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土地を"選ぶ" 移住ではなく、土地に"呼ばれる"移住の勧め

地方移住の文脈で、スキな土地に移住しよう!みたいことが昨今主張されていると思うのですが、僕は半分賛成で半分反対。

賛成なのは、自分たちでライフスタイルを選ぶ行為自体が尊いから。土地に無意識に縛られるのではなくて、せっかく社会が進化してきて、自由に住む場所を選べる環境が整ってきているので、素直にそれを享受したら良い思う。すると、移住先も、その町がスキな、ごきげんな人が増えるので、結果的にハッピーなまちになっていく。

一方で反対なのは、土地を主体的に選んでいるという行為に違和感があるから。ぼくがここ1年位主張しているのは、移住先は、「選ぶ」のではなくて、「呼ばれる」ということ。

どういうことか、少し説明してみたい。

僕は、昨年葉山に移住したのですが、その半年前に、移住など一切考えていないタイミングで妻と一緒に葉山に遊びに行った際、とっても印象に残っていることがある。

まず森戸海岸の陸にサメがいたこと。なんの種類のサメか分からないけど、1m 位のサメが陸にいた…。多分漁師さんの網にひっかかって、陸に置かれたんじゃないかと思うけど、ほぼ初めて葉山にきたので、葉山にはサメがいるんだぁ…とびっくりしたことを覚えている。ちなみにその後、一度もサメを葉山で見ていない。

海際を歩いていたら、信じられない量のヤドカリがいた。さっとみただけで100匹どこじゃなくいるレベル。多分ちょうど産卵にあたったのだと思うけど、葉山で1年弱住んでもあの時以上のヤドカリを見たことがない。

更に、当日は、桜の満開の日でもあって、まさに桜吹雪を見ることができた。めちゃくちゃ美しかった。そしてその時は知らなかったけれど、妻のお腹には、実はすでに赤ちゃん(晴)が宿っていて、お腹に来た数日後のことだった。

そして時は移り、ふと葉山に移住をしたいと8月1日に思い込み、なんの脈絡もなく、妻にこんなメッセージを送った。

僕が住みたかったエリアは、数年間物件探し続けていますという人にもよく出くわすほどの人気エリア。でも妻から、妊娠の関係もあり、9月末までに移住できるならあり、それ以降だと出産に影響あるからなし、という明確な返答をもらった。

結果、2週間で今住んでいる物件に出会う。妻がたまたまGoogle 検索で、「葉山 森戸海岸 海から徒歩」で検索したら出てきたらしい。そしてすぐに内見の連絡をしたら、なんと僕たちが一人目の内見で。

不動産会社の人からも、物件て本当にご縁ですからねぇ、と言われて、僕は内見したその場で契約書(申込書)にサインをした。シェアメイトなんて見つかっていないけど、多分どうにかなるはずだという直感ともに(あとでここで苦労することになるのだが笑)。

その後も、妻が里帰り出産をする予定だったのに、実家に帰って数日でもう無理!!ってなって、結局葉山で出産をすることになったり。様々な文脈が重なり、この一年、葉山にいる時間がどんどん増えていった。

葉山に移住している人たちと話すと、同じような話になる。物件との出会い方も本当に劇的で、神社にお参りしてお願いしたら翌日物件が開いたとか、正直苦労して物件を探したという人にはあまり出会わず、偶然、もしくは人によっては、運命的に出会ってしまった土地と物件にピンときて、直感的に移住してしまった、という人ばかりだ。

だから、僕は移住を検討している人にぜひ伝えたいのは、全力で物件を探したら良いし、全力で悩んだらいい。でも、その土地ときちんと出会えるかは、その土地が決めてくれるから、安心していたらいいよということ。

ただ重要なのは、そういうサインを見逃さないこと。偶然が偶然を呼び、もうこりゃおかしいだろ…という事が起きていたら、素直にその流れに従うこと。

土地に呼ばれる移住。そこから移住すると、移住してからも、本当に予期しないことがたくさん起きるからとっても楽しい。

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