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特撮ヴィラン語り ~その249 モグラアマゾン/マモル~

2022年秋からAmazonプライムビデオで公開が決まった「仮面ライダーBLACKSUN」。
西島秀俊さん、中村倫也さんが主演を務め、人気作だった「仮面ライダーBLACK」をベースにさらにハードな物語が描かれるそうですが、Amazonプライムビデオと言えば記憶に鮮明なのが「仮面ライダーアマゾンズ」。

アマゾン限定だからねというダジャレで済まされないほど重たくしんどい展開の連続といえるドラマでした

野座間製薬が産み出した、人間を喰らう習性を持つ生物兵器アマゾン
その実験体3000体が施設を脱走し人間社会に潜伏するというとんでもないやらかし事案に、野座間製薬側は私設の対処チームを投入します。
物語の中心になるのはこのチームの一つ、通称「駆除班」。様々な理由から大金が必要になった人材を集めて編成した、いわば傭兵部隊のようなチームです。そしてその中には1体、人間を襲わずペットかマスコットのように可愛がられている1体の実験体アマゾンがいました。彼の名前はマモル。真の姿は鋭い爪を武器とするモグラアマゾンです。

このマモル君、物語の影の主役とも言える重要キャラでして。当初は子供のように無邪気に仲間を慕う純粋な仲間だったんですが、ある任務をきっかけにその運命が狂い始めます。鍵になるのはアマゾンたちが身につけている「腕輪」。
この腕輪にはアマゾンの暴走を防ぐ薬液が入っているのと同時に、暴走してしまったアマゾンの場所を知らせる発信器が内蔵されています。
その暴走を抑えるにはアマゾンたちの餓えを鎮める、つまり人間を喰らう行為が必要。そのため料理人となったあるアマゾンが、人肉を加工した料理を仲間に出すレストランを開店。情報を知った駆除班がそこに突入するわけです。

人肉レストランとかもうB級ホラーの世界ですがそれをやるのが「アマゾンズ」なんです

作戦は成功したものの、そこで持ち帰り用に作られた人肉ハンバーガーをマモル君は偶然食べてしまい、人肉の旨味を初めて知ってしまいます。
そして駆除班の仲間を襲ってしまい、その事実から自分が人間の敵になる存在で、かつアマゾンとして他のアマゾン同様に狩られなければならないことを悟ると失踪。
シーズン2ではアマゾンが生き延びるための道として、人間をアマゾンに変えてしまう新種のアマゾン細胞を見つけてしまい、それを使って仲間を増やす目的で再登場します。

今度はバイオハザードみたいになりましたがこれが「アマゾンズ」なんです
実際マモル君もウェスカーみたいに黒コート着たしね
サングラスはしてないけど

過去の仲間だった駆除班とも決別し、人間を全てアマゾンに変えようと奔走するマモル君。
でもお互いに正面から殺し合いに出ることだけは出来ない、捨てきれない情。そのジレンマに苦しむ様がより「アマゾンズ」のドラマを深めたのは間違いないでしょうね。

さてこのモグラアマゾンのデザインを見ていくと、まずモチーフの「モグラ」が注目ポイント。これは元ネタとなった「仮面ライダーアマゾン」で、組織を裏切り仮面ライダーや人間の味方となったモグラ獣人のオマージュです
そして、デザインには密かに「オーバーオール」を取り入れ。「アマゾンズ」の怪人コンセプトの一つとして衣服モチーフがあるんですが、モグラアマゾンは肩口から下半身の色合いでオーバーオールを表してるんです。

オーバーオールを身につけた誰かの食べ物ネタ。

「でぶや」かよ
「人肉まいうー」とか言わないからな?
だいぶ趣味悪いよ?

matthew

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