自動車にかかる税金の種類を解説! 自動車税とは? 重量税とは? 取得税とは?
こんにちは。
カーインスペクター・マックスです。
今回のコラムは自動車にかかる税金にについて解説したいと思います。
はじめに
さて自動車にかかる税金について皆さんはどこまでご存知でしょうか?
自動車にかかる税金を知っていただくことで年間の維持費などの計算に役立つほか、どの税金が減税対象なのかを理解していただくことで今後の節約に役立てる可能性もあります。
海外中古車流通専門家として活動してるとよくわかるのですが、日本の税金徴収システムは世界の国々と比べると少し特殊なのです。
自動車に関わる税金の種類とは?
税金徴収が特殊な原因は税金を収める場所が多いというところにあります。
税金の種類としては
重量税
取得税
自動車税
の3つがあり
自動車税の中には普通自動車税と軽自動車税があるのです。
この時点でよくわからないという方もいらっしゃいますので一つづつ解説していきましょう。
重量税とは?
重量税は国税なので国に収める税金になります。国が税金を集め市町村道の延長及び面積に応じて市町村に分配され、道路の補修や新しい道路の造設などに当てられるお金です。
このお金は全額道路関係に使用しなければならないと法律で決まっており、世間でよく噂になっている年末になると道路工事が増えるという理由にもなっています。
「重ければ重いほど道路に負担がかかるでしょ」
という理由から重量税は車両重量によって金額が変わります。
誤解されている方がいらっしゃいますが排気量やナンバープレートの番号で決まっているわけではありません。
簡易的な価格一覧はこんな感じです。
詳しく知りたい方は管轄は国土交通省なのでホームページに一覧で公開されていますので確認してみてください。重量税一覧はこちら。
国土交通省HPはこちら。
重量税は車体が重ければ重いほど金額が上がる計算になりますが、実は安くなる方法もあります。
それがエコカー減税です。
「地球に優しい車に乗ってくれる人は安くするよ」
ということですね。
安くなるのはうれしいことですが、このルールもわかりにくいのが欠点となっており、ずっと安くなるわけではなく一定期間で終わってしまうんですよね。しかも車によって割引金額も違いが大きくユーザー側にとっては結局いくら安くなっているのかがわかりにくくなっています。
ちなみに重量税の支払いタイミングは新車のときは初回登録時、中古の場合は車検取得のタイミングとなっています。
重量税まとめ
・国に払う税金である(一旦国が集めて地方へ分配する)
・車両が重いほど金額が上がる(重いほど道路を痛めるから)
・エコカー減税が対象になる(環境に優しい車を選んだ方へのご褒美)
・支払いタイミングは新車登録時か車検時
とこのようになります。
自動車取得税とは?
取得税というのは都道府県が、取得価額が50万円を超える自動車の取得に対し、その取得者に支払い義務を課す税金のことです。
別名
贅沢税
とも言われます。
取得税の概念は、ある程度高い車を購入できるお金があるなら税金を払ってね!
という税金なんですね。
そしてこの税金は地方税となっており、みなさんが住んでいる都道府県の財源となります。
気になる金額算出方法ですが、これが困ったものでして。。。
税事務所へ問い合わせしないと確実にはわからないんです。
ある程度の概算はインターネットで検索できるサイトがあるのですが、数千円規模でずれることが稀にあるのと、装備によっても金額に相違があるため車に詳しくないと金額算出は難しくなっており、なんとも勝手の悪い税金なのです。
よって中古車を購入する場合の見積もり作成の際、多くのお店では『預かり金』という名目で少し多めに預かり、名義変更時の支払いの領収書を確認し差異が発生した場合は返金などの対応をしているお店が多い現状です。
取得税の概算を調べるサイトはこちらです。
この取得税も減免対象となっており、一定基準のエコカーを購入する場合車種やグレードに応じて全額または一定額安くなります。
消費税10%増税へ向け、この取得税に関しては色々な問題点が指摘されており(取得税の使い道や動機や理由など)、現状の国会審議だと消費税が10%に上がったときに廃止されることが決まっています。
消費税が贅沢税みたいなものですから、贅沢税の重課税のようになってしまうこともあるのでしょう。
取得税まとめ
・都道府県に支払う税金である(用途は重量税と同じとされている)
・高い車であればあるほど金額が上がる(贅沢だから)
・エコカー減税が対象になる(環境に優しい車を選んだ方へのご褒美)
・支払いタイミングは新車、中古車共に名義登録時
自動車税とは?
普通車の場合(661cc以上の車)は都道府県税となり
軽自動車の場合(660cc以下の車)は市町村税となります。
普通自動車の場合ナンバーの数字ではなく、排気量で金額が変わります。
よく間違えている方がいらっしゃいますが、3ナンバーだから高いというこはありません。
自動車税はあくまで排気量で決まります。
そして乗用車なのかトラックなのかや自家用なのか営業用なのかによっても金額は異なります。
このサイトは一般者向けになるため乗用車の金額一覧を載せておきます。
また自動車税を確認できるサイトはこちらです。
軽自動車の税金は少しややこしくなっています。
法律改正があったことでH27年4月以降に新規登録された車を購入する場合の税金が高くなっています。同じ車でもH27年3月登録の軽自動車とH27年4月登録の軽自動車だと値段が違うということです。
一番需要が多いであろう乗用5ナンバーの軽自動車ですと
H27年3月登録までだと7,200円となっており、
H27年4月登録以降だと10,800となります。
高くなった理由は軽自動車の保有率が増加しており税収が落ちてきていることから財政難なっていることが理由です。
今後軽自動車の税金は上がっていくことは間違いありませんね。
そして自動車税や軽自動車税の税金の使われ方ですが、これがまた不透明なんですよね。
重量税や取得税と違い道路などの工事に当てられるわけではありません。
法律上普通税と位置付けられているので自動車関係で使用しなくても違法とならないんです。
言ってしまえば何に使ってもOKということです。
これには多少の違和感を覚えますが、地方自治体の重要な財源になっていることは間違いありません。
支払いのタイミングは年度のはじめである毎年4月1日の所有者、または納税義務者へ1年分の支払い納付書が届くことになっています。
基本的に分割は不可能となっており車のタイプや状況により大きな負担となってしまいます。
自動車税まとめ
・普通車は都道府県税(普通税のため用途はなんでもOK)
・軽自動車は市町村税(普通税のため用途はなんでもOK)
・排気量が大きければ大きいほど金額が上がる
・エコカー減税の対象にはならない
・支払いタイミングは毎年4月下旬〜5月末まで(原則1年分一括納付)
総論
今回は自動車の税金について書かせていただきました。
日本国内を取り巻く自動車業界は今後大きな変化が起きることが予想されています。
少子高齢化や若者の車離れ、自動車性能の向上などによりより長く乗れる車や、低燃費車、電気自動車や自動運転自動車など今までの状況とは大きくことなることでしょう。
しかしながら日本は先進国であり、日本の中古車はまだまだ発展途上国では必要とされています。
日本人が使用していた中古車はジャパニーズブランドとして世界大人気です。
自動車にかかる税金を含め維持費をご理解いただき、無理のない車選びをしていただければうれしいです。
そしてその中古車達はいずれ世界で活躍するでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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