特撮ヴィラン語り ~その11 ウルトラマントレギア~
「悪の仮面ライダー」が最近定番化してるのに対して、「悪のウルトラマン」ってそこまでではないんですよね。
いわゆる偽ウルトラマン的なのがたまに何話か出るくらいで、レギュラーキャラとしているってパターンは最近まであまりなかったり。
今や人気キャラとしてウルトラシリーズにほぼ欠かせないウルトラマンベリアルが「悪のウルトラマン」としては唯一でしたが、初登場から約10年。
新たに昨年登場したのがこのウルトラマントレギアでした。
前にジャグラスジャグラーを紹介した記事で「なんか仕草がちょっとキモいライバルキャラ」が最近のウルトラシリーズのトレンドという話をしましたが、
お待たせしました仕草がキモい枠のウルトラマンですよ皆様
トレギアが初登場したのは、2018年放映の「ウルトラマンR/B(ルーブ)」の劇場版。
ロッソ、ブルという二人の兄弟ウルトラマンが登場するこの作品で、その兄弟を別々の宇宙に分断させる策略を練り、
さらには主人公である湊カツミ・イサミの旧知の友人を怪獣に変えてしまうというやたら悪辣な敵でした。
仮面をつけて、カラータイマーを拘束具で隠し、ウルトラマンのアイデンティティーを封じ込めたような姿。この時は「こいつ何者だ?」と思わせる謎のキャラとしての登場で、正体はぼかされていました。
余裕綽々に後ろ手を組み、紳士的な口調で人間の心を弄ぶのがトレギアの手口。
初登場の時は、ウルトラマンの力を手にしたことで悩む主人公の湊カツミに「君はウルトラマンとして生きるのか、人間として生きるのか、どちらを取るのかな?」と痛いところを突いてきました。
ウルトラマンとして生きるならウルトラマン「らしく」、普通の暮らしは諦めろと。
いやお前一番ウルトラマンらしくないやん見た目
その後ちゃっかり生き延びたトレギアは、去年放映の「ウルトラマンタイガ」でレギュラーキャラとして暗躍。
ここでもめちゃくちゃねちっこく主人公たちを煽ります。しかもやり方がとにかく陰湿。
・ウルトラマンタロウの息子であるタイガを「タロウの息子」と敢えて名前では呼ばず、父親が偉大過ぎてコンプレックスになってるタイガの痛いところを突く。
(内心)「偉大な父親を持ってるボンボンなんだから、ボンボンらしく父親に甘えとけばいいのにw」
・タイガと一体化した青年:ヒロユキが幼少期に可愛がってた怪獣が凶暴化。なんとかヒロユキの説得で大人しくなったところを敢えて待って登場し、目の前で怪獣を倒す。
(内心)「ウルトラマンらしく街で暴れてる怪獣を倒して何が悪いプギャー」
・敢えて怪獣の力を封じ込めたリングをタイガに拾わせまくって、そのリングを乱用させて力に溺れさせて洗脳する。
(内心)「力と引き換えに孤立してやんのウルトラマンのくせにw」
・地球征服を諦めて暮らすうちに人間として穏やかに生きていた宇宙人を焚き付けてタイガと戦わせる
(内心)「まぁどうせ勝てないだろうけど、誇りを持って戦えば死んでも悔いはないだろ?侵略者乙」
めんどくせえなお前一時期の2ちゃんねらーか!
そんなこの「ウルトラマンタイガ」で語られた正体は、なんとかつてのウルトラマンタロウの親友。
研究者であり哲学者でもあったトレギアは、正義を守るはずだったウルトラマンの中からベリアルという悪の戦士が現れたことで「正義って何なんだ?」と全てに疑問を持つようになり、光の国から行方をくらませてしまったわけです。
その結果トレギアが行き着いた結論は、
「正義とか悪とかもうどうでもいいんだよ楽しかったら!!」
ただのヤケクソ!(突然現れる粗品@霜降り明星)
こんなに回りくどいやり方で煽りに煽りまくったり、
何でもかんでもアンチ気取ってひねくれた言動だったり、
でも外面だけはなんかインテリぶってたり、
その動機が全て「楽しいから」に集約されるという。
あれですね、
何かに挫折した結果引きこもって匿名掲示板にずっとアンチスレ立てまくるコテハンになっちゃうタイプですね
ほんで頭だけはいいからスレに対して批判してくるヤツを論破するのが楽しくてしょうがないタイプ
うわめっちゃこじらせてるよ人間性
頭よすぎるのも考えものですね、ここまで来たら。
なんかもう悩み過ぎた結果頭のネジがどっかいっちゃったんでしょうか。
アントニオ猪木あたりから「バカになれ!」ってビンタされたらちょっとは更正したのかもしれない。
……いや、ないか。
matthew
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