佐々木麟太郎選手の米大学進学先予想


1.バンダービルト大(42勝20敗/ベスト48/SEC)

CWS出場5度・優勝2度・準優勝2度
OB:デビッド・プライス、ソニー・グレイ、ウォーカー・ビューラー、ブライアン・レイノルズなど
本拠地:左翼94.5m/左右中間114.3m/中堅121.9m/右翼100.6m
22年平均観客動員数3649人(全米20位)

 全米最長17年連続ポストシーズン進出中の全米屈指の名門校。
2003年のティム・コービンヘッドコーチ(前クレムソン大アシスタントコーチ)就任後に頭角を現し、10年代は勝利数全米2位・勝率6位を記録した。
Instagram登録者数は全米1位の43万人
18年に完成した総工費1200万ドルの選手施設は全米トップクラス。
本拠地左翼側は隣接している施設の関係で非常に狭いが、高さ10.7mの巨大なフェンスがそびえ立つ。
佐々木選手のような1B/DHタイプより、投手やオールラウンダータイプの選手の育成が得意で、チームにはあまりフィットしないかも?
24年から日本人選手がプレー予定で、佐々木選手獲得のアドバンテージになるかも?

2.ウェイクフォレスト大(54勝12敗/ベスト4/ACC)

CWS出場3度・優勝1度・準優勝1度
OB:エリク・ハンソン、マイク・マクドゥーガル、スチュアート・フェアチャイルド、ギャビン・シーツなど
本拠地:左翼94.5m/中堅121.9m/右翼91.4m
23年平均観客動員数?(50位圏外)

 今季68年振りのCWS出場を果たした優勝候補。
10年代は負け越し3度ポストシーズン進出は2度のみだったが、17年の総工費1400万ドルの選手施設完成後は成績が向上。
伝統的に強打が武器のチーム。
18年10月に大学の医療センターと共同で開設したピッチングラボはMLBからも注目されており、今季全米ダントツ1位の防御率2.83と投手王国に変貌した。
 入学前は注目度の高くなかった大型1B/DHタイプのニック・カーツ(24年全体1位候補)ギャビン・シーツボビー・セイモア(TB傘下AA)などの育成に成功。
本拠地は左打者有利で、現1Bレギュラーのニック・カーツが来年確実に指名されるため、彼の後釜としても期待される。
ただファールゾーンが非常に広いため、減量の必要はあるかも。
新入生・転校生の質もかなり上がっているがチームの人気度は低めで、個人的には彼に最もフィットした環境だと感じる。

3.テネシー大(44勝22敗/ベスト6/SEC)

CWS出場6度・準優勝1度
OB:トッド・ヘルトン、RA.ディッキー、ギャレット・クロシェ、チェイス・ヘッドリーなど
本拠地:左翼97.5m/左右中間109.7m/中堅118.8m/右翼97.5m
23年平均観客動員数4230人(14位)

 2019年から4年連続40勝以上を達成している優勝候補。
10年代は負け越し4度も、18年にトニー・ビテロヘッドコーチ(前アーカンソー大アシスタントコーチ)就任後は、大きくチーム成績が向上した。
本拠地が全体的に狭く伝統的に強打が武器のチームだが、5年連続防御率3.60未満と、近年は投手王国と評されるチームへ変貌した。
今季チーム3位の16HRを記録したブレイク・バーク(1B)の後釜として期待される。
また、今秋から総予算9580万ドルの大規模な球場・施設改修が始まり、リクルート力も大きく向上。
個人的には同じテネシー州のバンダービルト大より戦力・チーム事情にフィットしていると感じる。

4.LSU(54勝17敗/優勝/SEC)

CWS出場19度・優勝7度・準優勝1度
OB:DJ・ルメイユ、アーロン・ノラ、アレックス・ブレグマン、ケビン・ゴーズマンなど
本拠地:左翼100.6m/左右中間111.3m/中堅123.4m/右翼100.6m
23年平均観客動員数10365人(2位)

 全米No.1人気チーム&CWS優勝歴代2位の常勝軍団で優勝候補。
10年代も勝利数・勝率全米3位を記録し、11年連続ポストシーズン進出中。
フロリダ大と並びリクルート力は全米トップクラスで、近年はポール・スキーンズ(RHP)、トミー・ホワイト(3B/1B)、ルーク・ホルマン(RHP)など、トップクラスの転校生を獲得している米大学球界のNYM/LAD
当然選手施設も全米トップクラスの充実度を誇る。
本拠地は左右中間がやや狭く強打がチームカラーで、佐々木選手をプロテクトできる打者も揃っており、選手層も厚い。
19年まで12年連続平均観客動員数全米1位12年連続1万人以上と毎試合ほぼ超満員で注目度が非常に高く、プレッシャーはかなり大きい。

