MUP Week19 CFの理解

今回はキャッシュフロー計算書についてです

前回、前々回と同じく財務スキルの続きになりますので混乱しないように何度も読み返しましょう


#キャッシュフロー計算書 (CF)とは
“実際のお金の動き”を見ることができる表のことです

お金の動きでその会社がどういうものに本気で投資をしているのか、会社の経営状態は安定しているのかが分かるようになります


実際のキャッシュフロー計算書は細々と書かれていて見にくいですが、見るところは大きく分けて3つになります

「営業活動」、「投資活動」、「財務活動」

それぞれの数字を以下の表のように落とし込むことでより分かりやすくなります
(数字はソフトバンクのCFより)

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合計値をプラスとマイナスに分けて当てはめるとこのようになります

営業活動がプラスということは、ソフトバンクは通信事業が上手くいっていることが分かります
それによって得た財源で投資をしています
そして投資するとお金が減るので資金を調達して最終的に2.2兆円残っているということがこの表から読み取ることができます


さらに3つの活動ごとに詳しく説明していきます


#営業活動

本業の営業活動で現金がどの程度増減したかが見れます

これは商品を販売して手に入れた現金、
材料の仕入れにより支払った現金、
広告宣伝費など販管費支払いに流出した現金、
税金支払い、保険金受取などが当てはまります

ここがプラスになれば

投資の財源や利益還元の財源にできます

逆にマイナスになれば

他の活動で補うか、そもそも事業基盤の改善の必要があるかもしれないということになります



#投資活動

投資によって現金がどの程度増減したかが見れます

ここがマイナスだからダメということではなく、むしろマイナスになっている方が投資を積極的に行っており、事業拡大などをしているとういうことが分かり、理想的です

主に投資先は工場などの設備投資や子会社等への投資になります

逆にプラスになると工場や会社の売却をしていることになり、あまり良くないことが多いです


以下の図は投資活動についてまとめたものです

画像2

左の部分で投資の財源が営業か財務なのかという指標がチェックできます

その財源を使った投資先によって会社がどういうものに興味を持っているのか、
どういう経営方針なのか分かってきます


まず、どのくらいの規模に投資しているのかを理解しないといけません(中央の部分)
成長市場に何億、何兆と投資しているのか、
それともまだまだ市場自体が出来上がっていないところに何百、何千と投資しているのかを見ます

もしここで、成長市場に何兆と投資していたら勝負してるようにみえ、会社がその分野に興味を持っていることがわかります

また、その投資先(右の部分)が設備なら業務の拡大をするためということがわかり、
ベンチャーなら会社がそこに興味を持ってたり、その方向に進もうとしていることがわかります
また、金融商品なら安定資産の確保に動いているため、BS表にも反映されます

このように、経営の目指しているところ、考えていることがお金の使い方で分かってきます



#財務活動

資金調達と返済で現金がどの程度増減したかが見れます

調達したらプラス、返済したらマイナス

企業が上場し、資金調達をした場合はこの区分が大きくプラスになることが多いです

増減内容は銀行などからの借入や返済、新株発行収入などが挙げられます


以上のことをまとめるとこのようになります

画像3


キャッシュフロー計算書は活動内容とお金の動きを理解し、図に落とし込めれば理解しやすくなります

また、図に落とし込んだ時にいくつかのパターンに分かれます
ここでは6つのパターンに分けて、その特徴を最後に説明して終わりにします


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以上を理解していれば、投資に活用することもでき、経営側なら次にどうしていけばいいか考える材料となります


財務スキルは難しく書いてあるものが多く、なかなか理解できない人が多いです

ここでも3回に分けて話してきましたが、何度も復習して覚え込むしかありませんので一緒に頑張りましょう!!!

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