松村 大貴/ハルモニア CEO

「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる。」をミッショ…

松村 大貴/ハルモニア CEO

「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる。」をミッションに、小売、交通、旅行業界等のプライシング変革支援に取り組むハルモニアのCEOです。 著書『新しい「価格」の教科書』(ダイヤモンド社)

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    ハルモニア株式会社は「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる」をミッションとした、プライシング変革コンサルティングおよびシステム開発に取り組む企業です。 https://www.harmoniainc.jp/

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    ポッドキャスト「ワーキングタイトル」のブログ。 このポッドキャストは、新しい世界の可能性をテーマに、ライフスタイル、価値観、ビジネス、社会、サステナビリティなどの話題をお届けします。

最近の記事

推し活と民主主義? 「感性に基づく能動的な活動」から始まるソーシャルチェンジ

ずっと「推し」という感情が分からなかった。けれど、大きな可能性を感じるようになってきた。 合理性ではなく、感性に基づいて。受動的な消費ではなく、能動的な貢献や創作を。 そんな活動が「推し活」の定義だとするならば、推しのエネルギーには社会を変える可能性があるかもしれない。 そして、「誰かにやれと言われたわけでもない、自分の感情に純粋な活動」に打ち込むことは、人生に豊かさをもたらすかもしれない。 何より、「推し活」は自由だ。勝手にやっているんだから、効率や合理性を問われる

    • People Driven Transformation 人が起点の、社会の変え方

      今年は多くを経験した年だった。 1月にニューヨーク、4月にロンドンとパリ、9月にはアムステルダムに出張の機会があり、小売や食品、アパレル業界などの「すでに始まっている変革」を目にした。 日本に戻り、気候変動緩和にフォーカスした全社目標(OKR)を策定・公表。6月には主に小売業界のカーボンニュートラルについて調査したホワイトペーパーを公開した。 そんなことをしていると色々と声をかけてもらえるようになり、大小様々なイベントに登壇させてもらった。6月にはClimate Tec

      • サステナビリティから組織開発まで〜「行動変容」をデザインするワークショップを開催

        持続可能な社会・ライフスタイルへの「行動変容」をテーマにしたスライドを公開してから2ヶ月弱。自分としても初めての、企業を対象にした「行動変容ワークショップ」が実現しました。 そもそもが複雑で難しい課題だからこそ必要な行動変容とそのデザイン。ワークショップの内容もそれなりに難しく心配していましたが、自分たちの想定を超える盛り上がりやフィードバックをいただきました。 複雑な課題に取り組む少しでも多くの皆さんにこの可能性を知ってもらえるよう、自分の目線からのレポートをお届けしま

        • もうひとつの未来:『人口5000万人に減っても2倍豊かな「日本4.0」を作る』を読んで

          ハルモニアの投資家でもあるCoral Capital 西村 賢さんの書いたエッセイがかなり話題でしたね。自分も読みました。とても面白く、共感するところと、一方で考えが異なると感じたところもあったので、ここにリスペクトの気持ちを込めて対案をお返しします。 はじめに 共感するところ誤解のないように先に示しておくと、西村さんの書かれていたアイディアの多くには僕も賛同している。 たとえば、 生産性を上げる 失敗許容度を上げる スタートアップが新しいモデル作りの実験役になる

        推し活と民主主義? 「感性に基づく能動的な活動」から始まるソーシャルチェンジ

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        記事

          『行動変容 自分と世界を変える技術』スライド公開&ワークショップを実施しました(ワークシートDL可)

          行動変容の可能性と面白さを伝えるためのスライドを作りましたこのnoteでも何度か扱ってきたテーマである「行動変容」について、これまでに調べた内容をまとめた資料を公開しました。 自分の好奇心の赴くままに学び、書いていったら100ページ超のボリューム(!)となってしまったのですが、想像以上に反響があり、Speakerdeckでは1万回以上読まれているようです。 内容としては、行動変容が必要な理由と、基本的な知識・テクニック集、そして個人・企業・国という異なるスケールでどのよ

