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特撮ヴィラン語り ~その336 ヒラメキメデス~

スーパー戦隊シリーズの敵組織の中でも、恐らくはトップ5に入ってもいいコミカル揃いの組織と言えるのが、「炎神戦隊ゴーオンジャー」に登場した蛮機族ガイアーク
まあ何せ目的が人類滅亡ではなく、自分たちが住みやすい汚れた環境にするために人間界を侵略するというものなので、どっちかって言うと人間を「苦しめる」のではなく「困らせる」ほうがメインにいきがちではあるんです。それ故に憎めないという絶妙さが魅力というか。

その中で比較的「苦しめる」ほうにいきがちだったのが、このヒラメキメデス
ガイアークの幹部である3大臣の1人:ヨゴシュタインの側近として様々な作戦を立案し、巧みな戦術で勝利を導き出す頭脳派です。見た目も分度器や天秤、定規などと言った文房具を寄せ集めたような姿で、頭には豆電球が3つ。作戦を閃くと「ポク、ポク、ピーン!ひらめきましてございます!」というのが口癖です。

一休さんのパクリですねどう見てもね
こういうギャグを敵も挟んで来るのが「ゴーオンジャー」ですついて来てください

しかしあまりにも理詰めで完璧な計算と作戦をモットーとするが故に、予想外の事態があった時に対応が追いつかないのがヒラメキメデスの弱点。それをヨゴシュタインにも度々「もっと気楽に行くナリ(口癖です)」みたいな感じで注意されたりはしていて。
しかしなかなかその悪癖は治らず、ゴーオンジャーの理解を超える反撃に限界を迎えたヒラメキメデスは、自らも理解を超えてしまえばいいのだとモットーをかなぐり捨てることを決意。怪人達が巨大化に利用するビックリウムエナジーを過剰摂取し、暴走状態のデタラメデスとなって凶暴化してしまいます。
明らかに小学生でも「それ違うだろ」とツッコみたくなる数式を叫びながら襲い掛かって来る姿はもはや軽くホラー。上司の3大臣ですらその姿に若干ひいております

いや君らの部下だぞそいつ?

度々ヒラメキメデスの作戦を阻んで来たゴーオンウィングスの2戦士がゴーオンジャーに合流し、それによって誕生した強化合体ロボ:エンジンオーG9の前にデタラメデスは敗れ去ってしまいましたが、しかしそれだけでは彼は終わりませんでした。
何とヒラメキメデスは怨念の姿となって復活。ウラメシメデスと名を変え、サムライワールドを荒らす妖怪:伐鬼と結託しゴーオンジャーへの復讐のために暗躍。
口癖も「ポク、ポク、チーン!ウラメシましてございます」と変化しています。

一休さんの伏線そこで回収せんといて

執念深くゴーオンジャーを追いつめるも、そこはやはり幽霊。清めの塩を込めた一撃を受けたことで今度こそ成仏させられることになったのでした。

……塩って、機械にも効くんだ……

matthew

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