つ、子どもに「学習習慣」をつけさせるための工夫がたくさん紹介されている。

この本を読みながら思っていたのは、「私は子どもたちに『勉強しなさい』と言わなかったな。言わずに済むように育ってくれて、ありがとう」ということだった。

私自身も、子どものころに親から「勉強しなさい」と言われた記憶がない。
宿題やテスト勉強は「やらなきゃいけないものだ」という認識だったから、後回しにしたところで、結局いつかはやらなければならない。
効率よくやっていたとは言えないけれど、とにかくやるべきことはやっていた、と思う。

わが子たちも、おそらく同じような感覚なのだろう。
いちいち「早くやりなさい」と言わなくても、自分なりになんとか克服してきたようだ。

ただ「やらなきゃいけないから、やる」という認識だと、「なぜそれが必要なのか?」と深い考えにまで至っていないのかもしれない。
自分で問いを立て、自分で考える、という観点からみると、不十分なのかもしれない。
これからの学習観を考えると、こんな「与えられるから、やる」という感覚ではダメなのかもしれないな…とも思った。

読み進めながら、否応なく、これまでの自分の子育てを振り返ることとなった。
私は、子どもたちの宿題を見てあげることも(音読やドリルの「見ました」サインはしていたけど)、時間割の準備などを手伝ってあげることもしてこなかった。
良く言えば、子どもの自主性を尊重して、彼らに任せてきたのだが、「放任」と言われたらそうなのかもしれない。

おかげさまで、上の子が下の子の宿題を見てくれたり、準備を手伝ってくれたり、私の足りない部分を引き受けてくれていたし、自分のことは自分でやる子どもに育った。
時間は巻き戻せないけれど、もっと関わってあげればよかったのかな…と思ったり、もっと読み聞かせをしてあげればよかったかな…と思ったりしながら読んだ。

でももしも過去に戻ったとしても、きっと私は同じような子育てをするだろう。だって後悔はしていないから。
ありがたいことに、子どもたちは「うちの子でよかった」と言ってくれる。彼らのおかげで、「子育ては親育て」だなということを実感している。

幸い、わが子はもうこの本が必要ないくらい成長したが、今子育て真っ最中のママたちには、ぜひおすすめしたい本だ。
誰もが「どうしたらいいの…」と迷い悩むことに、丁寧にアドバイスしてくれている。

「勉強しなさい」「早くしなさい」とついつい言ってしまうのは、ママ自身が不安だからだろうと思う。余裕がないのだ。
でも、子どもは自分とは違う人間だ。同じようにはいかない。
「やらせなくては」と思わずに「やろうと思えばやるでしょう」と気長に構えられると、ママのイライラも少しは解消するのではないかな。

そう考えられるようになるためのヒントがたくさん書いてある。しんどいな、と思ったら、ぜひ手に取ってもらえるといいなと思う。


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