          『行動変容 自分と世界を変える技術』スライド公開&ワークショップを実施しました(ワークシートDL可)

          『奴隷会計』と『キルスコア』 ダークサイドを知るための書籍紹介

          最近読んでよかった本を2冊紹介します。 奴隷会計: 支配とマネジメントケイトリン・ローゼンタール(みすず書房) なかなか強烈で、普段なら忌避してしまうようなタイトルが図書館で目にとまって読んだ一冊。 人材にできる限り長く、生産性高く働いてもらうための”科学的な”マネジメント手法が、実はアメリカ奴隷制時代のプランテーションでかなり発達していったものだった。当時の会計帳簿を見ていくと、人間(奴隷)を資本としてカウントし、増減(つまり出産と死亡)を記録し、減価償却の概念も適用

          『奴隷会計』と『キルスコア』 ダークサイドを知るための書籍紹介

          誰かの発言で「話しても良い空気」が広がっていく話

          話題にしづらい話題、っていうのが日本にはある。 タブーとまでは言わないけれど、相当に深い安心感のある関係じゃないと話題に出すのをためらう話。例えば、政治、宗教、セックス、性教育、人種やルーツ、LGBTQ、移民、etc。気候変動の話も、まだまだ場に出ることは滅多にない。 自分も、例に漏れず世の中の空気を読んで、少し前までそうした発言や発信をすることをためらっていた。 ただ、最近は積極的に(少し強めに)気候変動やサステナビリティの話をイベントなどで発言するようにしていて、色

          誰かの発言で「話しても良い空気」が広がっていく話

          人が行動を変えるフレームワーク:行動変容 ✕ GXリーグのイベントにて

          行動変容テックの波が来ている。 昨日 8月2日、経産省の呼びかけで業界横断的に大企業が集まる”GXリーグ”のイベントに呼んでいただき、パネルディスカッションに登壇させていただいた。 なんとテーマは「消費者の行動変容」 これは考察を深め、各業界のスペシャリストの皆さんと意見を交わすチャンスだ。「行動変容をどのように考えればよいか」自分からも簡単なモデルを提示させてもらった。 行動変容のシーソーモデル(仮)人が行動を変える、または新しい行動を始めるメカニズムを、「動機」と「

          人が行動を変えるフレームワーク:行動変容 ✕ GXリーグのイベントにて

          ハルモニア全社目標(OKR) Update - 2023.7

          ハルモニアの松村です。今年の5月に「気候変動緩和への全社目標(OKR)」を策定・公表しまして、そこから2ヶ月、チームがめちゃくちゃ頑張りました。 どんな進捗があったのか、最新の課題は何かを共有します。 そもそもどのような目標かハルモニアにおける最上位の目標(≒存在意義)は、「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを高める。」です。 サステナビリティのなかでも、特に気候変動・地球温暖化について強い課題意識があり、2026年までのマイルストーンとして2つの

          ハルモニア全社目標(OKR) Update - 2023.7

          「行動変容テック」とはなにか

          新しいキーワード「行動変容テック」「行動変容テック」とは、2023年6月に開催されたClimate Tech Dayの大トリとなる東京大学の江守正多さんと馬田隆明さんの総括セッションで爆誕した言葉だ。 Climate Tech、つまり、気候変動課題を解決するためのテクノロジーとしては、新しいエネルギー・製鉄・建築・農業・食糧生産などのハードな研究開発、いわゆるディープテックに注目が集まる。一方で、素晴らしい製品・製法が発明できたとしても、社会の多くの人々や企業がそうした新し

