この記事では、お金持ちになる方法について考えてみたいと思います。次の三つのポイントがあるものと考えられます。

1. 社会で自分の実力を発揮するために多量の金銭を必要とする気質である。

2. 自分がお金持ちになることが社会にとっての公益に適う状態にある。

3. 自分がお金の扱いに熟達している。

まず、自分の実力を社会のために役立てる際に、多量の金銭が必要である気質を持っていることが一つのポイントでしょう。仮に、自分の実力の発現が金銭に依存していないのなら、その力の自立性が強力になるほどにお金は不要になるからです。その意味では、お金はそれを公正に必要としている人の下に集まるでしょう。

次に、自分がお金持ちになることで、みんながより幸せな状態になるような状態にあることがポイントになるでしょう。仮に、自分がお金持ちになることで社会の人々が不幸に陥るのなら、お金はない方が有利だからです。その意味では、お金はそれを多くの人々の幸せに貢献するために使うことのできる人の下に集まるでしょう。

最後に、自分がお金の扱いについてよく知悉していることがポイントになるでしょう。仮にお金がたくさんあっても知識不足でそれを上手く運用することができないのなら、もっと上手にお金を使える人の下にお金があった方が有利だからです。その意味では、お金はそれについての正確で高度な知識を持っている人の下に集まるでしょう。

以上の結果をまとめますと……

お金持ちになる方法とは、お金を公正に必要とし、多くの人々の幸せに貢献し、お金についてよく学ぶことである……というふうに言えます。

逆に、実力は潤沢にあるがお金持ちになりづらい人の特徴としては、お金に依存せずとも大きな実力を発揮できるだけの大器があり（君子は器ならず）、その社会への貢献が多くの人々の認識能力を上回っているために知られることがなく（陰徳）、お金以外の万物の扱いに長けているためにあえてお金に執着する必要がない（解脱）……というふうに言えます。したがって、あまりに実力が高すぎるのも「お金持ちになる」という目的に集中するためには不利です。その点も留意しておくといいでしょう。