5.フロリダ大(54勝17敗/準優勝/SEC)

CWS出場13度・優勝1度・準優勝13度
OB:ピート・アロンソ、ブレイディ・シンガー、ハリソン・ベイダー、マーク・エリスなど
本拠地:左翼100.6m/左右中間115.8m/中堅121.9m/右翼100.6m
23年平均観客動員数5263人(9位)

 投手王国のポテンシャルを秘める優勝候補。
10年代も勝利数全米4位・勝率8位を記録し、15年連続ポストシーズン進出中
LSUと並びリクルート力は全米トップクラスで、21年に総工費6500万ドルの新本拠地・選手施設が完成した。
今季全米1位33HRジャック・カグリアン(1B/LHP/24年ドラフト対象)の流出がほぼ確定しており、佐々木選手はチームのニーズと合致する。
本拠地のサイズはやや広め。

6.テキサスA&M大(38勝27敗/ベスト32/SEC)

CWS出場7度
OB:チャック・ノブロック、マイケル・ワカ、クリフ・ペニントン、ロス・ストリップリングなど
本拠地:左翼100.6m/左右中間114.3m/中堅121.9m/右翼100.6m
23年平均観客動員数5873人(7位)

 全米トップクラスのコーチ陣が揃うダークホース。
10年代勝利数・勝率全米11位と毎年地味に結果を残しており、昨季はSEC西地区優勝&全米第5シードで5年ぶりにCWSへ進出した。
アリゾナ州立大時代にスペンサー・トーケルソンらを育てたマイケル・アーリー打撃コーチは全米トップクラスの指導力を誇り、ジェイス・ラビオレット(1年/OF/25年ドラフト対象)は25年全体1位候補まで成長。
佐々木選手も彼の指導を受ければ、もう1段階上の打者に成長する可能性が高い。
近年はブレイデン・モンゴメリー(元スタンフォード大)を筆頭に、複数の有望な選手が転校してきており、LSUから引き抜いたリクルーターの影響で新入生の質も向上している。

7.オクラホマ州立大(41勝20敗/ベスト64/Big12)

CWS出場20度・優勝1度・準優勝5度
OB:ロビン・ベンチュラ、ジェロミー・バーニッツ、ミッキー・テトルトン、アンドリュー・ヒーニーなど
本拠地:左翼100.8m/中堅122.5m/右翼99.1m
23年平均観客動員数5580人(8位)

 通算勝率歴代2位&CWS出場回数5位の名門校。
2年連続全米シード校入りし、今季は第11シードを獲得した。
21年に総工費6000万ドルの新本拠地・選手施設が完成。
右翼側がやや狭く、今季の2桁HR3名は全員左打者。
伝統的に強打が武器のチームで、佐々木選手が入学する25年はチーム2位17HRを記録したノーラン・シュバート(OF/25年ドラフト対象)が中軸に座る。
その反面投手陣が課題で、2000年以降のCWS出場は16年のみ。

8.サウスカロライナ大(42勝21敗/ベスト16/SEC)

CWS出場11度・優勝2度・準優勝4度
OB:ブライアン・ロバーツ、ウィット・メリーフィールド、ジョーダン・モンゴメリー、クリスチャン・ウォーカーなど
本拠地:左翼99.1m/中堅118.9m/右翼99.1m
23年平均観客動員数6522人(6位)

10-11年に連覇を果たした、強打が武器のチーム。
10年代勝利数・勝率全米10位を記録し、今季は全米第15シードを獲得した。
本拠地は全体的に狭く、今季は5名の選手が2桁HRを記録した。
佐々木選手が入学する25年は、チーム1位23HRを記録したイサン・ペトリー(OF/3B/25年ドラフト対象)が中軸に座る。
今季1Bレギュラーでチーム2位19HRを記録したギャビン・カサスが抜けるため、佐々木選手獲得の期待も大きい。

9.参考文献

http://fs.ncaa.org/Docs/stats/baseball_RB/2023/attend.pdf


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