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特撮ヴィラン語り ~その312 名付け親は大事という話~

突然ですが、名前って本当に大きなものですよね。
一時期はキラキラネームなんてのも話題になりましたが、名付け親のセンスってめちゃくちゃ大事だと思うんです。その名前を一生背負っていかなきゃならないんだから、いわば人生の責任にも等しいと言っていいのではないかと。
そこで思い出すのが「ウルトラマンガイア」に登場したこの2体の怪獣。
「ガイア」には2人のウルトラマンが登場するんですが、実はこの2体は共にそのウルトラマンたちが名前をつけた怪獣なんです。

まず紹介するのは絶対生物ゲシェンク(右)。
絶対生物」という別名が何だか随分と物々しいですが、こいつは元々恐竜の卵の化石に付着していた小さなアメーバ状の生物。しかしその性質はとても奇妙なもので、環境に合わせてその姿形を自由に変え、あらゆる生物を上回る存在に進化して絶滅させるという習性をもつとんでもないヤツです。
ウルトラマンアグルに変身する藤宮博也はその化石を盗み出し、地球環境に害を成すと判断した人類の間引きにと封印を解きます。そこで藤宮が与えた名前がこの「ゲシェンク」。ドイツ語で「贈り物」という意味を持ち、藤宮曰く「地球を浄化するための贈り物」と考えて名付けたんだとか。

ドイツ語で名前つけるってことはさてはお前中二病だな藤宮?(おいやめろ)

そしてもう1体、左側の怪獣ですが、もちろんこちらはウルトラマンガイアに変身する高山我夢が名付け親。その名は宇宙怪獣ゴキグモン

おい待て急激にダサいぞ我夢よ

月の裏側から突然地球にやって来たこの怪獣は、繁殖のためにと高層ビルを巨大な繭で包み込み、その中に100個以上の卵を産みつけてしまいます。
その餌は何と人間。ビルの中に閉じ込められた人々が幼虫たちの餌食になりかねないという超危険な存在です。
怪獣出現を受けて早速撃退作戦を練る防衛チーム:XIG。その参謀が作戦会議を練る中で「まるでゴキブリと毒蜘蛛が合わさったようなヤツだな…」とつぶやいた台詞を受けて、我夢が「じゃあこいつの名前はゴキグモンにしましょう!」と言い出したのが名前の経緯。

安直にもほどがあるぞ我夢よ
ていうかそんな危ない怪獣につける名前じゃねぇだろ我夢よ
名前どうでもいいからちゃんと作戦に参加してくれ我夢よ

何故でしょう…
何故、同じウルトラマン同士なのにここまでネーミングセンスに大きな差がついてしまったのでしょう…

かたや中二病にも思えるドイツ語由来の名前。まあでも分からなくはないですよ。ドイツ語カッコいいもんね響きが。俺も中二病の気は強いしそこのセンスは認めるよ。藤宮グッジョブだよ。
ただし我夢テメーはダメだ。何だその小学生がペットにつけるみたいな可愛らしい名前は。人間を餌にする危険な宇宙昆虫だよ?せめてもうちょっと怖い名前にしようよ。全然怖さも気持ち悪さもないじゃないのよ。

そこでね、ふと俺は思い出したんです。
元々設定としては、我夢も藤宮も天才少年科学者の集団「アルケミースターズ」のメンバーだったという背景があったことを。

我夢…お前…頭のよさにステータス全振りしてそんなにネーミングセンスなくなったんかまさか…?(え)

matthew

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