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特撮ヴィラン語り ~その412 仮面ライダーガオウ~

平成仮面ライダーシリーズの中でも絶大な人気を誇った「仮面ライダー電王」。劇場版も何作も作られ、作中様々な悪の仮面ライダーが登場しました。
その中で第1作目の劇場版に登場したのが、この仮面ライダーガオウ。ワニをモチーフとしており、全身から生えた牙の禍々しさがシンボルという悪カッコいい敵キャラです。

変身するのは牙王(ガオウ)という屈強な男。何と時空を股にかけて暗躍する強盗集団のトップで、その名を聞いただけで誰もが震え上がるほどの悪名高い男です。
とにかく食い意地の張った性格をしており、基本的に何でも手づかみで食べる行儀の悪さが癖。しかも素手ではなくグローブを嵌めたままで

グローブつけてたら汚くないって問題でもねぇんだわこれが

彼の目当ては、全ての時間を支配する力を持つ「伝説の神の列車」。その列車が封印された「神の路線」に入るため、部下である爬虫類モチーフのイマジン集団を引き連れて時の列車:デンライナーをハイジャック。車両を管理するオーナーから「神の路線」への鍵となるマスターパスを奪い取ります。
その「伝説の神の列車」を手に入れた牙王は、全ての時間を食らうと豪語して、仮面ライダー電王/野上良太郎を歴史から消し去るために襲いかかります。
良太郎が狙われたのは、彼が「特異点」という特別な存在だから。「特異点」とはどんなに歴史が書き換えられたとしてもその影響を受けることがない、いわば絶対の軸となる存在。その軸がある限りは時の流れを自由に出来ないのです。

専門用語が多くて訳が分からない皆さんご安心ください
割とリアルタイムで見てた俺も途中まで分からなかったから(威張るな)

まあ要するに特異点がいなくなれば歴史が破壊されてしまうということです。

牙王が何故そんな風に全ての歴史を喰らうと嘯いて、あらゆる時間を消し去ろうとしていたのか。その動機は明確には明かされません。
彼はただ「いい加減飽きたんだよ!」と乱暴に吐き捨てるばかりで、どんな過去があってそういう思想に至ったのかさえも「俺の過去なんて時代はもうとっくに消して来た」と、詮索すらさせない徹底ぶり。
なんとこの辺のバックボーンはスタッフ間でも特に決められてはいなかったらしく、演じた渡辺裕之さんは「息子に先立たれたため、悲しい過去を消し去るために時間を全て食らおうとしたのではないか」という推測を立てながら演じていたのだそうです。

もう公式に採用したらええやん決めてないんだったらさあ

matthew


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