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特撮ヴィラン語り ~その414 スパイダーアンデッド~

今年2024年は「仮面ライダー剣(ブレイド)」から20周年ということで、かつての出演者の方々が再結集したトークショーがあちこちで開催されているそうで。
平成仮面ライダーシリーズ5作目として長い歴史の初期を支えた本作ですが、その中で中盤から最終局面まで物語を牽引して来た要素の一つが、4人目の戦士・仮面ライダーレンゲルの行方でした。

最初登場するライダーはブレイド、ギャレン、カリスの3人だけだったのですが、上級アンデッドの1体:ピーコックアンデッド/伊坂が洗脳した科学者たちを率いてレンゲルのシステムを開発。
行方不明となっていたスパイダーアンデッドを計略をもってギャレンに封印させ、それを利用する形で完成にこじつけました。
そんな経緯を持つが故に、レンゲルのシステムは危険な代物。強力なパワーを持つものの、変身する人間の自我をスパイダーアンデッドが乗っ取ってしまうというリスク付きです。

仮面ライダーレンゲルの変身者、つまりはスパイダーアンデッドにとっての新たな器として目をつけられたのは、気弱な高校生:上条睦月
人々を守りたいという優しさから仮面ライダーとして戦う道を選んだものの、その強さに魅入られるようにしてだんだんと睦月の意志は取り込まれていき、やがてスパイダーアンデッドの精神支配が完全になるとすっかり睦月は悪の戦士に堕ちてしまいました。
普段の気弱さはどこへやら、シックなスーツに身を包み不敵な態度で戦う姿は厨二病まっしぐら。クラブのデザインがあしらわれたピアスを下げ、トランプ遊びで暇をつぶし、口癖のように「俺が最強だ」とつぶやき彷徨い続けます。

その、なんだ、
どこまでが睦月の意志なのか分からんけど、
スパイダーアンデッドお前の性格って実はそういうキャラだったんか?

そんなイタイ黒歴史から早く睦月を解放してやらねばと(そうじゃない)、他のライダーたちも奔走。
人間に味方するタランチュラアンデッド/嶋、精神支配を受けた睦月と出会い交流を深めたタイガーアンデッド/城光の助力を受け、ようやく終盤でスパイダーアンデッドと睦月は分離。様々な経験を経て強くなった睦月の手により逆にスパイダーアンデッドが完全封印され、レンゲルの制御が彼の手に戻ることになりました。

とまあちょっとイジってみましたけど、実際「俺が最強だ」とか言ってる割りには洗脳中のレンゲルの戦績ってあまり振るわなかったんですよね。
他のライダーはどんどん強化フォームを獲得していくためレンゲルだけ置いてけぼりになり、勝負を挑んでも負け続き。
そのうえアンデッドたちの動きを陰から見張って独自に計画を進めようとする第三勢力が現れ、捕まったり邪魔者扱いされたりと踏んだり蹴ったり。

いやもうそれガチの黒歴史だって
それでよかったのかスパイダーアンデッドよ

matthew

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