          「行動変容テック」とはなにか

          コンテクストは美味しい

          30歳を越えたくらいから、ものごとを深く味わうことが少しずつできるようになってきた(気がする。) 同じ食事でも、思い出に残る食事もあれば、何も印象に残っていない食事もあるのはなぜだろう。 家で簡単につくるカップヌードルはただ腹を満たす作業って感じるのに、キャンプで夜中に食べるカップヌードルはなぜ美味しいのだろう。 SNSに写真を上げるため、誰かが行った話題の場所に自分も行ったという事実がほしいため。そんな、何かの目的のための手段としての消費ではなく、ただその瞬間その行為を

          コンテクストは美味しい

          ディープテックと行動変容 Climate Tech Dayへの招待

          今日のテーマはディープテックと行動変容について。自分がプライシングの事業を通じてずっと考えているテーマでもあります。今週末6月25日に東京大学で開催される「Climate Tech Day」において、「市場・経済」というテーマセッションに参加し、この問題について語らせていただく機会を得ました。 まずはイベントの全体像からご紹介します。「Climate Tech Day」は、地球温暖化という問題に向き合い、その緩和や変化に適応するための技術やビジネスに取り組む人たちが一堂に会

          ディープテックと行動変容 Climate Tech Dayへの招待

          スタートアップCxOの視点から描く小売業界の10xな未来(ゲスト:山田聡さん 10X取締役CFO)

          ポッドキャストを更新しました。今回はゲストに10Xの山田さんをお招きし、「スタートアップCxOの視点から描く小売業界の10xな未来」をテーマにお話しました。 BtoCから始まり、BtoBtoCへと深まっていった10X ネットスーパー、BOPISなどのデジタル購入比率はどこまで上がる? イノベーションを主導していくのは伝統的小売企業か?スタートアップか? スタートアップの目線で感じる小売業界の面白さとは? ホテル業界と小売業界のDX目線での違いは? Guest:山田

          スタートアップCxOの視点から描く小売業界の10xな未来(ゲスト:山田聡さん 10X取締役CFO)

          「気候変動」をいま最もワクワクする挑戦課題と捉える

          ポッドキャストを更新しました。前回に引き続き吉岡あやさんとご一緒して、「気候変動が2020年代を生きる僕たち世代にとって最もエキサイティングな挑戦である理由」について語りました。 日本で暮らしていると温暖化のリアルな危機感ってぶっちゃけ持ちづらい 「私たちは気候変動の影響を感じる最初の世代であり、それについて何かできる最後の世代」らしい 実は気候変動って最高にエキサイティングなテーマじゃないか?という3つの理由 ①歴史上おそらく初めて、世界中で共通の課題に向き合ってい

          「気候変動」をいま最もワクワクする挑戦課題と捉える

          女優・MCとして活躍してきた吉岡あやさんと考える「感動体験とサステナビリティ」

          ポッドキャストを更新しました。イベントでお会いした吉岡あやさんと対談しています。 Guest:吉岡あや 13歳で芸能活動を開始し、役者を中心にMCやラジオパーソナリティとして活動。同時に会社員として働きながら、様々な職種を経験。お金で苦労した経験からお金に関する様々な資格を取得中。現在は再生可能エネルギー関連企業で働くサラリーマン。 https://instagram.com/yoshioka.aya.official キャリアイベントでハルモニア株式会社を見つけて声をか

          女優・MCとして活躍してきた吉岡あやさんと考える「感動体験とサステナビリティ」

          売上重視だった大きな組織のマインドが変わる瞬間

          最近、プロジェクトを進めるなかで、「これが組織が変わる瞬間か!」と感動した出来事がありました。 DXや、新しい技術を用いた取り組みって、何となく「これまでの状態が非効率で、新しい状態が最適なんだ」と考えたり、それをロジカルに訴えようとしてしまいがち。でも、認識を改めました。 非効率に見えるその状態は、これまでその企業が置かれてきた業界の状況や、経営方針、目標設定における「最適な答え」でした。たしかな合理性が有って、そうなっていることがほとんど。 「これまでの最適」から「

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