自分を「ダメ人間」と思って生きていく

社会人になって気がついた。僕は自分の成長に興味もないし、会社の利益も興味がない。会社に行っては「帰ってゲームやりたい」としか思っていないダメな奴だ。周りからは「やる気のない奴」「ダメな奴」と思われていることだろう。

実際に僕は「ダメな奴」だ。人の不幸で爆笑するし、自分より頭の悪い人を見つけると影で馬鹿にしている。でも、自分が「ダメな奴」として生きていくことに抵抗がないから人生がめちゃくちゃ楽しい。

ダメな奴として生きて行く抵抗を上げているのは社会に蔓延る謎の競争心だ。幼少期から謎の勝ち組になろうとする競争に参加させられている。「いい大学に入る」「大企業に入る」と言った謎の勝ち組の定義を植え付けられている。

僕もこれに参加していた。そして勝った。年収は日本の平均を大きく超えて、周りからは立派と言われるし、女の人からもそこそこモテるようになった。しかしなにも楽しくない。お金は貰えるけどそれだけ。こんなことなら実家の田んぼで兄弟とザリガニ釣りをしていた時の方が楽しかった。

バカバカしくなった。何のためにこんなことに時間を使っていたのだろうか。こんなことならザリガニを20年間捕まえ続けた方が楽しかったかもしれない。

そして「キャリアアップ」「出世」を辞めた。これ以上僕の時間を下らない謎の競争に費やすわけにはいかない。「ダメな奴」になったとしても自分のために時間を使って生きようと思った。

SNSを見ていてもわかる通りイケイケの社長達の投稿はよく見ると矛盾だらけだし、偉そうな政治家は無能な政策を行うし、芸能人は不倫して、それを叩く馬鹿で溢れている。この世は「ダメな奴」ばかりだ。

「ダメな奴」だらけの世の中なのだからダメな奴として生きて行くことは悪いことじゃない。

僕はダメな奴だから今の会社を辞める気にはならないし、出世にも興味がないし、人を助けないし、誰かを幸せにもしない。

僕はダメな奴だから次のザリガニ釣りを見つけるためにだけ努力する。




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